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内田樹「腐ったメディアの方程式」君たちは自滅していくだろう(週刊現代)
http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/180.html
投稿者 SOBA 日時 2010 年 10 月 08 日 07:56:08: LVbi13XrOLj/s
 

経済の死角 2010年10月07日(木)
内田樹「腐ったメディアの方程式」君たちは自滅していくだろう(週刊現代)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/1307

 テレビは見ない。新聞も本も読まない。マスメディアは世の中の急激な変化に戸惑うばかり。なぜ見なくなったのか。なぜ読まなくなったのか。内田教授はその理由を「作り手の劣化」と断じる。

先がない業界

あ 日本のメディア業界は、新聞も、図書出版も、テレビも、きわめて厳しい後退局面にあります。ビジネスモデルが、一変してしまいました。とにかくもう業界的には「先がない」状態だと思います。お気の毒ですけど。

 その最大の原因は、ネットの台頭よりもむしろ、従来型マスメディア自身の力が落ちたこと、ジャーナリストたちが知的に劣化したことで、そのためにメディアそのものが瓦解しようとしているのだと思います。

 先日の民主党代表選の報道でも、とても気になったことがありました。

 菅直人総理はじめ、政治家のぶら下がり取材をしている記者たちが、とにかく若い人ばかりなんです。

 20代から、せいぜい30代前半まで。ちょっと前までバラエティ番組で司会をやっていたようなアナウンサー出身の記者までいる。

 政治というのは経験の函数ですから、それだけ若い記者が政治イシューについて深い洞察を含んだ質問をすることなど、できっこないですよね。

 なぜこういうことになるのかというと、現場の記者に求められている取材能力レベルが格段に下がっているからに違いありません。

 新聞は、「こうやって書け」と定型の文体をまず徹底的に教え込み、その通りに書かせている。定型ですから、取材能力などなくても、必要最低限のことを聞けば、ある程度の記事は書けるわけです。

あ新内閣の発足。メディアはスター政治家が「感情を露にする」シーンを狙いつづける

 一方テレビは、「メディアを足蹴にして不機嫌な顔で立ち去る政治家」のような、感情に訴える画を常に欲している。

 落ち着いて縷々政見を語るとか、その政治家の本音のようなものはシャットアウトして、ただひたすら感情的な場面ばかりを伝えようとする。


 だからテレビの政治記者は、トンチンカンなことを平気で聞ける図々しさが必須ということになってくるんでしょう。政治家がそれに怒ってくれたら、思うつぼなんです。



『9条どうでしょう』『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』などの著書で知られる論客、内田樹・神戸女学院大学教授が、メディアをめぐる問題について書きおろした『街場のメディア論』が話題を呼んでいる。 内田氏は(1)日本のマスメディアの凋落とその理由、(2)メディアとインターネットの将来、(3)書籍存続の可能性と著作権問題などについて鋭い分析を加えている。

 昨年流行した新型インフルエンザを巡る報道にも、非常に危険性を感じました。専門家たちが、「まず情報を集めて、分析し、危険性を見極めなくちゃいけない」と言っているにもかかわらず、メディアは「新型」というだけで大騒ぎしたのです。口蹄疫でも、同じ騒ぎが繰り返されました。

 いまの報道は、「浮き足立て」、「興奮しろ」、「取り乱せ」ということを要求し、平静にやっていると、「緊張感がない」と怒り出す。冷静に物事の真相を見ようという姿勢とは程遠い。失礼ですが週刊現代も、その例外ではありません。

 こんなことをやっていたら、狼少年と同じで、本当に危険な災害、流行病が来たときに、どんなことが起こるかわかりません。

君たちの手は汚れていないか

 そもそもメディアは、本能的に変化を好みます。

 社会が変化しなければ、メディアに対するニーズがなくなるからです。だからメディアは、有名政治家が失言したり、朦朧会見することを望み、乱が起きることを待望し、あらゆる社会システムに「改革」を要求して、社会制度の変化を無条件に良いことだとして、常に変革を求めます。

 しかし、はっきり言って、医療、教育、司法などの現場で地道な下支え的仕事に携わっている人たちの実感からすると、メディアにはもう、かかわってほしくないというのが偽らざる本音なんです。

 私は20年間教師をやってきましたが、「メディアのおかげで教育環境が良くなった」と思ったことは一度もありません。いま日本に100万人以上の教師がいますが、メディアのサポートのおかげで教育環境が整備されたと思っている人は1%もいないでしょう。

 医療関係者も同じです。おそらく、公務員もそうでしょう。毎年のように「改革」を要求して、現場に過剰な負担を強いる。これだけ憎まれているのに、日本のメディアは反省がなさすぎます。

「自分の手は汚れている。カネ儲けのために、若干、あざといことをやっている」と噦犯意器があればまだマシですが、一番怖いのは、「自分の手は汚れていない。自分は正しい」と思いこんでいる人たちです。テレビのなかでニュースキャスターたちが、

SOBA:噦犯意器←この部分は意味不明、文字化け?

