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2010年10月11日
1年半前に、東京地検特捜部が行った西松建設 政治献金の政治資金規正法違反の捜査以降の、小沢一郎の周りで起きた一連の政治的経過、司法上の動き、マスメディアの報道姿勢等々を観察することが、先ずは小沢一郎の「法廷闘争」を考える上で端緒にはなる。しかし、その部分に強くこだわることは木を見て森を見ない事になりそうだ。
筆者が今回の「法廷闘争」の方法論を考える時、小沢一郎の法廷闘争の戦場は、民主主義国家とか法治国家の法廷闘争として考える事だけでは駄目なのだ、と思うに至っている。我が国日本は普通の国家の民主主義は通用しないし、三権分立も通用しない、米国の占領下にあることを肝に銘じておかないといけない。
特に最も重大なファクターは、日本国民の意識下の問題である。彼等が最も好むものが「大衆世論」だ。そして、その世論はマスメディアによって容易に誘導操作する事が可能な「危うい空気」であることを、常に認識しておかなければならない。 そして、国民の選挙によって示される真実の「民意」を重要視せず、マスメディアが創り出す「世論調査」を「民意」だと振りかざしても、それに異議を持たない多くの国民や政治家が存在することを強く認識しておかなければならない。
この「世論調査」で創られた「世論」を我が国では重要視して、政治が行われる傾向が強くなっている。(注:筆者は便宜的に、選挙で示された結果を「民意」とし、マスコミの世論調査の結果を「世論」と常に表現している) このような「世論政治・大衆迎合政治」が顕著になったのは、小泉純一郎自公政権から目立ち始めた。「大衆迎合政治」の台頭には、それを醸成する土壌である国民性が存在していることを忘れてはならない。小泉が、菅直人が悪いのではなく、政治家に大衆に迎合を求める国民的土壌があることをキッチリ押さえておく必要がある。
また世界に眼を移す時、多くの論調は経済を核とする「損得」で観察眼を披露する傾向が強い。結果的に、経済の問題が原因かもしれないが、背景にある思想・哲学、国家論(国益)といった類の議論をスル―する傾向がある。このような観念論の議論と云うカテゴリーは正解に行きつく事がなく、虚しい場合も多いので、現代人は避けて通ろうとするようだ。筆者も同様なのだが…。
しかし、最近顕在化している米国の「東西冷戦構造の再構築」の動きなどは、観念論に至らずとも気づく問題だ。なぜ中国一国だけが欧米諸国のマスメディアからバッシングを受けるのか? 単純に「中国の人権無視が悪いのだ」と云う「愚衆」になってはいけないのである。
なぜ欧米諸国が口先だけで「核廃絶」を唱えたからと言ってオバマ大統領に平和賞を授与させ、服役中の中国の民主活動家、劉暁波氏にノーベル平和賞を授与させるのか考えるべきである。善悪とかの区別ではなく、その受賞の背景に思いを伸ばすことが必要なのだ。
欧米諸国にとって、中国の台頭は脅威なのだ。欧米のどの勢力が反中国で走っているかではなく、先進文明国社会にとって、自らの優位な立場を脅かす存在は脅威になりかけた時点で牙を剥くシステムが作動するようになっていると、考えるべきである。
中国の「イケイケどんどん」を許すことは、それに続くロシア、インド、ASEAN、ブラジル、中東など「欧米キリスト教文化圏諸国」と言えない国家の、蜘蛛の子が生まれるような台頭を許すことに繋がり、世界を支配し続けた「欧米キリスト教文化圏諸国」の衰退の速度を上げさせるだけだと信じている。乱暴な括りだが、このような「欧米キリスト教文化圏諸国」の現時点の支配勢力がそう思っていることはたしかだ。
話を国内に戻すと、「大衆迎合政治」の台頭は「大衆迎合司法」の台頭でもある。ここが小沢一郎の「法廷闘争」で重視すべき点である。裁判員制度の導入、検察審査会の強制起訴の法改正など、司法に対する国内世論への配慮がみられる。世論への配慮と云うと聞こえは良いのだが、早い話「世論迎合司法」への道でもある。一定範囲、国民を司法の世界に引きずり込み、共犯者に仕立ててしまうことで、虚偽の裁判所や検察・警察のオープン化を目指しているのである。
決して、彼等が司法のオープン化を本気で目指しているわけではない。逆に、市民を抱き込む形で、一層の正義が行われているように見せかけるための仕掛けと考えておくべきである。 今回の小沢一郎への検察審査会の議決にしても、市民が決めたことである。誰の責任権限で行われたかすら曖昧な形で、権力を行使すると云う、狡猾な権力の地下化が進んでいると認識すべきだ。
このような権力の複雑化は国民の不平不満のガス抜きに利用されていると云う事でもある。国民社会の閉塞感は、時に姿を変え、強権を自ら行使し、或いは行使させたくなったりするものである。俗に溜飲を下げさえすれば、取り敢えず嫌なことを忘れてしまう傾向を利用していると云う事だ。それで、何一つ解決しないのに「ザマぁ見ろ!」で気持が良くなる低能国民の習性を利用して、権力の温存を図っていると云う事だ。
