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株式日記と経済展望
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自由貿易体制の恩恵を最大に享受してきた中国が、レアアース
禁輸の代償はあまりに重く、求める成果とは釣り合わない。
2010年10月18日 月曜日
◆米中関係2 尖閣沖衝突事件から浮上した中国異質論 9月29日 丸紅ワシントン報告
http://www.marubeni.co.jp/dbps_data/_material_/maruco_jp/data/research/w_pl_ec/pdf/100929imamura.pdf
9 月7 日に発生した尖閣諸島沖の衝突事件をめぐる米国の報道は、9 月21 日に温家宝首相がニューヨークで中国人船長釈放を要求してから増え始めた。その後、23 日のニューヨークタイムズ紙が中国政府によるレアアース(希土類)の対日禁輸を報じてそれを同政府が否定、中国河北省での4邦人拘束の判明、25 日の船長釈放と中国外務省による日本に対する謝罪と賠償の請求という急速な変化の中で、主要紙が1 面や社説で連日この日中摩擦の問題を取り上げている。
報道の大部分を中間選挙が占める中、海外のニュースは通常より少なくなっているが、その中で日本の関わる問題がこれだけ多い異例である。今回は、この報道内容から、尖閣諸島沖衝突事件、日中摩擦、そして中国論が米国でどのように認識されているのかを報告する。
1. レアアース禁輸報道をきっかけに浮上した中国批判
最初に注目すべき点は、先週末からこの問題に関する米国の論調に生じた変化である。温家宝首相の釈放要求が出てからしばらくは、中国の圧力に押される日本といった捉え方や、日中のパワーバランスの逆転など日中関係に対する論評が目立った。日系メディアと大差のない米国での報道内容は、同国にとって遠いアジアの「対岸の火事」という認識を感じさせるものだった。
(1) 自由貿易体制の恩恵を最大に享受する国の禁輸という矛盾
しかし、9 月23 日のニューヨークタイムズによるレアアースの禁輸報道1から論調に変化が生じた。中国政府はこの報道を否定したが、実際の対日輸出は滞ったため事実上の禁輸を実施したとの見方が一般的になった。この中国の反応が米国の違和感と関心を招いた。事実上の禁輸であっても、米国の常識では尖閣諸島沖衝突と船長逮捕への対応策として取り得ない手段だからである。
中国は尖閣沖衝突の前から一部のレアアースを含む素材の輸出規制について、米国、EU とメキシコからWTO に提訴され、USTR は中国の他のレアアースを対象にWTO 提訴を検討してきた。つまり中国は、レアアースの輸出制限がWTO 協定に違反する可能性が高いことを認識した上で、日本という特定国に対する禁輸というさらに過激な措置を選んだことになる。特定国に対する一方的な禁輸は、WTO 協定違反というレベルの問題ではない。世界経済の安定の前提である自由貿易体制に背を向ける行為である。
その中国は、1986 年から15 年を費やして必要な改革を着実に達成して2001 年にWTO 加盟を果たし、その後の9 年間は自由貿易体制の下で輸出をエンジンの一つとして高成長を続け、世界第二位の経済大国になった。世界経済の中で自由貿易の恩恵を最大に受けているといる国が中国なのである。
政治的に見れば世界の大部分を民主主義の国々が占める中、共産党一党独裁という特異な政治体制を続ける中国が孤立を避けられたのも、経済は他の民主主義の国々と共通する市場経済と自由貿易体制という枠組みを堅持してきたからであり、経済運営では国際社会や他の国々の信認を得て、多額の直接投資を獲得し、貿易を拡大できたからである。
近年の世界経済において自由貿易体制の恩恵を最大に享受してきた中国が、船長を逮捕した日本への対抗策として、これまでの四半世紀の努力を自ら否定しかねない禁輸を簡単に選んだ。どう考えても、禁輸の代償はあまりに重く、船長の釈放や尖閣諸島の海洋権益の獲得への前進という求める成果とは釣り合わない。この中国政府の政策判断は米国の識者やメディアにとっては驚きであり、中国政府の価値判断の基準がどこにあるのかが分からなくなって戸惑ったのである。
中国政府も禁輸を選ぶリスクの大きさを理解していたからこそ、公式ではなく事実上の禁輸にとどめたのだろう。一部には、これがWTO 協定違反を逃れる巧妙な対応であると評価する向きもある。だが、米国の報道の多くは輸出の停滞という事実を重視し、公式か否かへのこだわりはなかった。29 日にはレアアースの対日輸出の通関手続きが再開されたという報道があったが、事実上であっても禁輸を長引かせれば、その代償が非常に大きくなることを政府が認識して、対応を修正したのだと推測できる。
