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「第5検審議決と新聞報道(休日特集号/05号)
本号はEJの「休日特集号」です。休日特集号は、ウィークデ
イの毎日お送りしているテーマとは別に、休日(日曜・祝祭日)
に必要に応じて不定期にお送りする特別号です。
10月4日に第5検察審査会の第2回目の議決が公表されまし
た。結果は「起訴相当」。この検察審の第1回目の議決も「起訴
相当」であったので、小沢一郎元幹事長は、「強制起訴」される
ことになります。
しかし、この議決はどのように考えても不可解きわまるもので
あり、疑惑に満ちているので、今回を含めて何回かEJの「休日
特集号」として取り上げていきます。
何よりも異常なのは、大新聞とテレビの報道です。これまで新
聞やテレビは、小沢氏の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資
金規正法違反事件について、確たる証拠もないのに、検察のリー
ク情報に基づく猛烈な小沢批判を展開し、「小沢=悪人」のイメ
ージづくりに躍起となってきています。それは誠にうんざりする
ほど執拗きわまる感情むき出しの報道であったと思います。
これはまさに官僚と報道が一体になって共通の敵である小沢一
郎という政治家の政治生命を断とうとして仕組んだ謀略というべ
きものであると思います。
そして検察審の2度目の「起訴相当」の議決が出ると、まるで
勝利の雄叫びのように、5日の新聞各紙は一斉に小沢の進退を問
う記事で埋まったのです。そこには、今回の検察審の決定の異常
さを指摘する記事はまったくなかったのです。
ひとつ例を上げます。10月6日の朝日新聞「天声人語」は次
のように書いて、小沢氏に「政治休職」を勧めています。
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郵便不正事件で不当逮捕された村木厚子さんは、5ヵ月も自由
を奪われ、復職までの1年3ヵ月を無駄にした。立法という究
極の公務に携わる小沢氏も「政治休職」するのが筋だ。
──2010年10月6日付、朝日新聞「天声人語」
―――――――――――――――――――――――――――――
こと小沢氏の問題になると、他の新聞もそうですが、とくに朝
日新聞の論説は冷静さを失い、その論理は支離滅裂になるようで
す。村木氏は、検察の不当な犯罪によって自由を奪われ、休職を
余儀なくされたのです。「天声人語」はこれを引き合いに出し、
だから小沢氏も休職せよと迫っているのです。しかし、小沢氏は
逮捕されていないし、これまでに検察から何回も取り調べを受け
た結果、3回も不起訴になっているのです。
まして、検察審の「起訴相当」は検察による起訴とはまったく
性格の異なるものなのです。この「天声人語」の論調について、
ジャーナリストの上杉隆氏は、次のようにいっています。
―――――――――――――――――――――――――――――
(「天声人語」は)村木さんが酷い目にあったのだから、小沢
氏も酷い目にあうべきだというに等しい。朝日新聞は村木さん
の悲劇を繰り返さないために、検察批判をしてきたのではない
のか。ところが相手が小沢氏になった途端「政治休戦」させる
すなわち議員辞職させるために全く逆の論理をふりかざしてし
まっている。「天声人語」は、自ら論理破綻の検証をして、訂
正文を載せた方がよいのではないか。
──『週刊ポスト』10/22/緊急寄稿/上杉隆氏
―――――――――――――――――――――――――――――
もうひとつ指摘しておきたいことがあります。9月19日付の
朝日新聞の社説です。
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市民の力を信じる──ごく当たり前の話なのに、それを軽んず
る姿勢が社会的立場の高い人の言動に垣間見えることがある。
裁判員と同じく一般の市民がかかわる検察審査会制度について
(略)ジャーナリストの鳥越俊太郎氏は新聞のコラムで「『市
民目線』と持ち上げられてはいるが、しょせん素人の集団」と
書いた。 ──2010年9月19日付「朝日新聞」社説
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全国紙が社説において、ジャーナリストの個人名を出して批判
するのは実に珍しいことです。これは、鳥越氏が毎日新聞の自分
のコラム「ニュースの匠」で、朝日新聞を次のように批判したこ
との意趣返しと思われるのです。
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それにしても小沢氏が代表選出馬を表明した翌朝の新聞各紙の
見出しはひどかったですねぇ。(略)「小沢氏出馬へ」あいた
口がふさがらない」(朝日新聞)・・・だって、あいた口がふ
さがらないのはこっちだよ」。 ──『週刊現代』10/23
―――――――――――――――――――――――――――――
鳥越氏も指摘するように、この検察審制度は不可解なことが多
過ぎるのです。最大の疑問点は「すべてが非公開」であるという
ことです。11人の審査員、審査員の選定経過、審査の内容、審
査日時、議決日時などすべてが非公開なのです。
いま冤罪が大きな社会問題になっているのに、こういう不可解
な制度を作り、起訴の決定をする。鳥越氏が「市民目線」という
言葉に違和感を持つのは当然です。何しろ秘密裡に選ばれた11
人の審査員が短期間で起訴するかどうかを決めてしまう──恐ろ
しい話です。まるで中世の魔女裁判と同じです。
裁判員制度の一環といいますが、裁判員の選定はきわめて慎重
行われるのです。先般の押尾裁判では、審査員が押尾のファンか
どうかを慎重に調べていますが、小沢氏については、そういう配
慮はしているのでしょうか。
新聞やテレビが不起訴になっている小沢氏を徹底的に叩いてイ
メージを落としているなかで、秘密裡に選定された審査員が、国
民の代表の名の下に感情的にかつ予断を持って「起訴相当」を出
している──少なくとも議決書をていねいに見ると、それは明確
に指摘できます。参考までに「起訴相当」の議決書の「まとめ」
を関連情報として掲載しておきます。
詳細な検討は「休日特集号」第6号以降において述べていくこ
とにします。 ── [休日特集/05]
≪関連情報≫
●第5検察審査会/第2回議決書の「まとめ」
―――――――――――――――――――――――――――
以上の証拠に照らし、検察官が小沢氏と3被告との共謀を認
めるに足りる証拠が存するとは言い難く、結局、本件は嫌疑
不十分に帰するとして不起訴処分としたことに疑問がある。
検察官は起訴するためには、的確な証拠により有罪判決を得
られる高度の見込みがあること、すなわち、刑事裁判におい
て合理的な疑いの余地がない証明ができるだけの証拠が必要
になると説明しているが、こうした基準に照らしても、本件
で嫌疑不十分として不起訴処分とした検察官の判断は首肯し
難い。 ──2010年10月5日付、産経新聞
――――――――――――――――――――――――――― 」
http://electronic-journal.seesaa.net/article/165328109.html
枝野前民主党幹事長は「今の中国は法治国家ではなく人治国家」と言って物議をかもしましたが、今の日本はそれどころか中世ヨーロッパ並みの「暗黒国家」なのかもしれません。
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