さて此処から小沢一郎の「法廷闘争」の方法論に入るのだが、本日の前段で長々と述べた通り、一連の陸山会政治献金問題は徹底的に仕組まれているわけで、小沢一郎の検察審査会における起訴相当、強制起訴は第一回、二回の補助員弁護士の選任及び助言内容をみても、シナリオ通りである。法律論が殆ど通用しない、別世界で司法手続きが粛々と行われている感がある。この調子で行くと、多くの法律専門家が予想するような「無罪は当然」までが怪しいのかもしれない。
公判が始まってしまうと、マスメディアは連日公判状況を伝えるだろうが、意図的裁判解説も付け加えるだろう。最悪の場合、朝日新聞なら「小沢一郎の共犯は成立するか?」等と云う「公判世論調査」までするかもしれない。(笑)まぁそこまで行かないとして、裁判の長期化は避けられないだろう。
皮肉だが、検察審査会の強制起訴を阻止する法的請求もあるのだが、この請求によっても裁判は伸びる。公判準備段階において、供述調書等々の証拠の採用認否においても、小沢側が頑張れば頑張るほど、裁判は延びるのだ。 どちらに転んでも、小沢の公判は延び延びとなり、最高裁の確定判決が出るまで、5〜7年を要するのではないのだろうか。どうも、法廷闘争で知恵を絞れば絞るほど、裁判が延び延びになる。これは結構大きな小沢一郎側のジレンマだ。
法廷闘争を法律論で道を探すことが本筋だが、探って反証すればするほど、政治家の寿命と云う意味で墓穴を掘る感じも否めない。筆者は、前段の世界情勢、小沢を囲い込む国内の勢力の方向性を前提に考えて行くと、正攻法で司法内の闘争をすることは、無益とは言わないが、必ずしも政治的に有効な努力とは思えないと考えるに至っている。
一つだけ裁判が延び延びにならない方法がある。それは東京地方裁判所の一審判決の「無罪」を持って、検察官役の弁護士が控訴を断念すると云うシナリオだ。しかし、検察庁に属さない弁護士が検察官役なので、控訴権がどうなっているのか今ひとつ判らない。知っている人が居たら教えて貰いたいものだ。まさか上級庁だと言って、東京二弁に相談って貰うのも変だ。検察審査会の事務局と相談と云うのも奇妙だ。審査員を再び召集、控訴の是非を決めると云うのが筋なのだろうか?一審判決までなら、2年以内に結審する可能性はある。
ただ怖い問題も潜在的にある。実は検察審査会法によると、陸山会の政治資金規正法違反に関する地検特捜部の証拠はすべて審査の対象であり、告発事由や第一回議決の「登記の期ズレ」だけに限定すると云う明示はない。そうなると、証拠調べでも長期化するし、絶対に無罪判決が出るとも限らない危険が生じる。原則、日本の司法制度は疑ってかかる方が賢明だ。
このような状況下で、司法機関や裁判所に法的手続き以外に小沢側に有利に働く方法論はあるのだろうか? それはある。「大衆迎合司法」の台頭を逆手に取る事だ。勿論マスメディアが世論調査で、小沢側を有利に導く世論誘導などする訳はない。
国民が自ら立ち上がり、世論の風を吹かせる方法、「大規模デモ」の計画である。正直大衆化した国民を動かすのだから、容易なことではないが、規模によっては世論は形成される。署名活動も一定の力にはなるが、ビジュアル性に欠ける。大衆世論を盛り上げるには、どうしても映像化されないと辛い。国民が文字を読まず、映像で真実を知りたいと云う現実を批難だけしていても始まらない。ここは彼等の眼からの情報吸収能力に訴えるべきである。
このような「大規模デモ」は計画的でなければならない。著名人数人を発起人にしないと残念ながら多くの人々の参加が望めないだろう。規模も最低2〜3万人程度は必要だ。それを札幌・東京・大阪・福岡・沖縄で大々的に行うことである。流石の日本のメディアも無視することは出来ない。世界のメディアは、「本気で怒り出した日本人」と面白おかしくデモを扱うかもしれないが、それでもインパクトは充分にある。
米国政府にも伝わる。案外米国と云う国、国民とか市民の声、行動に敏感に反応する。支配する属国日本の国民の意識にも敏感なのである。 その時、デモの主要テーマを絞り込む事も重要だ。「取調べの可視化法案早急に成立!」「国策捜査の特捜部を解体せよ!」「悪用される検察審査会を解体せよ!」「捏造報道に明け暮れる朝日新聞を糾弾する!」「アメリカは占領をただちに中止せよ!」といった具合に、ターゲットを絞り込む必要がある。コスプレ・デモのような柔らかな雰囲気を出すことも案外重要だったりする。(笑)
発起人は鳥越俊太郎、愛川欣也、江川紹子、松山千春、室井佑月、末延吉正、亀井静香、田中康夫、田中真紀子、田中美絵子、江端貴子等、一定の信用と信頼がないと、一般の国民をデモ化させるのは難しい。残念ながら、或る程度の有名人を先頭に平和ボケの国民の重い腰を動かさないと、効果的デモは不発に終わる。
次回は、逆提訴について言及する。ターゲットはマスメディアだ。
最近の反小沢の動きが顕著な朝日新聞、毎日新聞、テレ朝、TBSがターゲットだ。今後考える、小沢一郎の闘争戦術は小沢一郎の生き様とは異なるかもしれないが、そうも気取っていられない!
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