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2010年10月4日(月)「しんぶん赤旗」
麻生内閣時の官房機密費/使途示す領収書存在/菅内閣が地裁に準備書面
昨年夏の総選挙で政権交代が確定していた2009年9月に当時の自公政権が支出した2億5000万円分の官房機密費(内閣官房報償費)の使途を示す領収書などの記録が存在していることが、政府が大阪地裁に提出した準備書面によってこのほど明らかになりました。民主党政権はこれまで、記録の存在や引き継ぎの事実を認めていませんでした。
大阪市の市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバーが昨年10月、問題の2億5000万円の使途等の情報開示を請求したのに対し、政府は12月に不開示を決定。オンブズマン側は今年1月、決定は不当だとして取り消しを求める行政訴訟を同地裁に起こしました。準備書面は、被告の菅内閣が9月21日付で同地裁に提出したものです。
準備書面は、昨年の総選挙で下野が決まっていた麻生自公政権が9月1日から官邸を去るまでの16日間に、官房機密費を「政策推進費」「活動関係費」などとして支払ったことを示す「領収書等」「政策推進費受払簿」「支払決定書」「出納管理簿」「報償費支払明細書」がいずれも「存在する」と明記しています。
また、「領収書等」には、支払先のあて名や金額、会合場所、贈答品の購入先などが記入されているとしているほか、「出納管理簿」にも「使用目的」として「政策推進費」などの分類や「その具体的な内容」が記載されているとしています。
さらに、「領収書等」「政策推進費受払簿」「支払決定書」が、それぞれ「計A枚」「B枚」「計C枚」あるとして複数枚の存在を認めています。一方で、支払いの具体的な件数や金額、使途そのものは一切明らかにしていません。
昨年11月20日の衆院内閣委員会で、日本共産党の塩川鉄也議員が問題の2億5000万円の使途の記録の存在をただしたのに対し、平野博文官房長官(当時)は「過去の記録については引き継ぎしていない」と否定していました。
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