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2010年10月04日
本澤二郎の「日本の風景」(590)
<日本テレビが覚醒?>
運動をしながら見ることの少ない読売グループの日本テレビを見た。映像に中曽根バブルという文字が浮かび上がったからである。ありえない不思議な報道なので、しばらく付き合ってしまった。午後の時間帯だった。日本沈没の元凶であるロン・ヤス外交のもとで進行した円高ドル安政策(プラザ合意)に屈した日本。そこから超低金利政策による金融緩和策で、それこそ湯水のように円を市場にばらまいた経緯を。日テレにナベツネ・中曽根離れの蠢きが表面化してきたものか?
<中曽根バブルを報道>
異常・異様な経済政策の失敗で日本は、経済大国の座を滑り落ちてしまった。財政破綻への道に突き進むのだが、これを総括できない原因が、中曽根の盟友・読売グループのドンであるナベツネの存在も関係している。ナベツネに屈する言論界という事情から、これの報道もままならなかった。それをナベツネ配下の日本テレビが解説報道したのである。
事情通であれば、これは画期的といっていい。彼が米俳優大統領のロンの前で「日本は不沈空母だ」と元海軍主計中尉のヤスの言動から、日米同盟という日本語が一般化した。前内閣の鈴木善幸内閣は、この日米同盟を拒絶してワシントンの手先で動く霞が関の外務大臣の首をはねた。鈴木善幸は、本会議場で「日本国憲法は世界に冠たる平和憲法」と発言した唯一の総理大臣かもしれない。記憶に残っている。
ロンの意向を受けて鈴木内閣打倒工作に奔走したのが、極右・安倍晋三の祖父・岸信介だった。ワシントンに服従して中曽根は晴れて政権の座に就いた。田中角栄が支援したからだが、彼は「ほんのしばらくやらせればいい。二階堂進にバトンタッチさせる」というのが本心だった。
中曽根は田中の支持を取り付けるのにナベツネの力に頼った。角栄秘書の早坂茂三(筆者の所属していた東京タイムズ出身)の前で、中曽根を畳の上で土下座させたとの経緯もあった。
ともあれ、日本を潰した中曽根バブルである。バブル崩壊で1500兆円の資産が吹っ飛んでしまった。不良債権化したのだから、それからの20年もごまかしの官僚政治が続行し、今日を迎えている。その下りを全てではないが、日テレが流したのである。
<政経塾・枝野のお粗末発言>
松下政経塾メンバーだったことで、民主党幹事長、そして現在幹事長代理の地位をつかんだ枝野幸男の正体が、遂に自ら暴露した。珍しいことである。歴史を知らないこの手の人物が、政界を遊泳する時代は危険極まりない。何よりも謙虚さを優先するドイツ人との落差でもある。彼が弁護士だったことも考えると、司法の場もおかしくなっているのであろう。だいたいまともで、真面目な弁護士は政治に手を出さないものである。
筆者の生まれた千葉県の民度もひどいが、埼玉県(枝野の選挙区)も大したレベルではないのだろう。あの問題の「歴史を作る会」メンバーを知事が起用しているというのであるから。
枝野は10月2日に講演会で戦略的互恵関係を非難、その上で中国を悪しき隣人と決めつけた。「日本と米国のような同盟関係を中国に期待するのは間違っている」「法治主義が通らない国」「パートナーならモンゴルやベトナムだ」などと感情論をぶちまけて、彼の知的レベルの低さを露呈した。自民党右翼議員にも、こうまであしざまに隣人を批判する者はいなかったように思う。
松下政経塾で学んだ塾生ではないが、前原や野田らよりも政経塾思想を爆発させたものだろう。彼が東アジア共同体に向けた大人の対応をする鳩山や小沢の路線と正反対であることが、これでより判明したことになる。
<財閥主導の菅内閣>
この枝野発言に歩調を合わせたものであろう。菅直人はモンゴル首相と首脳会談を行った。レアアースとかいう鉱物資源開発利権に総理自ら動き出した、というのである。
資源外交も必要だろうが、環境に配慮したものでなければならない。ここをしっかりと押さえているのかどうか、心配ではある。なにしろ松下財閥の傀儡なのだから。
この首脳会談に財閥の代表も同席していた。財閥の代表を交えての首脳会談を、40年ほどの官邸取材では、不勉強のせいかもしれないが聞いたことがない。
報道によると、強欲財閥の三菱商事・住友商事・東芝の社長らという。原発利権にも総理自ら売り込みの先頭に立ったものか。財閥主導の菅官内閣が、他方で法人税大幅値下げを推進する事情も読めてくる。
ただでさえお金のない日本である。強欲資本の値下げ分を庶民におっかぶせようというのか。これでは日本共産党の指摘した通りではないか。
<区長・区議補選>
地元で区長選挙と区議の補欠選挙が行われた。恥ずかしいことに全く関心がない。周囲もそうである。候補者さえ知らない。地方都市であれば様相は違うのだが、大都会の一番身近な選挙に筆者を含めて関心がないのである。
しかし、政治ジャーナリストとして見ておく必要がある。そう思って投票所のある近くの小学校に出かけた。午後1時30分ごろである。予想した通りだった。
筆者の前後に2人しかいない。閑散どころの話ではない。最初に区長選挙、終わると区議補選の投票である。事前に選挙公報を見た。既成政党がそろって現職を推薦している。まるで翼賛選挙そのものである。最初から決まっている。その場で対抗馬に投票した。
区議補選もその流れに従った。「判官びいき」という手法である。批判のない所に進歩はない。地方自治体が廃れるわけである。心配なことは、これから地方へと権限が霞が関から委譲される傾向にある。地方の力量が決定的に重要になる。
その準備ができていない。
財政は中央ほどではないが破綻状態にある。債権で誤魔化している自治体ばかりだ。人件費を削るしか方法はない。区長の報酬を半減すると対抗馬が公約すれば面白くなるのだが、そうした発想がない。名古屋市の河村のような人物がいない。
同じく区議も定員と報酬を半減と公約する、それを前面に出す候補が出てくればいいのだが、我が地元にはそうした健全な候補はいない。無関心の理由である。当然、役人の報酬と人員も半減してゆく。そうして自治体は再建されるのだが、相変わらずぬるま湯につかっている。
河村党が全国制覇するのを夢見るしかないのか。河村はしかし、頑張っている。守銭奴のような議会解散を手にした。既成政党を退治するのである。議会をスリム化、次いで役人の報酬と人員の大幅削減を断行する。これを数年のうちに成功させると、これが全国の自治体と国政にも波及すればしめたものである。
河村は民主党国会議員時代に同僚の松下政経塾議員に興味を抱いて接触を試みた。財閥資金で優雅な活動をする連中に、人々の泥まみれの生活感覚がないことに気付いて離反した。賢明だった。
それにしても松下パナソニックの広告が、突出する日本である。これに屈するメディアに葬送曲が鳴り響いている。
2010年10月4日10時05分記
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