http://www.asyura2.com/10/senkyo96/msg/719.html
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以下は、ネットサーフィンの途次、たまたまみつけた記事です。小沢(支持者)への「シンサヨク」的疑問といったところでしょうか。大いに反論のあるところだと思います。問題は、菅政権の本質をどう見るか、また小沢さんの「東北人的寡黙さ」をどう見るかにもかかっているでしょう(呆頭息子)。
2010 年 9 月 27 日
小沢一郎の不人気とネットでの「小沢ブーム」について
http://bund.jp/modules/wordpress/?p=6614
今日は仕事が午後から都合で休みになりました。そこでちょっと前に小沢一郎支持者のbuveryさんが投稿してくださいましたので、コメント欄のレスでも書いたことですが、前々から思っていたことを、エントリとしてもあげておこうと思います。
まず最初に言っておきますが、小沢さんの「疑惑」については、おそらく法的には無罪だろうと思います。たとえ強制的に起訴されても、結果的には無罪で終わると思います。それは一般の人も含めて多くの人がなんとなく感じはじめているのではないかな。さらに民主党の代表選にあわせた一部マスコミや週刊誌の下品な小沢叩きやその尻馬にのった人々には全く辟易しました。ゆえに私はこういう部分の一派では断じてありません。その上で
民主党の代表選で、ネット上では小沢氏支持が圧倒的だとか。それは単に小沢さんの支持者に、わざわざクリックしにくる「クリック率の高い偏った人々」が多いだけのことで、そんなものを気にしたり、ましてや判断材料にするほど私は愚かではありません。実際の小沢さんに対する評価は、「マスゴミ」とやらの世論調査のほうがはるかに実態に近いんです。
と私が前のエントリの傍論で書いた部分に対して、buveryさんは
ネットにアクセスできる人は、まず郷原さんの解説を聞いているわけですし、政治資金報告書の問題点を知っています。小沢一郎が完全公開の記者会見を開いていることを知っていますし、その録画も民主党本部から全部みることができます。また、大阪高検の元検事で検察庁の裏金問題を暴露しようとして逮捕、服役した三井環さんの話も知っているでしょう。平野貞夫さんの論説も知っているでしょう。上杉隆の官房機密費の調査のことも知っているでしょう。そういう知識を持っているひとと、全く知らない人の評価が分かれるのは当然ではないかと思います。
と提起されています。まず第一に、buveryさんは「ネット外」の一般大衆が「情報弱者」だとでも観念しておられるようです。第二に、自分が知っていたり読んだりして納得したものは他の人が読んでも納得するかのように思い込んでおられます。第三に、小沢さんの不人気は、マスコミや検察リークによる資金疑惑からくるものだけだと思っておられるようです。私は小沢さんの「大衆的不人気」はそれだけが理由ではないと思っていますし、buveryさんの論理には納得できないものを感じてしまいます。
まず第一の点について、「ネットにアクセスできる人」がbuveryさんが列挙されたようなことを全部知っている(アクセスしている)とは到底思えません。「ネットとリアル」を二分して、そこには違う人がいるとか、違う世界が広がっているかのように、対立的に考えると間違います。そうではなくて、「buveryさんが列挙されたような事柄に重きを置くような種類の人」が、小沢支持のクリック画面に出かけていると考えたほうが自然だと思います。
ネットであろうがリアルであろうが、そこにいる人は同じ人です。「ネットにアクセスできる人」の大半も、buveryさんが列挙されたような画面を見ていないでしょう。政治ニュースについて、マスコミ情報だけですませるような人(つまり大部分の普通の人)は、ネット上でもマスコミ情報しか見ません。また、第二の点についても、そういう普通の人たちに、buveryさんが列挙されたような画面を無理にでも見せたところで、そんなに大きく事態(小沢さんへの印象)が変わるとも思えません。
最後に、小沢さんの人気がないのは、はたして西松建設事件からはじまるスキャンダルだけでしょうか?一連の「政治と金」について、法的に無罪であることがすべて証明されれば、それで小沢さんに期待が集まるんでしょうか?私はそうは思いません。「政治と金」は、小沢的なるものを象徴的にあらわすキーワードにすぎないと思います。
