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2010年10月03日
拙コラムで前回書いたように 1日の菅首相の所信表明演説は、
「自由党時代の小沢一郎の政策を相当程度パクっているのが面白い。或る意味で、具体的政治理念や政策を大綱的に語っているのが、民主党内では小沢一郎だけなのだから、パクらざるを得ないのかもしれない。菅民主党としては「政治とカネ」「税制改革」を除いて、小沢一郎化させるのが菅直人の政治路線だと表明したような感想にもなる。
菅直人は自らの退陣を予期しているとは思わないが、結果的に小沢に大政奉還しても、それほど違和感のない所信表明をしたともいえる。」
日中尖閣列島事件での菅内閣の顛末(まだ継続中だが)発端及びその対処経過を観察していると、内閣や党幹部との考えの違いが其処此処で見受けられる。
特に、菅総理と仙谷と前原のあいだで、権力行使が正三角形で綱引きをしている印象がある。この綱引きが前向きの政策論争なら、それはそれなりの効果を持つかもしれないが、責任所在のなすりつけと云う形で表面化しているのが、この政権らしくて面白い。
菅直人は尖閣衝突事故で、慣例通り不埒?漁船の拿捕と強制送還と云う手続きを粛々と行うものと思っていたに違いない。おそらく仙谷もそう思っていた。ところが何を思ったか、海保の所管大臣であった前原誠司が公務執行妨害で逮捕拘禁してしまった。
日中外交のアンタッチャブル「尖閣領有の棚上げ」を前原は敢えて壊しにかかったのは明白だ。
当時、民主党は代表選の真っ只中、菅にとって中国船長の外交的影響に考えが及ぶ筈もない。 しかし、前原は菅内閣に、閣内に居ながら時限爆弾を仕掛けた。彼の背景にある米国軍産複合勢力の命令か忖度か判らないが、日中関係に皹(ひび)が入ることを望んだ行動であり、非常に確信的だ。
日本における米軍の価値を高める行動をしたと云う事実が重要だ。
前原と岡田がどのような取引をしたか判らないが、岡田は党幹事長を引き受けるにあたり、前原の外務大臣就任を条件としたらしい。 かくして、前原は最も適任でない外務大臣に就任、日中外交をぐしゃぐしゃにする行動に邁進した。
当然、親米派が増長した外務省は大喜び、前原の行動を全面的にサポートした。
滞米中のクリントン国務長官との会談で「尖閣は日米安保の対象」と云う言質を貰ったと、大袈裟に喧伝し、外務省及び腐れマスコミが、大して意味のないクリントン言質を「錦の御旗」のように報道した。しかし、すでに皆さんご存じの事だが、日米安保は米軍が直接日本を守ると云う事ではない。周辺抑止の立場で米軍プレゼンスを行うと云う事に過ぎない。
軍事的介入乃至は開戦にでもなれば、米国議会の承認を得る必要があり、大統領の命令一つで行動出来ないようになっている。米国内はイラク・アフガン戦争で厭戦気分にあり、まして日本のご都合で、自国の国民を危険に晒すなど、あり得ない。
つまり、日米安保と云う存在は「抑止の為のもので、行使することがない米軍プレゼンス」と云う事だ。俗っぽく言うなら「張り子の虎」と云う事だ。当然中国当局も知っている。 このような経緯で菅直人は担がれた前原のお陰で、ドンドン求心力を失い、今にも政権の座から落っこちそうな様相を呈している。
民主党内では、今や「ポスト菅」が話題に上り、前原が一番だろう、否それは無理だろうなどと、ノーテンキな話をしている菅支持の馬鹿議員どもがいるようだ。腐れマスメディアの質問に前原誠司もまんざらではなさそうだ。
