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2010年 09月 29日
「ウルトラ・ナショナリスト・マエハラ」
http://amesei.exblog.jp/12001606/
アルルの男・ヒロシです。
今日、ウォールストリートジャーナルのアジア版の3面を開いた人は、ビックリしただろう。掲載されていたのは、今回の尖閣漁船問題で日本の右派が台頭しているという記事。「中国との論争が日本の右翼を焚きつけている」(China row fuels Japan's right wing)という記事。全文は以下のリンクで読める。取材記者はユカ・ハヤシとイワタ・マリ。
China Row Fuels Japan's Right
Conservative Groups Flash Nationalist Sentiment, Plan Big Anti-Beijing Rally
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704791004575519662349329820.html?KEYWORDS=maehara#articleTabs%3Darticle
記事では石原慎太郎都知事が「パンダと島を交換するのか」と記者会見で話したことや、安倍晋三らの「創成日本」が抗議声明を出したこと、かつて天皇の戦争責任を問うた長崎の本島市長が右翼に襲われた話など淡々としている。田母神俊雄元空幕長が来月2日に抗議集会を主催することなども書かれている。
新聞記事は主に写真と見出しで印象付けを行う。紙面には「right wing」と書かれており、その下にごらんのように、田母神、石原、前原外相の顔写真が。つまり3人は同格で扱われている。田母神氏は元軍人の一般人、石原知事は首都の長、そして前原は外務大臣。これだけみると日本は相当に右翼に支配された国なんだろうという印象が湧く、と言う仕掛けになっている。実際はそうじゃないんだけど。
かつて、石原慎太郎が『NOと言える日本』を出したとき、アメリカでは彼のことを「ウルトラ・ナショナリスト・イシハラ」と呼んだ。ウルトラ・ナショナリストとは、早い話がヒトラーや、オーストリアの右派政治家のイエルク・ハイダー、フランスの極右、ジャン=マリー・ルペンなどと同格ということだ。前原外相はいつの間にか「ウルトラ・ナショナリスト」の仲間入りだ。
前原は朝日新聞の記事(9月28日)によれば、「官邸がひよっていた。逮捕を決めたのはおれだ。この対応は間違っていなかった」と周辺に自信たっぷりにうそぶいたという。ところが、前原が決めたかどうかははっきりしていないし、政府高官は検察の責任ということにするようだが、漁船の船長はヒラリー・クリントン国務長官との会談の後に釈放されている。おそらく外務省の事務次官とアジア大洋州局長あたりがヒラリーの目配せを察して、前原を言いくるめたのだろう。いずれにせよ、前原の対決姿勢は途中でぽっきりと折れた。
それというのも、東シナ海周辺で紛争の火種を作って、直接自分の会社のコンサルティング契約を増やそうとしているアーミテージ元国務副長官ならいざ知らず、少なくとも戦略レベルでは、とりあえず日本に「対中バランシング」への参加を促すのが当面のアメリカの目標。米中軍事交流を当面続けるアメリカがいきなり「ホットウォー」を望んではいないのは明らか。日米安保第5条の適用にしてもヒラリーがリップ・サービス的に記録に残さない形であいまいに発言した可能性はある。だが、果たして、前原がそれを記者団の前で披露すると予測していただろうか。
今回の尖閣問題は米側と外務省の筋で「撃ち方やめ」の号令がでたのだろうと私は分析する。だから、「ウルトラ・ナショナリスト・マエハラ」を臭わせる保守派財界紙のWSJの紙面構成でさらにそれを確認した形となる。
幸いなことに(というべきか)、国民の多数は中国に対する不信感を増したにせよ、無関心であるにせよ、19世紀型の「坂の上の雲」読者の「キゼン派」君には興味がないようである。
小沢一郎とも半分は繋がっている細野豪志議員が親書を携え北京を訪問して居るとも言われる。菅首相の顔もだんだん同情を誘う哀れな感じになってきた。
やはり、「建白書連盟」の19世紀型の右翼の皆さんははしごを外されたのではないだろうか。
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