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麻生元首相といい勝負、菅政権の自民党化は目に余るが、なにも漢字が読めないところまで真似しなくても……。
国連総会出席のため、政府専用機でニューヨーク入りした菅首相は、日本時間の23日午前、貧困撲滅を目指す「国連ミレニアム開発目標サミット」で演説を行った。「首相になって初めての国際会議での演説。失敗するわけにいかないので、英語ではなく、堅実に日本語で演説することになった」(官邸事情通)
かくして原稿棒読みの演説を披露した菅首相だが、その中で「疾病(しっぺい)」を「しつびょう」と読み間違えていた。手柄話の薬害エイズ問題も盛り込み、まずは得意分野で外交に弾みをつけるつもりが、いきなりつまずいてしまった。
「官僚が作った原稿をただ読み上げているだけだから、こういうことになるのでしょうが、専門用語でもないのに、みっともない話です。そういえば、先日の代表選でも、日本記者クラブでの討論会で色紙に『初心を貫く』と揮毫(きごう)した際に、『初』の字が間違っていた。理工系だから漢字には弱いのかもしれませんが、総理の教養レベルがこの程度とは、情けなくなります」(政治評論家・本澤二郎氏)
苦手なのは漢字だけではない。カタカナもあやしい。鳩山政権の財務相時代は「マクロ経済」を「マイクロ経済」と言い間違えたことがあったし、首相就任後、初の外遊だった6月のサミットでも、記者会見で言い間違いを連発していた。
「サミットは『G8』なのですが、菅首相はずっと『G7』と言っていました。『エマージング・カントリー(新興国)』のことは『エマージェンシー・カンパニー』と言うし、揚げ句には韓国の李明博大統領の名前を『イ・ミョンピャク』、ロシアのメドベージェフ大統領を『メドメージェフ』と呼んでいました」(政治部記者)
理工系だからといって、数字や記号に強いわけでもないという。「総理は基本的に数字があまり得意ではない。子ども手当の額すら『1万5000円』と言ったりするので、討論会などでは机に資料が山積みになります」(民主党関係者)麻生元首相といい勝負だ。(日刊ゲンダイ 2010/09/25 掲載)
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