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れんだいこのカンテラ時評814 れんだいこ 2010/10/01 21:39
【「2010.10.1日の菅首相の所信表明演説」考】
「2010.10.1日の菅首相の所信表明演説」をコメントしておく。総評として、菅首相の低能ぶりを示す稀にみる子供演説であるとしておく。こういう演説を許したとと云うことは、2009年の政権交代以来1年有余、政権交代効果がほぼ潰えたことになる。但し、それは鳩山−菅と続く党内右派によるアクセルではなくブレーキを踏み続けた結果であって、僅かの望みとして党内土着派の小沢政権であったらどうなっていただろうかと憶測し得る余地は残されている。
ここン十年、自民党もダメ、民主党もダメ、その他諸党もダメと云うダメ尽くしの政治が横行している。お陰で日本は往年の勢いをすっかり失い、米国の一州にされるのか中国の一省にされるのか、はたまた都市部は国際金融資本派に占拠され、日本人民は田舎の山岳に追いやられる悪夢のアジェンダシナリオに歩一歩近づいている気がする。ここで回天させずんば日本丸いよいよ危うしであろう。その為に何を為すべきか。発想を変えないと生き延びられないとひしひしと思う。
「2010.10.1日の菅首相の所信表明演説」は、冒頭、「有言実行内閣」を詠う。解決すべき重要政策課題として、「経済成長」、「財政健全化」、「社会保障改革」の一体的実現、その前提としての「地域主権改革の推進」、「主体的な外交の展開」の五つ問題を掲げている。問題は中身である。どういう按配のものであろうか。
第一の「経済成長」について。何と、経済成長の為の基礎的要件として何を為すべきかに触れず雇用を増やせば全部解決するかのような「雇用万能論」にシフトしている。雇用自体を自己目的化している。極めて危険な経済音痴ではなかろうか。「円高、デフレ状況に対する緊急的な対応」として、第1段階、第2段階、第3段階と分け、それぞれの効能を詠っているが具体的なキモに触れていない。総じてコマーシャルになっている。首相の意向を受けた官僚作文の原稿読みに過ぎないことが分かる。
第二の「財政健全化」について。2015年度までに基礎的財政収支の赤字を対国内総生産(GDP)比で今年度の半分、20年度までに黒字化を達成するとしている。無駄を徹底削減した来年度予算を組むと云う。事業仕分けを継続し、引き続き強力に無駄の削減を徹底すると云う。国家公務員の総人件費の2割削減を云う。国の出先機関の統廃合を含め各府省の機構や定員をスリムにすると云う。云うのは勝手だが、できもしないのに或いはヤル気もないのに云うのを無責任と云う。
第三の「社会保障改革」について。何とここで「多少の負担をお願いしても安心できる社会を実現することが望ましい」として増税策を呈示している。「社会保障に必要な財源をどう確保するか一体的に議論する必要がある」、「結論を得て実施する際は、国民に信を問う」としている。要するに、社会保障を引き合いに出して増税論をぶっていることになる。社会保障に情熱があるのではなく、増税に力んでいることが分かる。誰かが知恵を付け、こう云わせているのであろう。
第四の「地域主権改革の推進」について。中央政権と地方自治との理念的在り方論を掲げ、大綱を示すと云う作風は微塵もない。元々確固とした政治哲学がないのだろうと思われる。「ひも付き補助金」の一括交付金化に着手する、各府省の枠を超えて投資的資金を集め、自由度の高い交付金に再編すると云う。「投資的資金を集め」とはどういう意味だろう。ギャンブルでもしようと云うのだろうか。
第五の「主体的な外交の展開」について、「防衛計画の大綱の見直しに当たっては、真に役に立つ実効的な防衛力を整備するため、これからの時代にふさわしいものを、本年中に策定する」と云う。どういうステキなものがでてくるのだろうか。「日米同盟基軸論」、「日中関係一衣帯水論」、「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)重視論」、「東南アジア諸国連合(ASEAN)環境整備論」、「北朝鮮注視論」をおざなりに述べている。補足として、「政治改革と議員定数削減」に触れ、「カネのかからないクリーンな政治の実現」、「企業・団体献金の禁止」、「国会議員の定数削減」について言及している。
一体、この首相所信表明演説は何なんだろうか。このところのそれがレベルが低いのは知られているが、こたびのそれは更に劣化させている。この内閣で第一に何を目指すのか。国内的には何を、国外的には何をと云う焦点になるものが一切ない。情況に合わせて漂う浮草政権論、つまり国家論をぶっているに過ぎないことになる。
れんだいこの予見では、こういう所信表明演説であるからして、トンデモナイおバカな政権であったことが知れる日は近いと思う。既に兆候が出ている。政治主導、官邸主導をを云いながら、それが問われる際になると官僚のしたこと検察のしたことで政府は与り知らぬと逃げの手を打っている。尖閣諸島事件では平然と「ビデオは見ていない」と云う。有り得て良いことだろうか。れんだいこには信じられない。
こうなると、問題は、国際金融資本帝国主義が、この政権をどう操作誘導しようとしているのかを窺うべきだろう。これが今後全ての政治事象、政変を説き明かすカギになりそうだ。国会質疑は一切ムダ、考証の必要なしと極論しておこう。
2010.10.1日 れんだいこ拝
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