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「わざわざこんな妙な書類を作るものかね」と同僚記者と話したものだ。小沢一郎民主党元代表の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件の捜査に、まだ東京地検特捜部が着手していないころ。もっと正確に言うと、産経新聞が陸山会が東京都内の土地を大量に購入している実態を「政治団体が土地を買うのは小沢氏の蓄財では」と報じたのを機に、国会でも問題になっていた07年2月20日の話だ。
小沢氏は記者会見し、個人としての「小澤一郎」(乙)と、陸山会代表「小沢一郎」(甲)とが交わしたという「確認書」なる書類を私たちに公表した。書類には「乙個人は本件不動産につき、何の権利も有さず、これを甲の指示なく処分することはできない」と記してあって、日付は土地購入時の「05年1月7日」となっていた。
要するに土地に関する権限は陸山会にあり、私的蓄財ではないというわけだ。小沢氏はこの会見で「政治団体では不動産登記が認められないので代表者(小沢氏)の名前で登記した。私個人のものでないことをあえて私自身が確認書として残した」と明言した。
小沢氏を強制起訴すべきだとした東京第5検察審査会の議決。12日の衆院予算委でも取り上げられていたが、私が一番注目したのは、この書類は05年ではなく、問題発覚後、会見直前の07年2月中旬に小沢氏が元秘書に指示して作成したものだと検審が指摘した点だ。やましいことはないから、すべて公表していると小沢氏は今も胸を張るが、この偽装工作めいた話が本当だとすれば、語るに落ちたというべきだ。
なぜ「偽装」と判断できたのか。東京地検特捜部が昨年3月、陸山会のパソコンを押収し、書類の作成日時を解析したからだ。
当然、大阪地検特捜部の元検事のようにデータを改ざんしたのではとの疑いも出てくる。だとすれば、それも由々しき話であり、小沢氏がそう指摘すればいい。ところが先週、衆院本会議直前というタイミングを狙って小沢氏がセットし、わずか10分間で打ち切られたインタビューでは、そんな確認もできない。
いくつかの週刊誌は「強制起訴」を議決した審査会を激しく批判している。私もこの制度に多少の疑問を持たないわけではないが、私が小沢氏をずるいなあと感じ、有罪か無罪かの前に政治家としての責任はすでに重いと考えるのはこうした疑問にまるで答えないからである。(論説副委員長)
2010年10月14日
http://mainichi.jp/select/opinion/yora/
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