しかし、短期間であっても中国が自由貿易体制を軽視する姿勢を示したことから生じるコストは大きくなる可能性がある。不安定化しているのは当面の貿易ではなく、世界の自由貿易体制の中で中国が固めてきた地位である。地域的には、東アジアの共同体構想として中国が推進してきたASEAN+3 は停滞が避けられないし、今後の後退もあり得る。中国の自由貿易体制の堅持という前提が揺らいだ今、他の参加国の中国に対する信認の低下が避けられないからである。11 月に開催されるAPEC 首脳会議における中国の役割も曖昧になった。WTO の中で10 年近くをかけて築いてきた中国の地位、IMF や世界銀行など国際機関における中国のプレゼンスも揺らぎかねない。
(中略)
3. 台頭する中国異質論:重商主義化する中国への失望と早期の修正期待
(1) 日中摩擦の分析から中国批判への新たな変化
先週末からの日中摩擦に関する報道には、もう一つの変化が生じている。それは、この問題を取り上げながら、日本に関する論評はわずかにとどまり、残りの大部分が中国の分析や批判が占める様になっていることである。尖閣沖衝突事件や日本に対する見解は導入部分であり、本論は日中摩擦で明らかになった中国の問題点の指摘や中国異質論なのである。
そうした中国異質論が最初に指摘するのが、最近の中国が日本を含めた近隣アジア諸国に対する高圧的な行動に出ている現実である。実際、週末の米系メディアの日中摩擦を取り上げた論説は、尖閣諸島だけでなく南シナ海でも周辺国と摩擦を起こしている中国に対する批判やその背景の分析に大部分が割かれている。今回の問題の本質は中国の暴走に近い変化であり、日本は対応にも問題はあったが、どちらかといえば被害者に近い立場に置かれるケースが増えている印象である。この背景として、日本政府が船長釈放に応じたことで事件への関心が薄れたことも指摘できよう。
(2) 重商主義化する中国への違和感と警戒意識
それでは中国の暴走とは何か。中国は今回の尖閣諸島に先行して、南シナ海において、ベトナムやフィリピン、マレーシア、台湾等が領有権を主張する南沙諸島、ベトナムや台湾が領有権を主張する西沙諸島のそれぞれの海域で摩擦を引き起こしている。そして中国は、南沙・西沙どちらの諸島でも実効支配を進めているが、ASEAN 諸国は中国に対する不信を強めている。
そのASEAN は9月24 日に米・ASEAN 首脳会議をニューヨークで開催するなど、中国との関係の変質に応じた地域安定のために新たな取り組みも始めている。日本も事件発生以降は、米国との協議が活発化している。いずれも自らを中核とするアジアの安定を目指す中国にとっては望ましくない展開である。
中国を強く批判する論調も増えてきた。9 月25 日のニューヨークタイムズ紙3、27 日のワシントン・ポスト紙4もそろって、最近の中国のアジア周辺国に対する強引・威圧的な姿勢を指摘、南シナ海を「根源的国益」と呼ぶ中国は19 世紀の重商主義的な国家などと批判した。両紙とも、最近の中国は規律ある国際システムに順応しようという姿勢ではない、アジアの安定を支える存在ではなく周辺国から警戒されるようになっているなどと中国に苦言も呈している。また24 日のワシントン・ポスト紙5のように、中国の最近の変化の背景に、共産党指導部の影響力の低下と人民解放軍や国営企業などの勢力拡大といった力関係の変化が生じていると見る報道もある。
確かに21 世紀の世界に19 世紀の重商主義で挑もうとする中国と張り合う必要はなく、その中国との協調にも安定は期待できない。中国が今後ますます重商主義モデルに傾くのであれば、日本を含めた個々の国々が中国と権益争いをするのではなく、米国を巻き込んだアジアの地域安定の枠組み作りを目指すなど、新たなアプローチを目指すべきという建設的な提案も出始めているし、中国封じ込め的な意見すら出始めている。
この週末だけで、日中摩擦が多くの米系メディアに取り上げられ、その内容の多くが中国異質論や脅威論になったのは、急速に重商主義の様相をみせてきた中国に対する米国や国際社会の失望と警戒感の表れである。その上で、それでも高成長を続ける中国に早期の経済発展モデルの修正を促し、規律ある国際システムの中心に収まっていくことを期待する表れでもあろう。
