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民主党最高顧問に復帰した渡部恒三さんは、10日放送のTBS「時事放談」で、小沢一郎氏が強制起訴が決まりながら、離党も議員辞職もしない意向を示していることについて、「男は他人様(ひとさま)のことで泣くならいいけど、自分のことで泣くようになったら終わりだな」として、小沢一郎氏は涙なんかは一切出さない男だったとし、小沢氏の変貌ぶりに「かわいそう」と同情しました。そのうえで、恒三さんは「自分のことよりも、党のこと。党のことよりも国のこと(が大事だ)。国のことがダメだったら、渡部恒三なんてあした死んでもいいんだ(という心構えでいる)」とし、そういう心構えが小沢氏にないとしました。
恒三さんは「今は景気対策が大事だ」として、小沢問題は国会での野党の出方を見ながら対応すればよくいいとして、「今はまだその時期ではない」として、離党勧告や除籍といった結論を下すにはタイミングが早いとの長老の見立てを示しました。コロンビア大学教授で、古川元久さん、小泉進次郎さんらの師匠で知られるジェラルド・カーチス教授は「離党するのなら分かるが、離党しないと言っても、裁判には1〜2年(以上)もかかるでしょう。たぶん日本人の多くはスッキリしていない」と世論を読みました。
司会の御厨貴さんから「アメリカの例はどうですか?」と聞かれたカーチスさんは、「アメリカでもいろいろなケースがあるんですよ」としましたが、議員辞職する人は次の選挙で落選する可能性が高くなった人だとして、「岩手の有権者が彼を(第46回衆院選でも)選ぶんだったら、辞めないのも一理ありますよ」としました。ただ、「離党するのは常識だが、離党しなければ除名(除籍)するかという問題なんですよ」として、民主党が除籍しなければ無視しても、「小沢さんはもう権力がないでしょう。裏で操ったりということはもうないでしょう」と指摘し、日本政治は小沢問題よりも景気対策、日中関係などに注力すべきだとの認識を強調しました。
カーチス教授は番組の最後に菅直人さんに対して、「原稿を読まないで、テレビに向かってハッキリと国民に語りかけて欲しい」として、向こう2年間の安定した政権基盤をいかすために、国民に直接語りかけるリーダーシップを求めました。
10月6日(水)、7日(木)、8日(金)の衆参本会議での国務大臣の所信表明に対する代表質問で、菅直人さんは、小沢一郎氏の処遇については、民主党幹事長の岡田克也さんに預けることを内外に表明しています。
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