「こんなことが許されていいんでしょうか」

 と眉間に皺を寄せるシーンがしばしばあります。私にはこれがどうにも許容できない。この発言には、自分はこんな酷い事態にはまったく関与していませんよ、という暗黙のメッセージが含まれている。自分が無垢であることを装う演技性が、どうにも我慢できないんです。

 いま、若い人たちが新聞を読まなくなり、テレビを見なくなり、雑誌を買わなくなっている。一人暮らしの20代の人で、宅配の新聞を取っている人などほとんどいない。それはネットに客を奪われたからではなくて、「偽善的な定型」に安住したメディアの報道に胡散臭さを感じ取っているからだと思います。

 私自身は、民放テレビ局の番組を見ることはほとんどなくなってしまいました。とにかく音がうるさくて、出演者たちの声が癇に障ります。おそらくCMの音量が上がっているので、それに併せて番組の音量も上げているのでしょうが、まったくの悪循環。

 民放は、そういう作り手の配慮の足りなさが際だっています。周りの人との会話でも、民放の番組が話題になることはまずありません。

 その点、最近のNHKは、ターゲットをかなり限定した番組作りをしているように思います。ときには、「この番組は数万人見てくれればいい」と割り切った番組作りをしている。

 だから、マスメディアなんだけれども、部分的には、「数千人から数十万人程度の規模の特定層に向けて発信される情報」であるミドルメディア的な機能を有しています。結果的には、それがすごく成功しているような気がします。

売れない理由



 読者、視聴者からの信頼を失いかけているマスメディアに代わって、存在感を強めているのがネット、ブログなどの「ミドルメディア」である。内田氏は、ミドルメディアの可能性についてはどのように見ているのか。 また、「出版不況」が言われて久しいが、書籍の未来についても聞いた。

 ミッションステートメント(綱領、行動指針)をはっきりとさせることで、10人中9人には嫌われても、選んでくれた1人にとことん気に入ってもらい、リピーターになってもらう。これからの時代は、そういうメディアが生き延びていくことになるでしょう。それはインターネットだけでなく、いろんな形態があり得るのです。

 ヨーロッパから日本に帰ってくると、新聞のレベルがいきなり急低下してしまうので、本当にガッカリします。『ル・モンド』や『ガーディアン』は日本の新聞のように巨大な読者数ではなく、リテラシー(読解力)の高い少数の読者を想定し、それに向かって発信しているから、ずっと高いクオリティが維持されている。

 それでも経営的には厳しい状況にあることはたしかですが、日本にも、少数ながら強いサポーターがついているクオリティペーパーのような新聞が必要でしょう。

 僕らが学生だった'70年頃、片手に朝日ジャーナル、もう一方に少年マガジンを抱えていましたが、それで大変バランスが良かった。これからは、そういうクオリティの高い活字のミドルメディアにぜひ登場して欲しいと思います。

 テレビは、先にふれたようにNHKはすでにミドルメディアに対応し、番組ごとにターゲットを変えています。民放もこれからはミドルメディア化し、旗幟鮮明にしていかなければ、生き残ることは難しい。

 いま出版社は、「本が売れなくなった」と大騒ぎをしています。図書館に配本するのを規制しようとか、ネット上に流出するのを防ごうとか、新古書店を敵視したりしていますが、根本的に出版メディアの側に欠如しているのは、読み手に対するリスペクトだと思います。

 著作権に対する出版社の発想は、無償の読者を読者としてカウントしていません。それどころか、「盗人」として捉えてしまっている。僕に言わせれば、「図書館で本を読まれたら、おカネが入らないので大損だ。

 だから、図書館にはなるべく本を配るべきじゃない」と考える人には、物書きの資格はありません。図書館は出版文化の支え手です。それを敵視するなんて言語道断です。

 物書きや出版社にとってまずは高いリテラシーを持った読者層を、いかに形成するかがすべてのスタートなんです。

 どんな人もまず無償の読者として出発し、長い時間、場合によっては20年以上をかけて有償の読者に変化します。カネを払わずに本を読み続ける行為を通してリテラシーを形成し、その後にはじめてカネを出して本を買うという行為が始まるわけです。

 出版メディアは、そのプロセスにこそ投資をしなくてはいけません。いまの日本の出版危機というのは、その読者層の形成に対して、十分に配慮してこなかった結果なのではないでしょうか。(談)
 
