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参院民主党が29日に固めた役員と参院常任・特別委員長の人事は、小沢一郎元代表を支持した議員を多数起用する「小沢色」全開の内容だ。輿石東参院議員会長が主導したもので、内閣改造で「脱小沢」を強めた菅直人首相への意趣返しとの指摘もある。
「(人事は)既定方針通りだ」。輿石氏は29日、委員長人事で自民党との協議を終えた参院幹部から報告を受けた後、満足げに語った。
参院の三役は、自身を含めてすべて小沢氏支持者。参院幹事長に異例の再登板となる平田健二氏は、旧民社党グループを中心とする民社協会に所属し、菅首相支持の動きに最後まで反対した。参院政審会長には、小沢氏と新進党時代から行動を共にする一川保夫氏を抜擢(ばってき)。党政調会長代理を兼ねるため、菅政権の政策決定過程で小沢氏や輿石氏を代弁し、「脱小沢」のブレーキ役となる可能性がある。
常任・特別委員長人事では、民主党が確保した12の委員長のうち「菅派は3人だけ」(参院若手)と見られる。予算委員長には小沢氏の推薦人に名を連ねた前田武志氏、尖閣問題を扱う外交防衛委員長に小沢氏側近の佐藤公治氏を内定。露骨とも言える「小沢色人事」だ。
輿石氏は周辺に「小沢色ではなく、輿石色だ」と笑ってみせたという。自信の背景には、内閣改造で参院から閣僚に4人を起用するなど、ねじれ国会を乗り切るには菅首相も輿石氏に配慮せざるを得ない事情がある。
小沢グループは「輿石氏の小沢氏への忠義心」(参院中堅)と歓迎している。
(関根慎一)
http://www.asahi.com/politics/update/0929/TKY201009290451.html
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