http://www.asyura2.com/10/senkyo96/msg/280.html
Tweet |
大阪地検特捜部の押収資料改竄(かいざん)事件は、主任検事の前田恒彦容疑者(43)が証拠隠滅容疑で逮捕されて28日で1週間。この間、地検が疑惑の調査と公表を見送った問題が判明し「組織的隠蔽(いんぺい)」の有無という新たな疑惑が生じた。最高検は当時の特捜部幹部に犯人隠避罪などの刑事責任を問えるか慎重に見極めているが、焦点は、幹部の認識が「未必の故意」に当たるか否かになるとみられる。
改竄されたのは、無罪が確定した厚生労働省元局長、村木厚子さん(54)をめぐる郵便不正事件で、元係長の上村勉被告(41)宅から押収されたフロッピーディスク(FD)の最終更新日時。平成16年6月1日から、特捜部の描いた構図に沿う6月8日に書き換えられていた。
関係者の話を総合した経緯はこうなる。今年1月27日の村木さんの初公判で元の正しいデータが添付された捜査報告書が弁護側の請求で証拠採用され、検察側主張との食い違いが判明。刑事部の応援検事が東京出張中の前田容疑者に電話で伝えたところ、「FDに時限爆弾を仕掛けた」と告白されたという。
応援検事と公判担当検事は佐賀元明前特捜部副部長に“内部告発”し公表を迫った。一方で前田容疑者は「誤って書き換えた可能性がある」と過失だったと説明した。
故意か過失か。大坪弘道前特捜部長と佐賀前副部長は前田容疑者の主張に沿って「過失で問題ない」と小林敬検事正らに報告。2月3日、地検として「証拠管理上のミスにとどまる」と調査と公表を見送った。
その後、部内では“口止め”とみられる方法で事態が収拾した。公判担当検事は前田容疑者の公判立ち会いを求め、特捜部幹部は無罪判決まで大半の公判に前田容疑者を立会させた。また、上層部への提出を前提としない部内資料を前田容疑者に作成させた。
大坪前部長と佐賀前副部長が刑事責任を問われるとすれば、犯人隠避罪となる可能性が最も高いが、成立か不成立かは紙一重だ。
不成立になるのは、2人が改竄行為を過失と信じていた場合だ。大坪前部長は緻密(ちみつ)な捜査で知られる前田容疑者を“右腕”と呼んで重用しており、FDが返却済みで、公判では正しい更新日時が証拠になったという結果も重大ではないと楽観視した可能性がある。
一方で、成立するのは改竄行為を故意と疑っていた場合だ。“内部告発”があり、前田容疑者の言い分をうのみにする状況とはいいがたいのに、聞き取り以外に調査していなかった。
専門家によると、この場合、改竄行為を明確にかばおうという意図がなくても、かばう結果になるかもしれない、それでもかまわないと認識した上で、上層部に正しい報告をしていなければ「未必の故意」に当たる可能性があるという。
最高検は、2人から23、24、26、27の各日に事情聴取。近く小林検事正らにも説明を求める方針だ。「組織的隠蔽」というもう一つの疑惑は火種となって大阪地検を揺るがせている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100928/trl1009280136001-n1.htm
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK96掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。