米系メディアの中国異質論から読み取れるもう一つのポイントは、中国のレアアース禁輸など一連の失策や他のアジア諸国からの信認低下が、米国の対アジア政策に有利に働くという期待である。確かに、地域統合への取り組みも、中国が主導するASEAN+3 の求心力低下が予想される一方で、米国が後押しするTPP 構想に参加を表明する国が増え始めている。
米国には、2011 年のAPEC 首脳会議の開催国という運の良さもある。安全保障面でもフィリピンが米国との関係再強化へ動き始めている。鳩山前政権下で普天間問題で停滞した日米関係も、中国の尖閣諸島周辺での活動の活発化もあり、関係回復への動きが進んでいる。
4. 日本はどうすべきなのか
以上のように、米系メディアの尖閣沖衝突事件と日忠摩擦の報道が大きく変化して、中国異質論にたどり着いた中、日本国内は、日本経済新聞と朝日新聞の国際版を見るかぎりでは、中国で拘束が続く4 邦人の問題、船長釈放に対する批判と責任追及、尖閣諸島周辺で活動を強化する中国に対する注目などが紙面の多くを占めている印象である。
確かに船長逮捕と釈放の経緯を検証し、前述の緊張を高める逮捕が必要だったのか、釈放に問題はなかったのか、中国にどのようなメッセージを送ることになったのかなどを議論することは重要である。一方で、それだけにとどまらず、中国が今回の行動を通じて得たものと失ったものを、日中の二国間関係だけでなく、国際社会における中国の立場、日中以外の国々の立場から、日本の視点を通じてそれぞれ検討することも重要であろう。
日本国内同様に、米国でも一部の識者は「日本の譲歩が中国に誤ったシグナルを送り、中国の尖閣諸島での挑発行為が増える」「中国と領土問題を抱えるアジア諸国を日本は失望させた」といった批判を述べてはいる。しかし、今回の行動を通じて「中国が失ったもの」の多さが分かれば、こうした「誤った釈放論」の中国・世界観が必ずしも正しくないことが分かるだろう。こうした点を整理していけば、米国内の賢明という評価はけっして的外れではないという理解に近づいていくのではないかと筆者は考えている。
(私のコメント)
アメリカ政府は、日本と中国との尖閣諸島問題に対しては、世界のどこにでもある国境紛争としてみていましたが、中国が船長逮捕の報復として打ち出してきたレアアース禁輸に対しては、アメリカにも影響が及ぶ事でもあり、世界的な問題になってきている。
16日のデモに参加したのですが、その中にはレアアース禁輸に抗議するプラカードは無かった。国民大衆にとってはレアアースなど何の関係もないのですが、世界の産業界にとっては死活問題になる。日本のハイテク産業も欧米の産業も中国のレアアースに頼っている訳ですが、それに対して中国政府は、単なる船長逮捕の対抗手段として簡単にレアアース禁輸に踏み切った。
これは中国がもっとも自由貿易体制の受益者であるにもかかわらず、自由貿易体制をぶち壊そうとする行動に欧米各国は驚いた。石油禁輸にしても70年代にOPEC諸国が打ち出しましたが、結果的にOPEC諸国の弱体化を招いてしまった。代替燃料や新しい油田の開発などが進んだからです。
レアアースにしても、中国が90%以上のシェアを持っているものがありますが、中国産のレアアースが安いからであり、埋蔵量からすれば3割程度に過ぎず、禁輸をして値が上がれば世界中のレアアース鉱山が生産を始めるだろう。銅や亜鉛などの精錬の途中で出てくるレアアースも多くて、それを禁輸すれば中国自身が困るだけだ。
食料禁輸にしても、安易に食料禁輸を輸出国が行なえば、だぶついた時でも輸入国はその国からは輸入しなくなるだろう。一度貿易で信用を失えば、信用を元に戻す事は並大抵の事ではない。アメリカにしてもニクソン政権時代に大豆の禁輸を行なったが、日本はそれに懲りてブラジルなどに輸入先を切り替えた。
アメリカは世界一の食料輸出国ですが、普段は過剰に生産された食料を政府が補助金を出してまで輸出に苦労している。ヨーロッパ各国も過剰に生産された食料の輸出には補助金を出してまでして輸出する事に苦労していますが、食料禁輸などを行なえば安定した輸出先を失う事になる。
2年前にもトウモロコシ等が代替燃料として消費されて値が上がりましたが、アメリカの農家は代替燃料の原料として売ってしまった。そのために世界に食糧危機が起きて米の輸出国だった国が輸出を禁止してしまった。小麦や大豆やトウモロコシの値が上がれば世界中の休耕田が再開して生産が始まるから、今度は販売先に苦労するようになる。
中国のレアメタル・レアアースにしても同じであり、中国が日本との些細な揉め事でレアアース禁輸を打ち出してきたことは驚きだ。この事は日本以外のレアアース輸入国に影響をもたらす。アメリカはハイテク兵器にもレアメタルやレアアースを使うから国家安全保障にも関わってくる。リチウム電池などは潜水艦などの性能向上にも欠かせない。
