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わがニッポン国に対する中華人民共和国政府の態度は、菅首相―仙谷官房長官の思惑をはるかに越えて、強硬そのもののようだ。尖閣諸島周辺を自国の主権の範囲内と主張しているのだから、そこで起きた事件を小手先の「船長釈放」などでは、態度の軟化など望むべくもないということが、どうしてわからなかったのか。
侮られ、軽んじられる、わがニッポン国の現況を目の当たりにするにつけ、贔屓の野球チームの優勝などに浮かれている場合ではないという思いが沸々と湧き起こってくる。先日も書いたが、僕は心の底に、どうしようもなく濃厚なナショナリズムを重く鎮めた、感情の量が多い人間である。おそらく、地元球団を熱狂的に応援するのも、その心理と密接な関連があるのだろうと自覚しているくらいだ。しかし、理性はいつも、それを抑えようと躍起になっている。抑えるだけの理性のあるやなしやに、人間の成熟度が測られると思うがゆえである。
14億という膨大な人民を、国土いっぱいに満載して沸騰し続けるかの国は、急速な経済成長の最中にあるとはいえ、いまだ一党独裁の、正真正銘の全体主義国である。したがって、「三権分立」などという概念とは縁遠く、「法の支配」ということ自体を理解できない。他国も自国と同じ土俵の上にあるという錯覚でしか、わがニッポン国を見ることができないのだ。
そういう国と「戦略的互恵関係」とやらを築くのには、詳細な研究と分析と、そして、たゆまない関係性の構築が、必要であったろう。しかし、そのすべてをまったく備えていない、きわめて青臭い政権が、わがニッポン国を牛耳ってしまっている。今回の事態は、その”不幸”が、「外交」という面で、リアルに現出してしまったということだろう。
こういう事態に対し、与党内外から、激しい非難の動きが広がっているようだ。なかでも与党である民主党議員の言動には、キナ臭いものを感じて仕方がない。
尖閣に自衛隊常駐を=民主議員 (時事通信)
民主党の松原仁衆院議員らは27日、国会内で記者会見し、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を受け、同諸島への自衛隊常駐を検討すべきだとする提言を発表した。提言は同党議員12人の連名で、(1)同諸島への漁業中継基地の構築の検討(2)海上保安庁が撮影した衝突時のビデオ映像の公開(3)東シナ海のガス田「白樺」での中国側作業の調査―などを求めている。松原氏らはまた、那覇地検が中国人船長を釈放したことについて「検察の権限を大きく逸脱した極めて遺憾な判断。議会制民主主義の原則を大きく揺るがす」とした同党議員73人の連名の声明も公表した****
竹島に於ける大韓民国軍のように、尖閣諸島に自衛隊を置き、実効支配をしてしまえ、ということだ。そんなことをすれば、火に油を注ぎ、かの国が黙っているはずはなく、一挙に、緊張感が高まるのは目に見えている。そこらへんをそぞろ歩いているオヤジが声高に叫ぶのならともかく、政府を支える与党議員が、感情的なナショナリズムのみに衝き動かされるのは、無責任の謗りを免れないのではないか。
ながい、ながい、「一国社会主義」の時代を経て、近年、国際社会の仲間入りを果たしたばかりのかの国は、デパートの玩具売り場で「あれを買ってくれ」と言って、ひっくり返って泣きわめく、図体の大きい子供のようなものだ。戦前ニッポンの軍部も、同じようなものだった。子供には、大人の対応を示さなければならない。
然るに、与党の政治家自身が、「図体の大きな子供」みたいな言動をしてどうするんだと思ってしまう。先日の大相撲の千秋楽で、土俵に上がった菅首相が優勝力士に賜杯を渡す際、「売国奴!さっさと辞めちまえ!」という野次が飛んだという。
日露戦争講和後の日比谷焼打事件みたいなことは起こらないだろうが、「売国奴」「弱腰」等々の罵声が、政府に浴びせられるような事態は、わがニッポン国にとって、決して健康的なものではない。政治家は叡智を振り絞って、単純な報復論、対抗論ではない、もっと突っ込んだ、生産的な議論をして欲しいものである。
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