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2010年10月09日
本澤二郎の「日本の風景」(594)
<円高メリットに無関心な政府・日銀>
ネオコン政権は、必死で為替の変動に対して市場介入で、円安操作をしようと躍起になっている。莫大な損失を伴いながら、見事に失敗している。昨日は1ドル81円台の円安ではないか。ネオコンの背後は松下など財閥が仕切っている。そのための人為的為替介入だが、事態は深刻になるばかりだ。どうして円高メリットに軌道修正しないか。牛丼250円を他の物価に大々的に反映させるしかないだろう。年収200万円以下の庶民に的を絞ればいい。需要喚起はこれしかない。庶民のための経済政策とは、こういうものである。財務大臣と日銀総裁を首にしてはどうか。
政府もマスコミも財閥サイドに立っている。1%富豪からの政策では、今後も経済破綻が止まることはないだろう。日本の将来はお先真っ暗である。子供手当にしても、子供自身の借金ないしは、彼らの子供の借金なのである。
救いようのない国債依存症の日本を、政権交代しても継続している。税収30兆円でしか暮らせない日本になるしかない。世界の3流国どころか4流国の日本なのだから。現実を直視せよ、である。
税収がそっくり役人の懐に入ると、なにも無くなってしまう現状をなぜ続けるのか。悪辣な政府と官僚であろうか。それを黙認する野党は「もっと借金をしろ」とわめいている。こんな低級な為政者が、それを許す言論界が「人権」を叫ぶ資格があるのか。
<オバマはクリントンになれるか>
円安の原因はわかりきっている。アメリカの衰退である。金融バブルの強烈な崩壊にある。失業者のあふれるアメリカである。日本と同じように国債依存症にかかって財政が破綻、事態は泥沼にはまり込んでいる。ドル安は当然なのである。
アメリカの再生は当面、考えられない。一つだけある。オバマがクリントンになれるのかどうか、である。「オバマの戦争」を止めるしかない。そんな彼にノーベル平和賞を上げたノルウェーはどうかしている。政治的平和賞など無い方がましであろう。
クリントンは大軍縮を断行した。カルフォルニア州の多くの軍事基地・施設を整理した。93年当時の同州失業率は9%と米国最悪だった。彼はそうしてシリコンバレーを立ち上げ、BIG3を再生した。彼こそ平和賞の資格者である。
それをブッシュが全てをぶち壊した。1%富豪のための2つの戦争を強行した。その莫大な資金をウォール街から仕込んだのだが、そこが完ぺきに崩壊して世界恐慌が起きている。
オバマはクリントンのやったことを全くしていない。2つの戦争から手を引いて大軍縮を断行するしか、アメリカは生きられない。それにはワシントンに巣食う1%富豪が采配する産軍体制と対決、勝利を収めなくてはならない。それが出来るか。ケネディのような決意が持てるのかどうか。命をかけなければ、これは実現できない。
<大軍縮でしか米衰退は解消しない>
アメリカは大軍縮という平和政策を採用できるのかどうか、むろん、世界の警察官を止めることが出来るのか。全てはこの1点にかかっている。
中東の利権がらみの戦争に唯々諾々とかかわっていると、ドル暴落という事態へと突き進むしかないだろう。その前に市民・学生が立ち上がり、民衆のための政権が誕生するのかどうか。
ドル暴落は日本の破綻をも意味する。中国などはドル保有に神経質になっている。アメリカの戦争が続く限り、日米とも地獄が待ち構えている。小学生でもわかる理屈であろう。
<米軍優遇策止めよ>
93年の訪米のさい、国防総省・ペンタゴンの軍縮担当将校数人と対話してみた。日本もバブルが崩壊、財政破綻に追いつめられていたのだが、それでも日本の防衛費は減少していなかった。彼らはそのことについて「日本はまたアメリカと戦争をするつもりなのか」と苦言を呈してきた。これには腰を抜かしてしまった。ことほど当時のペンタゴン軍縮担当将校はまともだった。
軍事費こそが財閥利権の雄だからなのだが、日本の防衛費は90年代、2000年代を通じてほとんど減少していない。驚くべき事態の背景は、そのための政治工作が北朝鮮や中国脅威論である。それは現在も。
日本でも軍縮論が表面化していない。共産党が少しだけ発言している程度である。
将校らに「日本の米軍基地も縮小しないのか」と詰問した。すると彼らは「日本の基地は日本政府が面倒を見てくれる。経費がかかっていないので、その必要がないので軍縮の対象ではない」と回答した。
随分となめられた日本政府であろうか。日本国内の米軍事基地は、ワシントンのアジア太平洋戦略のためである。独立後も日本国民の血税で抱え込む、これはどうみてもおかしい。
金を出すから米軍は去ろうとしない。もし、日本政府が米軍基地費用を提供していなければ、沖縄米軍基地などは93年の時点で撤去されていたかもしれないのだ。日米同盟とは敗戦費用を延々と支払うというものなのだ。そろそろ目を覚ましてはどうか。「日米同盟の深化」と口ずさむ歴代総理発言は、まさに売国奴なのである。
不条理アメリカは、その実、日本の悪しきリーダーが手を貸しているからなのだ。米軍撤去・日米安保破棄を公約する政権が誕生しないと、品格のある日本再建は不可能であろう。戦争放棄・武力不保持の永世中立国が日本の希望の星であろう。誇れる新党の誕生を祈ろうと思う。
<ワークシェアリングでしか日本も生きられない>
仕事の総量をより多くの人で分かち合うという社会が、これからの地球でなければならない。1%富豪の存在しない社会である。富の公平な分配に成功した社会が、すばらしい社会である。
これこそが人権尊重の社会である。
フランスの不人気大統領は、ローマカトリックの総本山を訪問したが、国内で移民の排除を強行している。これではフランス革命も自由・平等・博愛も泣いてしまうだろう。移民排除は欧米先進国において流行している。
そんな国ほど北風を吹かして民主化をわめく。太陽でなければ問題は前に進行しない。韓国の金大中大統領の太陽政策を中止させた現政権では、南北問題は解決しない。同じようにノルウェーのやり口は知恵のある手法と程遠い。たかが政治的ノーベル賞ではないか、と断罪されかねないだろう。
地球経済はバブル崩壊で小さく縮小してしまった。日欧米の成長路線は政治的なもので、現実とは無縁である。一人の仕事を二人、三人でやるしかない。給料は半減するが、雇用は安定する。時間もたっぷり出来る。金無縁の文化や芸術が花開く。人間らしい生活が生まれてくる。地球環境が保全できる社会である。
富の公平な分配は人間性が充満するすばらしい社会なのだ。
それを可能にする制度設計をすればいい。それこそが各国政府に求められている。既に北欧では成功している。参考に出来る。
過酷な労働を強いられて精神を壊す人たちもなくなるだろう。人間性豊かな夢の社会の実現である。「ぼろは着ていても心は錦」という言葉もあるではないか。
先日、近くのJR駅入り口に空き缶を置いて、通りすがりの市民に小銭を求めていたやせ細った老人が突っ立っていた。富の公平な分配は政治の基本であることを為政者に知らせていた。経済大国は過去の亡霊でしかない。
2010年10月9日9時20分記
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