 
 
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僕も行きましたが、当日の東京の気温は最高35℃、最低29℃の猛暑でした。動員とか中傷している報道がありましたが、あの猛暑の中、動員であれだけの人は行けません。

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コメント
 
01. 2010年10月08日 08:13:14: HejJwkupBk
週刊現代は、いつ転向したのですか?まず、自社が反省なさい!あれだけ口汚く小沢さんを誹謗中傷し続けてきた1年半だった。そう、内田氏を通しての謝罪?だったら、記者の血潮の最後の一滴が残っていたことになる。
投稿者さん、内田樹氏のご紹介ありがとうございました。存じませんでした。

02. 2010年10月08日 08:29:59: 1rfYAXNVKQ
週刊朝日やポストの売れ行きを見て

宗旨替えしたんじゃない?


03. 2010年10月08日 08:38:17: hUihyM8GR2
>週刊朝日やポストの売れ行きを見て

新潮&文集は売れ残ってますね!

中立記事を載せる新聞(日刊ゲンダイ)・雑誌はどうにか生残れる!


04. 2010年10月08日 10:05:16: SpMAtFilZA

内田樹氏ってのは基本的に信用できない。
かれの立場は富裕層の代弁者だ。
これまでずっと企業の側に立つ思想や哲学を垂れ流してきた。
たとえば格差社会は企業が悪いのではなく、働くのを嫌がる若者が悪いのだとか、
労働というのは企業への無償行為だとか、
もう、世間知らずなお金持ちお坊ちゃま丸出しの、まるでトンチンカンな思想や哲学を開陳してきた。
そういうえば、この方は民主党政権成立直前、仙谷や野田らと個人的に会食して密談したことを日記で自慢げに語っていた。

むかし、左翼系学生が「プチ・ブル」ということばをよく使っていた。
ブルジョア(大金持ち)までいかないプチ(ほんの少し)大金持ちの層を代弁する穏健なようでいて中味は大衆庶民に非情なモラルや倫理をばらまく男だ。


               by イカフライ


05. tomym 2010年10月08日 13:57:39: UWfxJEGrqwDI2 : qy3s0TWf2k
こんなことがあった。朝日の声に投稿したところ採用したいとの連絡を受けた。内容は新型インフルエンザの報道である。主旨は先のサーズ報道時、あまりにセンセーショナルな報道であったため、すでに患者数は減少しているのに日本だけ7000人8000人と報道はエスカレートした。結果として日本人のアジアへの旅行は前年の20%以下まで減少し、アジアの旅行業界では500万人の失業が発生した。
私の主旨は報道するなと言うのでなく、大変な影響があるのだから、センセーショナルな報道でなく、冷静に事実を伝えるべきだと主張したものである。
 朝日の担当者はまず、このままでは困る。センセーショナルという言葉を消すこと。報道が問題というのでなく、厚生省の発表が問題だということに置き換えることが条件で掲載を認めるとの話である。
 掲載されないよりは良いと最後には承知したが、主旨は違っている。とにかく新聞社の考えは正しいというのが、主張であった。 声」という唯一の読者の声ですらこうであることに驚いたものである。当時はまだ阿修羅の存在は知らなかった。

06. 2010年10月08日 14:17:48: 7tdokJUC0c

テレビ・新聞(一大既得権益集団)による世論操作誘導にB層がこれ以上洗脳されないように、
日刊ゲンダイを読んでる人は、
電車内では日刊ゲンダイを周りの人の目にも触れやすいようにしよう!
また、読み終わったら、
大勢の人の目につきやすい所(図書館・銀行・郵便局・病院・調剤薬局・床屋・美容室・喫茶店などの読み物ラック)に、日刊ゲンダイの表紙から数ページまでの政治面のみを置き去りにしよう!


電波利権の闇
http://octhan.blog62.fc2.com/blog-category-58.html


07. 2010年10月08日 15:38:04: fZOiq9PC2M
なーんか今度、フジで真実を追い求めるだのとテレビジャーナリズムを美化した、パーフェクトなんちゃらとか言うくだらねぇドラマを始めるみたいだが、あまりのショボさに見てて笑えてきたのは私だけではないだろう。
自分らではああいうのカッコイイとか思って流してんのかね?あいつらw
録画してた24の合間のCMだったから、余計ショボすぎに見えて泣けたわwww