1日都内で講演、記者の質問に「首相になりたいなんていうことは軽々に言えるものではない」と謙遜。しかし、首相に必要な資質として、「(1)相当な心の覚悟(2)すべての問題に精通したビジョン(3)歴史的な使命を果たすという決意」 と白々しく発言した。結構その気は充分だ。
しかし、菅直人も仙谷も、前原の急発進・急加速・急ブレーキ運転には閉口しているようだ。菅直人の無能と前原の反動行動で、泥を一身にかぶる仙谷官房長官は何処までこの政権とつき合うのか、迷いだしているに違いない。
画策することが商売の仙谷弁護士が国会では被告人のような様で言い訳を連発せざるを得なくなっているのだ。このような立場の持続は仙谷の体質から考えて無理だ。どこかで、何とかしないと己の政治生命まで絶ち切られてしまうかもしれない、と思っているだろう。
菅直人も前原の後ろ盾で代表選には勝ったものの、自分の政権でありながら、自分のやりたい事が見つからない。見つけても、今の内閣の枠組みでは何も出来ない。すべて、前原のしたことじゃないか! 行きたくもないASEMにまで行く羽目になった。前原も嫌いだ、岡田も嫌いだ、仙谷も結果的に嫌いだ。これなら鳩山・小沢の方が余程楽しい官邸生活が送れたに違いない。あの時、「トロイカ体制プラスワン」に乗っておくべきだった。そうすれば、すべて小沢さんが旨い事運営してくれたのに……。
いっそ前原更迭で目先を変えてみようか? そうすれば、中国もフジタの最後の社員を釈放するだろう。仙谷が四の五の言ってももう聞く耳を持たない。中国外交では外務省は嘘ばかりレクチャーした。米国の言う事だけ聞いていれば、小泉のように旨く行くと言ったじゃないか。それなのに、世間には日米同盟は張り子の虎だと知られてしまった。
前原の馬鹿は「尖閣に中国軍が来たら、戦うのは海保・警察・自衛隊」だと言っちまった。だったら、日米安保なんて、看板倒れじゃないか?これ以上拗れたら「投げ出そう」小沢さんに禅譲するような格好をつける機会を逃しては拙い。小沢さんに、ここは恩を売りつけておこう。
今回の所信表明演説を聞いて、小沢さんは「俺の真似をしているではないか?」と思ってくれたに違いない。今月の検察審査会の議決次第で動く事にしよう。また、鳩ポッポにメールを入れておくか?「近々色々と教えを乞う」とでも。そうだ!前原更迭と鳩ポッポの外相就任ってのは良いかもしれない。前原を更迭するだけなら、仙谷も強くは拒否できない。そうでもしないと、ASEANの前後で北方四島問題まで拗れ出す。11月までに辺野古のへの字も解決しない。オバマと会って話す内容すら浮かばない。外務省のシナリオに乗る事、イコール俺の破滅だよな〜。
おそらく菅直人とその妻は、官邸の寝室でボソボソと話し合っている。
伸子「これ、アンタ、ヤバくない?」
直人「うん、ヤバイ」
伸子「じゃぁ何とかしなさいよ」
直人「トロイカに乗れば良かったな〜」
伸子「何言ってんのよ。死んだ子の齢数える暇はないのよ、前原と外務省が癌よ」
直人「そうだな、外務省と前原が癌だ」
伸子「鳩さんに早く相談しなさいよ。このままだと、日本を滅茶苦茶にした首相になるわよ」
直人「いや〜、もう充分滅茶苦茶にした気分だけど…」
伸子「アンタ!そんな弱気でどうするの。善は急げよ、ASEMから帰ったら鳩さんと会うのよ」
直人「うん、そうだな、そうしよう。でも、鳩さん話聞いてくれるかな?」
伸子「駄目なら、輿さんに頼んだら、なんとか小沢さんに繋がるわよ」
直人「そうか、やっぱり最後は小沢さんか〜」
伸子「馬鹿ね、アンタ。そんな事決まっているでしょうに!あらっ!こんな大切な話しながらこの人、イビキ掻いてる。もうどうしようもないわ、でも可愛いはこの男…」
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