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中国船衝突事件ビデオ国民は「知る権利」を有する (植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/10/senkyo96/msg/704.html
投稿者 明るい憂国の士 日時 2010 年 10 月 04 日 09:28:06: qr553ZDJ.dzsc
 

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-fc35.html
2010年10月 4日 (日)

中国船衝突事件ビデオ国民は「知る権利」を有する 


中国の漁船が日本の領海を侵犯した上、海上保安庁の巡視船に意図的に衝突したとして逮捕した中国漁船船長を中国政府の圧力に屈して日本政府が釈放した問題について、中国漁船が海上保安庁巡視船に衝突した場面を撮影したビデオが国会に提出されることになった。しかし、その取り扱いがまだ決まっていない。
 

 今回の日本政府の対応に重大な問題があることはすでに論じ尽くされている。日本外交史上最大の汚点と言ってよいだろう。
 

 前原誠司国交相などが十分な検討のうえで中国人船長を逮捕、勾留した。理由は中国船船長の対応が「極めて悪質」であったとの判断である。
 

 ところが、日本政府はこの中国人船長を処分保留で釈放した。「法と証拠に基づき粛々と対応する」と明言していた前原氏の説明は破綻した。前原氏は適正に責任を明らかにするべきである。
 

 日本政府は、検察の判断にすべてを委ねたと説明している。
 

 しかし、この説明は検察の発表と矛盾している。
 

 中国人船長が逮捕、勾留された事由は、公務執行妨害容疑である。
 これに対して、検察が釈放した理由としてあげたのは、
@けが人が出ていない、A計画性がない、B初犯である、C船体の被害が軽微である、D国民生活への影響、E日中関係への影響、
などである。
 

 誰もが感じる矛盾は、
 

@「極めて悪質な事案」であるなら、日本の法律に基づいて粛々と起訴すべきであったこと。上記釈放の理由は公務執行妨害事由で逮捕した人物を釈放する理由になっていない。
 

A外交的な配慮で中国人船長を釈放するなら、政府が責任をもって明確な説明を行って釈放するべきこと。検察が外交上の理由で犯人を釈放することは、刑事訴訟法第248条の規定を超える越法行為である。政府の責任において超法規で船長を釈放するか、法務大臣が指揮権を発動する以外に、船長釈放を説明できるものはない。
 

B検察が公務執行妨害事由で逮捕した被疑者を、国民生活や日中関係を考慮して釈放することは、日本が法治国家であることと矛盾する。刑事訴訟法248条違反の違法行為である。
 

の3点が未解決のまま残されている。政府があくまで検察独自の判断として責任を回避すると言うのなら、検察関係者を国会に証人として召喚し、検察責任者の責任を問わなければならない。
 

 検察関係者の責任と政府の責任の、どちらをも問わない選択はあり得ない。この責任処理封じに自民党が加担するなら、自民党も同罪である。


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 問題はビデオの取扱いである。
 

 日本の主権者は日本国民である。日本国民にビデオを公開しない選択はあり得ない。日本国民は主権者として、「知る権利」を保有している。
 

 第二次大戦に際して、日本政府は日本国民に真実の情報を伝えず、日本国民を地獄に導いた。この過ちを繰り返してはならない。
 

 ビデオを日本国民に開示すべきことは当然のことである。
 国民が偏狭なナショナリズムに走ることには警鐘を鳴らす必要があるが、国民が真実を知った上で、適正な対応を判断してゆかねばならない。国民に事実を知らせず、一部の国会議員だけが判断を下すことは、民主主義国家として正当な手続きではない。
 

 日本政府は尖閣諸島が日本に帰属しており、領土問題は存在しないとの立場を強調するが、1972年の日中国交回復、1978年の日中平和友好条約締結時に、尖閣諸島の帰属問題が棚上げされたことも事実である。この点を踏まえると、中国人船長を逮捕した上で、政府の外交判断から中国人船長を中国に強制送還するとの選択肢があったはずだ。日本政府が外交判断からの対応を取らなかったのなら、検察は法と証拠に基づき、起訴すべきであったということになるはずだ。
 

 いずれにせよ、ビデオが公開されなければ、客観性のある建設的な論議を行うことができない。主権者国民の存在を否定するビデオ非公開の選択はありえないことをすべての国会議員が認識する必要がある。
 

 日本政府は国会を通じて、主権者国民にビデオを公開することを速やかに決定しなければならない。


───

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コメント
 
01. 2010年10月04日 09:39:18: DmCC9k6hHM
>日本政府は国会を通じて、主権者国民にビデオを公開することを速やかに決定しなければならない。
 
これが事件の真実を語る唯一の方法だが、管内閣は責任を取らない連中ばかりだから、あーでは無い、こーでは無い!と、言いわけを考えて逃げるだけ。

02. 2010年10月04日 10:06:42: ymMAn5eDBo
売りはOpenでClean な内閣じゃなかったの?
有言実行?同床異夢の言行不一致内閣じゃねえか!!!!!!

03. 2010年10月04日 11:05:25: dlp5rHUhkk
植草さんいつもながら的確な問題提起をありがとうございます。ビデオ提出が長引いているのはどこかで改竄しているのではないですか。植草さんの名誉が早期に回復することを心から願う者です。

04. 2010年10月04日 13:05:43: kbjD6Oqr1Y

植草さんの正しい指摘。 本来は、メディアの役割。

マスメディアが、話を有耶無耶にする。

電通と仙谷に、牛耳られている新聞・テレビは、北朝鮮と同じ。


05. 2010年10月04日 23:10:12: SGc0Ng7iFo
海難事故の証明は難しい。
海上には白線が引かれている訳ではないから、漁船を三方向からでもビデオでとり、合わせて巡視船の航路をGPSのデータで証明しなければ、どちらに責任があるのか判らないと思う。
イージス艦あたごが漁船を沈没させた事件も乗組員が裁判にかけられているが、自分達の責任は認めていない。イージス艦はハイテクレーダーの塊のような戦艦だが、それでもあたごと漁船の航路がどの様であったか未だに証明出来ていない。

漁船が向かってくるなら、漁船よりも遥かに高性能の巡視船は、速度を上げて避けられるはずだ(全速回避)。突然で避ける事ができなかったのなら、漁船と接近しすぎていた事になる。これではどちらの船が衝突してきたか証明できないのではないか。
偽メール事件の当事者だった前原が、海上保安庁を監督する国土交通大臣だったというのも気にかかる。ビデオが旧式のフィルムで撮ったものならいいが、デジタル映像ならば、村木事件のFDの記録のように幾らでも改ざんできるだろうし、中国政府は決して証拠として認めないだろう。
今でも交通事故の現場写真は写真フィルムで撮っていると聞いたことがあり、その理由は、デジカメの映像はどのようにでも変えられるから証拠にならないということである。
菅総理がビデオを見ていないと言っているのも、実は政府にとって都合が悪いからではないか。アメリカ行きの専用機の中で幾らでも見る時間はあったはずである。
これだけ外交上の大問題になった事件で、一番肝心のビデオを見ていないというのはあり得ない話ではないか。それと、もう一つの重要な証拠だった衝突した漁船の船体を、直ぐに中国側に引渡したのも疑問が残る。船員を返したのは仕方ないとしても、船体は日本側で保管して置くべきだったろう。


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