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2010-09-27 19:29:31
明け烏:
最近、小沢一郎氏の先見の明、構想力、洞察力に改めて驚くこと、しきりである。小沢氏がこの「国連中心主義」を打ち出したときのことを思い出すと、これに対する批判は大きく二つに分かれたと記憶する。
第一は、国連の権威を過大評価しているというものである。国連本部がNYにあるとおり国連は米国の思いのままになる機関なのだから、それは結局、米国の言いなりに動くことに過ぎないという批判である。
第二は、国連の名の下に、憲法9条が空文化される、すなわち国連の名をかりて海外出兵が正当化されるという批判である。まだ左翼陣営による色よい幻影が残っていたわけである。
しかしこの二つは、いずれも的を外れていた。小沢氏の「国連中心主義」は憲法的には9条の平和主義と、98条の国際協調主義の均衡から出たものであろうが、これに対する批判のように皮相的なものではなかった。おそらく次のような考えが底にあったのであろう。
第一に、日本が単独で海外出兵をすることは有り得ない。また有ってはならぬことである。
第二に、アメリカが自国の利益を図るために、国際世論を無視して単独で他国に侵略戦争をしかける可能性が増してきていること。
第三に、世界の多極化は必定であるから、これからの国連はアメリカ一辺倒の動きをするとは思えない。すなわち米国の戦争に異議を唱える国家が多く出るのだから国連の決議に従うことは「日米安保条約」を理由に日本が一方的に戦争に巻き込まれることへの抑止力になりうる。
今となっては繰言だが仮に、小沢一郎氏の「国連中心主義」が憲法解釈として定着していたならば、米国の言いなりになって「アフガン戦争」「イラク戦争」に尻尾を振って参加することには憲法上の抑制力が働いたであろうし、国内世論の反対もそれ相当に起こったに違いない。
さすれば、日本の外交史に大きな汚点を残した、二つの侵略戦争への即時参戦は避け得たかもしれない。少なくとも言い訳なり冷静さを取り戻す時間を稼ぐ術にはなっただろうと思う。
しかし時すでに遅し。
アメリカの恫喝に屈した(または進んで迎合した)ばかりに、戦後日本の歴史に「侵略尻馬国家」「ポチ国家」の拭いがたい汚点を残したのみか、おそらく大きく国益を損ない、他国の軽蔑と冷笑を招いたに違いない。
己の意思すら持たない二流国家と見做されても仕方がなかった対応であった。これはまさに、どこから持ってきたのかも分からない「美しい国」とやらと正反対のものである。どうにもならなくなって小沢一郎の構想をもっと重んじればよかった、と後悔しても後の祭りなのだ。
いかりや:
今回の中国漁船、領海侵犯、違法操業、中国船長逮捕拘留、そして釈放事件について、もし小沢総理大臣だったならばどのように対処しただろうか。
少なくとも、沖縄地検の判断にまかせるような馬鹿げたことは絶対にしないだろう。外交に関わる問題を地検に判断させるとは、菅政権の政治外交そのものが最初から崩れていて体をなさない、即刻退陣すべきである。
小沢氏なら毅然とした態度で応じたに違いない。
そのヒントになるのが本日のブログ「永田町異聞」に出ています:「弱腰対中外交に小沢一郎の嘆きが聞こえる」より、さわりの部分を以下抜粋します。
””小泉政権時代の2004年3月24日早朝、尖閣諸島の魚釣島に中国人活動家7人が不法上陸したときは、送検もされず二日ちょっとで強制送還となったが、このときも今回の仙谷官房長官と同様、親中派とされた福田官房長官の意向が強く働いたと言われたものだ。
この件で「事なかれ主義を露呈した」と小泉政権を批判したのが小沢一郎だった。
夕刊フジに連載された「小沢一郎の剛腕コラム」を抜粋、加筆修正して出版された「剛腕維新」という本がある。
小沢は04年4月2日の記事でこう断言した。
「僕が首相の立場なら、日本の主権を意図的に侵した活動家7人は法律にのっとって適正に処理する。そして、日本の領土である尖閣諸島に海上保安庁の警備基地などを設置して、国家主権の侵害を認めない」
05年3月4日の記事では、北京で中国側とやり合ったときの模様を次のように記している。
昨年9月末、僕は北京を訪問した。このとき、唐家セン国務委員(前外相)が尖閣諸島について「昭和53年にケ小平副首相が訪日した際、『問題が難しいので、一時棚上げにしても構わない』と語った」とエピソードを披露したので、僕は断固としてこう主張した。
「このままだと(日中関係を悪化させた)サッカー・アジア杯どころの騒ぎじゃなくなる。中国は周辺海域で天然ガスを採掘するための施設建設に着手している。早急にケリをつけるべきだ」・・・
小沢はこの記事の最後に「領土問題の解決のためには、相手のリアクションを十分予想しながら、毅然とした姿勢で事の是非を論ずる外交交渉が求められる。ただ、現在の官僚任せの自民党政府では難しい。激動する北東アジア外交は乗り切れない」と締めくくっている。
「自民党政府」を「菅政権」と置き換えて、さぞかし今回のへっぴり腰を嘆いていることだろう。・・・・・ ””
小沢首相誕生を逸したのは返す返すも残念である。
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