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ロシアのメドベージェフ大統領が9月26日から3日間の日程で中国を公式訪問し、まず日露戦争(1904〜05年)の激戦地、大連・旅順口を訪れ、第二次大戦でのソ連軍犠牲者や日露戦争でのロシア人戦没者追悼行事に出席、第二次大戦終結65周年に関する共同声明に署名、対日戦で中ソ両国が共闘としたという「歴史認識を確認」し、日本を牽制した。報道期間各社が伝えた。
ロシアは「第二次大戦の結果」として日本への北方領土返還を拒否し続けている。ロシアが対日戦勝史観で中国と連携しようとしているのは、日ソ中立条約を侵犯した対日参戦や北方領土占拠を正当化に狙いがある。続いて、北京で胡主席と会談し、大戦終結65周年に関する共同声明を発表する。
これには、中ロ両国が「第二次大戦の結果」を評価、見直しを認めないとの内容が記載されるといい、中ロ首脳は2010年5月、「歴史の真実を守るために連携を強める」ことで一致しており、これを確認するという。
しかし、よくよく考えて見ると、ロシアは、ピーター大帝が「東方を侵略せよ」(ウラジオストックの語源)と大号令して以来、中国を侵略してきた帝国主義国家であった。ロシアは、ウラジオストックから日本海、太平洋に出ることが可能こなり、そこから南下政策に転じ、中国東北部(旧満州)の侵略にかかり、ロシアに脅威を感じた大日本帝国が、これを阻止せんとして出兵、陸地では日露戦争、海では日本海海戦が起き、日本が勝利したのである。
ロシアの旧ソ連が、恨みを晴らしたのが、大東亜戦争終結直前のソ連による対日参戦、すなわち、卑怯にも日ソ不可侵条約を一方的に破棄して、満州と日本に攻めてきた事実上の侵略であつた。おかしいのは、ロシア、ソ連から侵略し続けられてきた中国が、歴史認識を共通にするということである。ロシアと中国は、元来が帝国主義国であり、周辺国を侵略してきた国であるから、この点に関する限り、似た者である。
この両国が、共同でつくったのが、異形の国家・北朝鮮であり、中ソ対決時代は、両国がそれぞれ100万の大軍を中ソ国境に張り付けて、相互に侵略を画策し、その挙句の果てに、巨額の軍事費の重圧により、国家財政が破綻したのは、いまでも記憶に新しい。この両国が、日本との関係で「歴史認識を共通にする」とはチャンチャラおかしい。その前に、中ロの領土問題を解決してからモノを言えと力説したい。
それはさておいて、日本の企業経営者や社員に、これだけは言いたい。中国進出はよい。だが、奥地深くに入り込んで商売をしてはならんと。商売人は、常にリスク・ヘッジ(危機回避)を考えて、深謀遠慮しなくてはならない。中国奥地の商売は、中国人に任せて、日本人の主力は、中国大陸沿岸部にいて、一旦緩急あれば、脱出できるようにしておくべきである。
日ごろの利益や金銀財宝は、本国日本に送っておくのが、リスク・ヘッジのコツということを肝に命じておかなくてはならない。中国各地では敗戦時、住民の多くが暴動、逃げ遅れた日本人経営者やその家族は、家屋敷はもちろん、持ち物をすべて奪われ、着の身着のまま逃げ、すべてを失った。
ちょっと前に情報をキャッチした経営者は、財宝のほとんどを日本に送っていたので財産を失わないで助かった。カントリーリスクとは、そういうものである。日本国は、損害を一切補償しない。すべてが自己責任なのである。
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