最近での日中間の揉め事も、中国政府や中国国民の冷静な対応が取れない事が問題であり、レアアースなどの禁輸は気が狂ったとしか思えない。さらには日本人4人をスパイとして逮捕しましたが、橋や武装警官を写真に撮っただけでも中国ではスパイとして逮捕される。宇宙から鮮明な写真が撮れる時代にスパイもなにもないですが、中国とはそういう国なのだ。
昨日今日は日本のテレビは中国における反日デモのニュースがトップで報道されていますが、日本における中国大使館へのデモが引き金になっている。デモだけならどこにでもある出来事ですが、中国のデモは商店のガラスを割ったり、車をひっくり返したりした暴動に発展しやすい。中国人の激しやすい国民性がそうさせるのだろう。それが結果的に墓穴を掘ってしまう。
私は反米デモにも参加するし、反中デモにも参加する。それが単細胞のネトウヨには理解できないようだ。日本はアメリカと中国と言う超大国にはさまれた国であり、外交には非常に注意を要するし、米中を分断することが日本の戦略でもある。だからオバマ・クリントン政権における米中のG2外交には非常な危機感を感じた。
米中が連携して日本を共同支配されたらたまったものではないので、日本は米中分断の方策として政権が交代してアメリカとの距離を置く鳩山政権が誕生した。鳩山首相自身も本気で米軍基地を海外に移転させようというのではなく、揺さぶりであった事は5月28日の日米合意でも分かる事だ。
オバマ政権は去年の暮れには対中政策をガラッと変えてきましたが、台湾への武器輸出を認めたりダライラマと会見したり、ベトナムではクリントン長官が南シナ海の中国覇権に牽制発言など180度対中政策を変えてきた。去年の7月のオバマ大統領のG2演説から暮れの台湾への武器輸出解禁の間に何があったかというと日本の政権の交代だ。
日本のアメリカ離れの動きにアメリカは慌てたのであり、それまではアメリカ政府はほとんど日本への関心は失っていたと言っていい。クリントンの外交論文でも日本の事はほとんど触れていないことでも分かる。しかし鳩山首相が在日米軍基地の海外移転を模索するようになって、アメリカ政府は始めて在日米軍基地が東アジアの安全保障の要になっている事に気がついたのだろう。
中国にとっても日本と在日米軍がなんとも目障りな存在であり、日米同盟がある限り海洋への進出はままならない。ASEAN諸国にとっても日米同盟は無くてはならないものだ。もしオバマ政権があのまま米中G2戦略に突き進んだら、日本は断固とした態度を取る必要があった。それが普天間基地の海外移転カードだ。
中国に対しても、GDP第二位の国になったのだから国際ルールを守るようにさせなければならない。人民元をドルにリンクさせるのは発展途上国なら仕方のないめんもありますが、第二位の経済大国になれば許されることではない。しかし中国人の民度の低さが国際ルールをなかなか受け入れさせないようだ。
日本の反中国デモに、中国の若い学生が反日デモで呼応してきましたが、暴動に発展して中国政府を揺さぶっている。日本には靖国カードの他にも大衆の反中デモも対中カードになることがわかった。これは菅政権の対中弱腰外交への圧力にもなるだろう。さらにはマスコミがいかに報道規制を行なっているかも分かりましたが、新聞やテレビで大衆を誘導することが出来なくなってきた事を物語っている。中国でも同じだ。
2005年の反日デモでも、日本の商店や大使館が教われましたが、今回の反日デモでもイトーヨーカドーやパナソニックなどの店が襲われて、日本車の窓が割られた。中国は暗黒大陸であり利益に目が眩んで日本企業は中国に進出しますが、カモがネギをしょって行くようなものだ。社長や政治家が中国に行けばハニートラップの罠が仕掛けられている。カラオケバーで女性と仲良くなってラブホテルに行けば写真を撮られて言いなりになってしまう。
菅首相も韓国で愛人を作って隠し子がいるというニュース
http://www.nownews.com/2010/06/18/91-2616571.htm
(私のコメント)
このように日本の政治家は、このように中国やアメリカの謀略や脅迫に簡単に引っかかってしまいます。日本の大衆もマスコミを使って簡単に騙されてしまいます。だからネットでデモを呼びかけて日本政府を正して行かなければなりません。そしてマスコミは六本木における6000人あまりの大規模デモをほとんど報道しません。菅首相は韓国に愛人の子がいるようだし、自民党の谷垣総裁も中国でハニートラップにかかってしまっているようだ。
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