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大林宏検事総長は、1972年に検察官に任官。法務事務次官、東京高等検察庁検事長を経て、菅内閣の閣議決定により、今年の6月17日に検事総長に就任した。10月2日土曜日の毎日新聞一面トップには、犯人隠避の疑いで、最高検が大阪地検前特捜部長らを逮捕したとの活字が大きく躍っている。この記事に並んで「検事総長の辞任必至」のタイトル記事がある。
この見出しだけを見ると、検察庁は前田容疑者や大阪地検特捜部だけでなく、検事総長の責任追及まで考えていると受け取れる。処で、毎日新聞は検事総長の辞任に関して、「大坪前部長らによる隠ぺいの疑いが浮上した後、大林検事総長は周囲に『捜査の推移を見守るしかない』と淡々と話していた。
『既に辞意を固めている』と見る法務・検察幹部もいる。トップの辞任は不可避とみられるが、事態はそれだけにはとどまらない」と書いている。当然、この後に、検事総長の辞任だけにとどまらない「何か」が書かれていると思うだろう。
その「何か」とは、結論から言うと「特捜解体論」が強まるとの予測と、その根拠である。その根拠とは、前田検事による一連の捜査と証拠改竄、そして大阪地検特捜部の組織としての関与である。確かに検察庁にとって、検事総長の辞任よりは、特捜部解体の方が大問題である。だが事件の責任をとってトップが辞任することと、組織の欠陥が事件を生んだので、組織を改組するのは全く別次元の問題である。
毎日新聞だけではない、ネットで調べてみると朝日新聞なども検事総長の辞任を書いている。2日のNHKニュースでは記者が、柳田法相に対し「検事総長の辞任は」などと質問していた。柳田法相は、今はそのようなことを考えていないとの返事をしていたが、なぜここに来て、マスコミは大林検事総長の辞任の世論を誘導しようとしているのだろうか。それも一斉に歩調を合わせてだ。
何事も、事件の責任を取るのは、その事件が発生した時の責任者である。前田主任検事による違法捜査、証拠改竄などは昨年の6月であった。その時の検事総長は樋渡利秋氏。いま、樋渡検事総長時代に起こった大阪地検特捜部の不祥事が、最高検によって追及されており、その事件糾明の最高責任者が大林検事総長である。事件発生時の最高責任者ではない。だから、最高検もここまで、事態を明らかに出来たのだろう。
民主党政権下では、今後、自民党政権時代に起因する各省庁の不祥事、例えば年金の不払い問題などが明らかになった時、その省庁の大臣が責任を取って辞任するのか。それはないだろう。国民が政権交代を望んだ一つの理由は、過去の膿を出して欲しいとの気持ちがあったからだ。もし過去の膿を出し、その不祥事の責任を現役の大臣が取って、辞任するとなったら、そのような膿は決して出てこない。
今、検察の過去の膿を出そうとしているのは、大林検事総長だ。彼が過去の検察の腐敗を正そうとせず、問題を矮小化して収めようするのなら、検事総長を批判・非難して、辞任を求めるのは納得できる。だが、そうではない。朝日は、政府首脳が、(特捜部の検事が)3人も逮捕されたのだから、検察トップの検事総長の責任問題になるだろうとの認識を示したと報道している。こんな馬鹿な話はないだろ。
政府首脳とは誰か知らないが、大林検事総長を辞任させたいようだ。ネットでその理由を調べたが、9月1日の日本記者クラブにおける大林検事総長の記者会見での発言以外には考えられない。それは即ち、「小沢氏を有罪とする証拠はない」「結論として不起訴処分を行った」と云うものである。この発言は、本オリーブでは報じたが、マスコミは完全に無視したようだ。新聞テレビでこれを知った人はいるのだろうか。
9月1日に日本記者クラブで、小沢氏に関するこのような重要な発言が、検事総長からあったのにそれを報道しなかった。その記者クラブ主催の2日の民主党代表選候補者との記者会見で小沢氏に、「強制起訴されたらどうする」など、ヌケヌケと質問した日本記者クラブとはいったい何者だ。そして、ここに来て一斉に大林検事総長辞任の方向に世論を導こうとしている。これはどう見ても毒饅頭による中毒症状だろう。
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