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2010-09-29 日刊ゲンダイ掲載
「おれが逮捕決めた」の“口先番長”大臣よ
「産経新聞」は逸(いち)早く、25日付紙面で看破しました。「那覇地検は24日、尖閣衝突事件で逮捕した中国人船長を処分保留で釈放すると突如発表した。このような中国への屈服は、一地検が下せる決定ではない。外遊中の菅首相と前原誠司外相、留守居役の仙谷由人官房長官らの政治判断による『指揮権発動』に決まっている」と。
それを裏付けるかの如く地元の「琉球新報」も同日付で、「拘置期限まで5日間も残る中、供述拒否に転じた被疑者を釈放するという異例の措置を取った那覇地検」の「鈴木亨次席検事は会見で」「資料をめくりながら言葉を選ぶように説明」と”隠喩”しています。
而(しか)して「朝日新聞」は28日付紙面で「前原氏『おれが逮捕決めた』」との大見出しを冠し、「中国漁船の船長は逮捕すべきだ」と「7日の事件発生後、当時国土交通相だった前原氏は鈴木泰・海上保安庁長官に電話で指示し」、「首相官邸にいた仙谷由人官房長官にも電話で『中国には毅然とした態度を貫いた方が良い』と伝えた」紛れも無き事実を伝えています。
領海侵犯、違法操業、入管法違反といった「王道」でなく、公務執行妨害という「覇道」で逮捕の初動判断ミスを犯した”お子ちゃま大臣”は、その後も生来のKY振りを発揮し、「逮捕後、中国政府が丹羽宇一郎・中国大使を5回呼び出すなど反発を強めていた最中にも」、「逮捕を決めたのはおれだ。この対応は間違っていなかった」と「周囲に自信をのぞかせ」ていたのです。
が、その彼は28日の外務大臣会見では一転、「ビデオを見る限りにおいては、悪質な事例、事案であるとの意見を海上保安庁には申したまで」と居直る始末です。
河野太郎氏はメールマガジン「ごまめの歯ぎしり」28日号で、「官房長官、あるいは法務大臣が、きちんと自分の責任で何があったかを答弁し、必要なら腹を切るべきではないか。地検に責任をなすりつけてはいけない」と断じました。
が、一連の経緯を復習するまでもなく、製造物責任法=PL法に該当するのは、民主党の御家芸”ブーメラン”の第一人者たる”口先番長”大臣ではありませんか。
八ツ場ダム、日本航空と威勢良く花火を打ち上げはするものの、華開かず萎む、どころか迷走・混迷する”お子ちゃま”の覚悟の無さを改めて、明日開催の予算委員会で質す予定です。
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