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2010年10月1日 掲載
米国は「尖閣」を守ってくれない
前原外相の独りよがり、勘違い
日米外相会談でヒラリー国務長官から、「尖閣は日米安保の対象」という言質を得た日本政府は、「これでひと安心」とばかりに中国船の船長を釈放した。しかし、米国が尖閣諸島を本気で守ってくれると思ったら、大間違いだ。
外交評論家の小山貴氏はこう警告する。
「1972年の沖縄返還で、同時に尖閣諸島も帰ってきましたが、尖閣についてはあくまで『行政権』のみの返還で、領土問題を含む主権は日中間で解決して欲しいというのが米国のスタンスでした。それは現在も変わっていません。もし中国が、領土問題として尖閣だけを侵攻した場合、米国は『領有権問題』とみなし、日本侵攻とは解釈しない。日米安保は適用されないでしょう」
事実、米国務省のスポークスマンは日米外相会談と同じ日、「尖閣の領有権問題について米国は立場を明らかにしない」と、ヒラリー発言を修正している。米保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)の日本部長も、28日にワシントンで開かれたセミナーで、「ヒラリー発言は尖閣諸島防衛の意思を明示したわけではなく、戦略的なあいまいさを残している」という見解を示した。
前原外相は、米国のホンネを理解せずにシッポを振っていると、足をすくわれるゾ。
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