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ふざけた幻想の終わり
今回の衝突事件で、政府があれほどの失態をしでかしているにも関わらず、緊急世論調査の声が聞こえてきません。代表選の時には、毎週のように世論調査をしていたのに、今回のように、外交問題にまで発展しているにも関わらず、それがないのです。
※ただ、日経が世論調査をして、支持率が20ポイント下がって、33.8%になったという情報があります。
おそらく、現時点で、きちんと世論調査すれば、内閣の支持率はがくんと落ち込んでいるはずです。何せ、大相撲の表彰式で、首相に対して「売国奴」などと野次が飛ぶ状況です。世論の怒りは相当なものだと思われます。いつもであれば、報道各社が先を争うように、緊急世論調査を行ってもよさそうなものなのですけれども、それがない。
そうした観点からいくと、世論調査なるものは、支持率そのものよりも、何時調査をしたのか、また何故調査したのかに重点をおいてみたほうが、もしかしたら良いのかもしれません。もしも、支持率というものが、民意を反映しているというのであれば、テレビに投票ボタンでもつけておいて、視聴者が、内閣を支持する、支持しないを毎日一回投票できるようにしておいたほうが、余程確実です。
それこそ、株価のように、毎日変動する支持率を公開してやればいいと思います。そういうことをせずに、あるときは世論調査をして、またあるときは調査をしない。その意味では、所謂、「報道しない自由」をマスコミは行使しているとも言えるわけです。
ですから、調査しないというのも、また、世論調査のひとつでもあるということは知っておいて損はないと思います。
仙谷官房長官は、先日の記者会見で、中国は変わっていなかった、と自らの判断の甘さを反省したふうな発言をしていましたけれども、この種の発言は、下手をすると中国に喧嘩を売っていることにもなりかねません。あの発言の根底には、「国家が近代化されると、三権が分立していくのだ」という考えが前提にあって、中国は20年前と変わっていなかった、と言っているわけですから、要するに、「お前の国は近代化していない、遅れている」と言っているわけです。
とても、官房長官の立場にある者の台詞ではないと思われます。迂闊に過ぎる。どうも、菅首相にしても、仙谷官房長官にしても、その発言を聞いていると、発想において、自分中心に物事を組み立てているような印象があり、交渉事には、相手がある、という基本を忘れているように思えてなりません。だから、相手の出方を読み損なう。
「中国側も理解してくれるだろうと判断していた」というのは「自分は素人です」と告白するようなもので、ちょっと理解しがたい。相手国から益々舐められるだけですね。したがって、あの仙谷氏の発言は、どちらかといえば、政権に厳しい世論に対するガス抜きの側面が強く、世論をなんとか宥めて、沈静化するのを待っているのではないかと思いますね。
マスコミは、仙谷官房長官のこの発言を捉えて、「反省の弁」などと書きたてていますけれども、その意味では、どこまで本気で「反省」しているのかちょっと疑問が残ります。ただ、まぁ、逆に言えば、仙谷氏自ら、ああした発言をしなければならないということ自体、そうとう風当たりが強いことを意味していますから、これを切っ掛けに民主党が真面目に国防や外交に取り組んでくれる可能性がなくもありません。
ただ、これまでのように、口先だけで、反省しているポーズを取って、時間稼ぎをしたり、宥めすかしたりしたとしても、具体的な結果が伴わなければ、国民の民主党に対する目線はより厳しくなりこそすれ、甘くなることはないと思われます。あたかも、北朝鮮の金正日が拉致を正式に認めて以来、北朝鮮に対する日本国民の意識が変わったように、今や、中国に対する国民の目線がどんどん変わってきています。
つまり、国民の政府に対する意識が、上辺の「クリーンさ」といったものではなくて、具体的な「統治能力」を求め始めている、ということですね。ですから、民主党が、きちんとした統治能力を発揮できなければ、いくら「ジミンガ―」とか「オザワガー」とか叫んだところで、支持率が回復することはないと思われます。
ようやく、ここにきて、何もしなくても平和に過ごせるんだという「ふざけた幻想」から、国民が目覚め始めているのではないか。このことで、国民の意識が変わり、行動へと結びついていけば、まだまだ日本は踏ん張れると思うのです。
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