「今を切り取るドラマ」つーんなら、官僚のリークべったりで機密費貰って捏造に加担する薄汚いテレビマスゴミの暗部でも暴露してろや。


08. 2010年10月08日 17:17:53: 9AeWz7BLfM
大学全入状態で、大学教授の劣化のほうがひどいのだが。

もと新聞記者の教授とかも山ほどいるし。


09. 2010年10月08日 21:56:17: PyE2hDaY7E
マスコミの世論調査について記す。私は理工系なので今回はその観点から考察してみよう。

世論調査なるものは一断面での一般社会の全体の意見を代表するものとして実施され公表されている。

例えば、小沢辞任すべしという意見が60%で辞任すべきでないという意見が20%、その他わからないが20%としてみる。マスゴミはこの60%を強調する。

いかし実際には意見の強さ、深さ、理解度という尺度がある。小沢辞めるべしという答えをする人の大半は実態を知らないし理解もしていない。これに対して小沢辞任する必要はないとする人も理解度は前者の数倍はある。当然持続する意思もはるかに大きい。これを計算にいれれば辞任すべきなどの意見は見かけほど大きくない。現在でも実態は拮抗している。

ここから言えることは時間が経過しまた別の新たな情報に接したとき前者はいとも簡単に意見を変える可能性が高い。また忘れてしまっているかも知れない。金額を積み上げる際、数量×単価で表現すべきだが今の世論調査は捏造報道に加え数量のみで表現している。物理では力は質量×加速度で表現される。ここでも質量だけでは力の強さを表現出来ないことがわかる。さらに仕事量には時間軸がかかる。

彼らマスゴミのよりどころとする世論などは数量だけをとりあげる○手おちの詐欺のようなものなのだ。しわくちゃ爺のみのもんたが世論の力を見せてやるとかいったそうだがそんなものは少し情報が変わり時間が経過すればたちまち溶解する屁みたいなものだ。大新聞やテレビの論調が1社でも日刊ゲンダイのようになればたちどころに変わるつまり雲散霧消する。しかもこちらには持続する意思がある。

ここまで信用を失ったマスゴミに明日はない。すでに崩壊過程に入っている。追撃をやめるつもりはない。ゴミ雑誌の週刊現代がいっても意味はないが生き残りを模索し始めたというところか。


10. 2010年10月08日 23:24:55: kbjD6Oqr1Y

メディアの劣化は著しい。

NHKのミドルメディア化と内田は言うが、
理由は違います。

あらゆる階層が、気にいる番組を少なくとも、
1つは、放送する。

デジタル化して、視聴のコントロールが可能。
見ていれば、お金を払う義務。

要するに、徴収する仕掛けです。

NC9の大越健介は、最悪!!!!!!!


11. 2010年10月09日 14:18:17: Is7dj6Zipw
この先生言ってることは概ねそうかなあと思うんだけど
お坊ちゃんで庶民ことはわかってないなあと垣間見えるものがある。

若者が新聞読まないのはネットもあるし、余裕が単純に無いからだと
思うけどな。


12. 2010年10月09日 16:31:04: pufQrOKRSg
今度小中、の学校現場で新聞を教材に授業を行うという計画があるそうだが、新聞売り上げの減少を食い止めるに学齢期の子供のいる家庭に半ば強制に近い形で購読を強いるものである。これを聞くだに新聞というのはその権力保持のためには手段を選ばぬものだと呆れる。日頃国に頼るなだの、自己責任だのと言いながら自らは困ればすぐに国頼み、このあたりの厚かましさは病的である。

13. 2010年10月09日 18:11:00: w9gyiny2yY
内田教授は教職20年だそうだが、私は40年を越えた。若者は中学生までは以前と変わらない。というより、以前よりあらゆる点でよいのではないか?問題は高校からの教育である。高校からは目的が具体化し、その効率に向けて教師も生徒もがんばる。しかしその目的というのが、偏差値の高い大学に入るとか、よい就職をしたいというものばかりで、結局、小中学校での理想が地べたにおっこったようなものになっている。高校以降は自分の興味にしたがって無償の勉強(でなくてもよい)をすべき期間が彼らにはほとんどない。目先の小さな目的に特化してしまうからだ。また日本の高等教育は金がかかりすぎる。ヨーロッパの多くの大学には授業料がない。学生は国で育てなくてはならない、ということが常識になっている。日本は、昔から教育は金のかかるものと決まっていて、貧しいものは大学に行かなくてよい、とみんな思っている。秋田県のような貧乏県が小中ではよく勉強するが、大学での成績がパットしないのはこういう仕掛けになっているからだ。金持ちだけが勉強できるという状態はアメリカと日本が甚だしい。ハーバードは優れた教育をしているというが、一年に五百万円以上の授業料の大学にだれが入れるのか?こういう国はそのうち滅ぶ。それに疑念を持っていないような内田教授もほろぶ。滅ぶのはマスコミだけでは済まない。日本の高等教育は滅びの課程に入った。

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