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菅直人首相(63)の所信表明演説に対する各党の代表質問が6日、開始。陸山会事件で強制起訴が決まった民主党の小沢一郎元幹事長(68)の問題や、沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件への対応などについて、野党側の厳しい追及は避けられない。こうした中、菅執行部と小沢グループ双方の緊急謀議が浮上した。小沢氏の処遇と、日中接近の背景。緊迫の永田町で、「政界のドン」と呼ばれた自民党の野中広務元幹事長(83)の影がささやかれている。
「明日の国会での答弁ぶりで相談しただけ」
5日夜、首相公邸から出てきた枝野幸男幹事長代理(46)は、待ちかまえた記者団に対し、苦笑しながらこう語った。ただ、それをうのみにする記者はいない。
アジア欧州会議(ASEM)から5日夕に帰国した菅首相は、午後6時半近くから岡田克也幹事長(57)、仙谷由人官房長官(64)、枝野氏ら「反小沢」執行部を次々と呼び寄せた。国会運営とともに、東京第5検察審査会で「起訴相当」の議決を受けた小沢氏の処遇を話し合ったのはほぼ間違いない。謀議は午後10時前まで約3時間半も続いた。
公明党も含めた野党6党は5日、国会で小沢氏の証人喚問を要求することで一致。6日から衆院本会議で始まる代表質問では、野党がこぞって「菅首相は小沢氏を国会に差し出せるのか!」と迫る方針だ。
「国民生活に直結する2010年度補正予算案を速やかに成立させるためには、小沢氏に最低でも離党してもらうしかない」(民主党関係者)
しかし、正面から党執行部が離党勧告をしては、過激な小沢グループの議員らが騒ぎ出し、9月の民主党代表選のように党内が二分しかねない。「公邸の謀議は、誰が小沢氏に『自発的離党』を促しに行くのか、国会審議を前に話し合っていたはずだ」(別の民主党幹部)という。
「鈴付け役」の一番手には党幹事長の岡田氏が浮上する。しかし、無実を訴え裁判での全面対決を唱える小沢氏が、おいそれと「反小沢」一派からの引導を受け入れる可能性は低い。
小沢グループの緊急幹部会が6日夕行なわれるが、菅執行部を牽制する意見が噴出するのは間違いない。
その小沢氏の処遇とともに、菅執行部の頭痛の種が尖閣問題だ。
菅首相は日本時間5日未明、ASEMの首脳会合が開かれたブリュッセルの王宮内の廊下で、中国の温家宝首相と約25分間、会談した。
「割と自然に、普通に話ができた。戦略的互恵関係を確認したわけだから、その原点に戻る話ができたことは良かった」と、菅首相は無邪気に喜んだが、背後では「影の宰相」仙谷氏が周到な根回しをしていた。
先月末、密命を託した細野豪志前幹事長代理(38)を訪中させ、北京市内の釣魚台迎賓館で中国外務省幹部と長時間にわたり会談。これには中国外交を統括する戴秉国国務委員(副首相級)も加わった。
この訪中劇の裏に、かつて「政界のドン」とも呼ばれた野中氏の存在がささやかれている。
民主党関係者は「仙谷氏は尖閣問題の悪化を受け、中国に太いパイプを持つ野中氏に相談を持ちかけた。野中氏は、以前のカウンターパートナーだった曽慶紅元副主席に連絡を取り、日中の緊張緩和に向けて動いた。細野氏の訪中は、仙谷−野中−曽ラインで実現したようだ」と語る。
曽氏は、江沢民前国家主席の側近として出世し、胡錦濤国家主席の下で副主席に就任した。野中氏をはじめ、自民党の古賀誠元幹事長(70)や二階俊博元経産相(71)とも親交が深い。2008年3月の全人代で引退したが、いまだに中国政界に隠然たる影響力を持つとされる。
仙谷氏と野中氏の接近については、小沢氏の側近である平野貞夫元参院議員(74)もブログ「永田町漂流記」(8月29日)で、こう明かしている。
≪余談ではあるが、七月下旬、野中(広務)元官房長官と久しぶりに会う機会があり、その時に野中氏が、仙谷官房長官が『いろいろ』と相談に来ていることをふと漏らしたが、私はそれを聞いてたいへん驚いた≫
野中氏といえば、小沢氏を「悪魔」と呼び、生きるか死ぬかの激烈な死闘を演じてきた政治的宿敵。小沢氏は昨年末、農業基盤整備のための土地改良事業費の半減を決定。全国土地改良事業団体連合会(全土連)の会長である野中氏が陳情に訪れようとしたが、小沢氏は面会を拒絶するなど、犬猿の仲は続いていた。
その野中氏に、菅政権を仕切る仙谷氏が相談していたわけだ。
政治評論家の小林吉弥氏は「何ら不思議ではない。仙谷氏と野中氏の接近はあり得ることだ」といい、こう続ける。
「野中氏には政治的力量があり、政局に対する彗眼(=物事の本質を鋭く見抜く力)もある。両氏ともリベラルであり、仙谷氏が政権運営や政界再編の指南を受けていてもおかしくない。ただ、それだけ民主党内に人材がいないということ。希代のヒールだが、実力のあった小沢氏の強制起訴が決まったことで、民主党は今後漂流していく危険がある。政界は未曽有の混迷に突入しかねない」
民主党はどこに行くのか。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20101006/plt1010061550001-n1.htm
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