http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/860.html
Tweet |
http://www.olive-x.com/news_ex/newsdisp.php?n=98304
先週15日、小沢氏の弁護団が東京地裁に対し、「検察審査会の強制起訴議決」を無効とし、それに基づく指定弁護士の指定の差し止めを求め訴訟を起こした。これに対して、東京地裁は18日、「検察審査会は準司法的な機関であり、小沢氏側の主張の適否は行政訴訟ではなく刑事司法手続きの中で判断されるべきだ」として却下した。これはある程度予想された結果である。弁護団は東京高裁に即時抗告した。
一般論で言うが、サラリーマン化した裁判官が「ことなかれ」主義でこのような結論を出して不思議ではない。骨のある裁判官なら、郷原名城大学教授が言うように、憲法第31条の「何人も、【法律の定める手続】によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない」に基づき、別な判断をしたはずだ。検察審査会の今回の起訴相当議決は、憲法の定める【法律の定める手続】に則っていない疑いが強いのに、地裁判事その判断を避け、形式論で逃げたと言うことである。
本「オリーブの声」で報道したように、東京第5検察審査会事務局は、検察事務局の文書は「裁判所の保有する司法行政文書の情報開示請求事務要綱」は適用されず、別途、「検察審査会事務局の保有する行政文書の情報開示請求事務要綱」が適用になると答えたそうだ。当の検察審査会事務局事務局は【行政文書】と言っている。裁判官は行政訴訟にそぐわないと言う。既に裁判所の内部で自己矛盾を起こしているのだ。
そもそも本件は、東京第5検察審査会に問題がある。その第一が、第1回目の検察審査会の議決内容を逸脱して、第2回の検察審査会が議決したことである。しかも、その議決内容に、小沢氏の「共謀を示す犯罪事実」は一切書かれていない。加えて、それ以外にもこの第2回の議決には、法的に疑わしいことが幾つかある。本オリーブでも既に触れているし、ネットでは詳しく語られている。即ち;
1.「会議録」がないことより、検察審査会法第28条「検察審査会議の議事について は、会議録を作らなければならない」に違反している。
2.検察審査員の平均年齢がが、2回連続して34歳以下と異常に若く、統計学的に は、審査員の選出が作為的であったことを示している。
3.審査補助員として吉田弁護士が9月7日に委嘱されたのが事実ならば、審査期間 は、9月14日までの1週間しかなかったことになる。
以上から、第2回目の検察審査会が「開催されなかった」疑いが浮上する。なお、審査員が8月から審査したいたとしても、それは法41条の4「検察審査会は、第41条の2の規定による審査を行うに当たっては、審査補助員(=弁護士)を委嘱し、法律に関する専門的な知見をも踏まえつつ、その審査を行わなければならない」に反している。その審査そのものが無効で、それに基づく議決は有効とは言えない。
また、9月14日の議決を10月4日に公開したことが、法第40条の「その議決後7日間議決の要旨を掲示する」に違反した疑いもある。これまでは議決当日か翌日に議決の要旨は公開されていた。なぜ、この議決だけが3週間の遅れが許されるのか。7日後の、9月21日までに議決が公開されなかったので、その時点でこの議決書の有効性に重大な疑惑が生じた。少なくとも遅延理由の合理的な説明が求められる。
小沢氏と弁護団は、単純に起訴を免れようと考えているのではない。このような異議申し立てをすることにより、検察審査会法と公訴権を悪用した検察による【政治への介入】の実態を明らかにすることにある。昨年3月の西松献金事件での大久保秘書の起訴は、総選挙による小沢民主党政権の成立を阻止した。その公判での検察敗訴の延期を狙ったのが、石川議員などを逮捕した陸山会の土地取引事件である。
国民は、日本は「主権在民」の「民主国家」と思い込んでいる。だが、検察が狙った政治家を、検察審査会を使って法廷に引き出す。こう云うことを検察に許したら、政治家は検察の顔色を窺うことになる。郷原教授はそれを【検察主権国家】だと言い、警鐘を発している。その検察の野望の一端を示すのが、読売新聞の次の報道である。
特捜部の斎藤副部長が、「元秘書らの供述だけでは、小沢氏と元秘書らとの共謀の成立を認めるのは難しい。有罪を取るには、慎重に証拠を検討することが必要です」などと、審査員らに【訴えた】という(以上引用終了)。
検察が不起訴にした事件を、素人に「起訴相当」と言われたら、それは検察にとって屈辱である。それを避けるために、本来ならば、「小沢氏と元秘書らとの共謀の成立を認める証拠にはならない」と【説明した】になるはずである。「語るに落ちた」のである。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK97掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。