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米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、辺野古およびその周辺が、県外から集結する反米・反日活動グループの拠点になり、「闘争」がこれまで以上に過激になるのではという危機感が地元で広がっている。9月の名護市議選で、飛行場の受け入れ反対派が圧勝したことなどが理由だ。(宮本雅史)
選挙は定数27人に対し、受け入れに反対する稲嶺進市長派が16人を占めた。
名護市内の飲食店経営者は「反対を前面に打ち出した4、5人の候補者が労働組合などの支援で当選したため、反対活動が活発化するのは避けられない。特に川野純治さん(55)が当選したことが大きい。彼はPTAの活動を通して地元との関係を強くしていたが、経歴や現在の活動内容が不安材料だ」と話す。
公安関係者によると川野氏は、天皇陛下が皇太子時代の昭和50年7月に沖縄県をご訪問された際に糸満市内で、ご夫妻の車列に、空き瓶やスパナ、鉄パイプの切れ端のような物を投げつけて“襲撃”した人物。公務執行妨害容疑で逮捕、懲役1年6月の実刑判決が確定した。
当時の報道や関係者の証言によれば、川野氏は当時、「流血も辞さない戦いで皇太子上陸を阻止する」と宣言していた沖縄解放同盟準備会(沖解同)の活動家。事件について川野氏は平成9年6月、新聞社のインタビューで「天皇と沖縄戦の問題を考え、ふと現代に目を移すと、同一線上に巨大な米軍基地がありました」と振り返っていた。
活動家グループの機関紙やホームページなどをみると、川野氏は事件後も米軍基地反対運動を積極的に展開。9月の名護市議選では「移設反対を徹底する」と訴えていた。
ある市議は「事件のことは投票日直前に一部市民の間で流れたが、ほとんどの市民は知らなかった」と指摘する。
公安関係者は「市議という公の立場にあることで、川野氏の発言力も増す。全国から同志が集まり、反対運動が激化する可能性も高い」と警鐘を鳴らす。
すでに辺野古では、反対運動に変化が出始めているという。ある自営業者(61)は「最近、県外から活動家らしい人物が集結しているようだ。反対運動を展開していた地元のオジーやオバーも反対運動から排除されつつあるという話を聞いた。県外から反対活動家が集まり、辺野古が反対運動の拠点になるのではないかと不安だ」と語る。
基地問題などに積極的に反対姿勢を見せる地元の退職教職員会支部が最近、15年ぶりに復活したことに危機感を募らせる声もある。
ある地元民は「全国から退職教職員が夫婦で名護に来て選挙活動を展開していた」と、名護が活動家の拠点になる可能性を危惧(きぐ)している。
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/101009/lcl1010092246003-n1.htm
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