今回の代表選で、小沢さんは記憶にある限り初めてと言えるほど表にたち、自分の口と自分の言葉で自分が目指すものを直接大衆に訴えました。それは非常に新鮮で面白かった。私も「小沢さんもそんなに滅茶苦茶な人でもないか?」と一瞬見直しました。確かに少しずつですが、代表選の期間中に、小沢さんへの期待や人気も高まったとは思います。でもそこまでです。常日頃からこういう態度をとって自分の理想を訴えていたら、随分と状況は変わっていたのではないですか。突然にとってつけたようにやっても間に合わなかったのです。「消費税をあげて企業を優遇しろ」と叫ぶ自民党の尻馬に乗せられて、唐突に増税を打ち出して自滅した菅さんにも似ています。今まで黙っていて急にしゃべりだしても説得されないんですよね。
だいたいがですね、今どこにいるやらわからないとか、連絡もとれないとか、首相や党の代表も会うことができない、何を考えているのかさっぱりわからない、それなのに「実力者」で「豪腕」で、自分は表に出ないで裏から事態をコントロールすることを好む。いったい裏で何をしているのかわからない。「敵」と割り切った人とは大胆な妥協も(戦術や策略として)行いますが、「味方」の人格を尊重しつつ、粘り強く誠意をもって説得することを嫌う。子分や懐刀みたいな人はいるけれども、本当の意味で対等な、切磋琢磨しあう「同志」がいない。あるいは、人心掌握術として、人事と金の流れを押さえようとする。信賞必罰というか、手向かうものにはその「人事と金」で押さえつけて報復も辞さない。だから小沢さんに何か思うところがあっても、自由にものが言えない。だからだんだんと党内の風通しが非常に悪くなっていく。
もうはっきり言って、小沢的な政治手法には、みんな辟易しているのではないでしょうか。そういう何を考えているのかわからない。何かを語ってもそのまんまお人よしに受け取ることができない。そういうところに「政治と金」のスキャンダルが出ると、「やっぱりね」くらいにしか思ってもらえないんですよ。政治なんてそんな権謀術策だとか、最後は金と数と力だというリアリズムもあるでしょうし、それをすべて否定するものではありません。ですが「マスゴミ」に責任を押し付けて(確かに酷すぎる下品なものが多かったけれど)、不人気の責任は小沢さん本人には何もない、改める必要などまったくないとは思えません。その原因や責任は「マスゴミの陰謀」だけではないと思います。
代表選中の小沢さんはわかりやすくて非常によかったと思います。でもどうせ、代表選が終わったら、また元に戻ると思われている。今後、菅さんに言いたいこと、やってほしいことがあるのなら、堂々とみんなに見える所で正面から言えばいいのです。もし「一兵卒でも首相を支える」という本人の言葉に本当に嘘がないのであれば、私は代表代行のオファーはぜひ受けるべきだったと思います。その上で御意見番になればいいし、得意分野で汗をかけばいい。そうしておれば、今回の尖閣諸島問題でも、田原総一朗さんが言うように「小沢特使」で存在感を示すという目だってあったと思う。
それを「実権がないから」断る、しかもそれが(ここが一番の問題なのだが)本人は表にでないで「周辺議員」からマスコミに流れるという時点で、「あーあ、せっかく見直しかけたのに、やっぱりこの人は何も変わってないんだな」と思いました。断るなら断るで自分でその理由を大衆的に説明すればいいわけであって、本当にイライラします。「今度は本当におとなしくする」と語っているとか、またもや間接的に伝わっていますが、そういう言説を流すこと自体が「また『死んだふり』をして何か企んでいるに違いない」という目でしか見られない。支持者が語る「小沢さんの考え」にしたところが、小沢さんの発言などをつなぎあわせてその真意を解釈するものが多いという印象です。そこには当然にその文章を書いた人のバイアスがかかっているわけで、小沢さんがその通りに行動してくれるとは限らない。これじゃまるでマルクスやレーニンの言葉を引用した昔の左翼の文献みたいと言ったら言い過ぎかな(笑)。
こういう自分の真意を説明しない「闇のドン」みたいな政治家に自分の生活を託する人は(私も含めて)今の時代もはや少ないのではないでしょうか。そりゃ特別な関心のない一般の人はいきなり聞かれたら「政治と金の問題とかぁ……」みたいな曖昧な感想になるでしょうが、案外そういう皮膚感覚みたいなものは間違ってもいないと思います。もし小沢さんにちゃんとした支持があれば、「マスゴミ」の下品な悪乗り記事も書けなかったですし、こんな曖昧で無罪が確実な「政治と金」の問題なんて吹き飛んでいたでしょう。まさにネット上の小沢支持者の間でそうだったみたいにね。それを人のせいにばかりしていたら、間違うと思います。
タグ: 小沢一郎, 民主党
カテゴリー: ニュースと評論 • 国内政治
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