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《安藤慶太が斬る》 恫喝外交に屈する無国籍政権のトホホ (MSN産経)日本は中国の恫喝天国
http://www.asyura2.com/10/senkyo96/msg/158.html
投稿者 赤かぶ 日時 2010 年 9 月 26 日 20:05:01: igsppGRN/E9PQ
 

 ひどい話である。やっぱり民主党政権下では、こういう事態が起きてしまうんだな、とつくづく思った。那覇地検の独自の判断だ、などといった釈明がされていたが、何人の人が信じるだろう。一体、国や国家というものをどう考えているのだろうか。民主党のこの手の話は何も今に始まった話ではないことはいうまでもないのだが、憤りというよりも、やりきれない思いである。今さら何を言っても駄目だろうという徒労感を禁じ得ない。一体、彼らはどの国の政治家なのだろうか、という思いを強くした次第である。


■日中関係に配慮して釈放

 《沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の領海内で、海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した事件で、那覇地検は24日、公務執行妨害の疑いで逮捕、送検されていた漁船の船長、●(=擔のつくり)其雄容疑者(41)を処分保留で釈放することを決めた。

 那覇地検は処分保留とした理由を「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した」と説明。船長の行為について「とっさにとった行為で、計画性は認められない」と述べた。同地検は釈放時期は未定としているが、近く釈放される見通し。今月8日の船長逮捕後、中国側は繰り返し抗議し、釈放を求めていた》

 処分保留だから、起訴、不起訴という判断をしたわけではない、といった地検の釈明に惑わされてはならない。日本政府としては日中関係を悪化させないという政治判断に基づき処分保留にしたという意味だ。そもそも検察の判断がなぜ日中関係への配慮で左右されるのか。船長は中国に送還させるのだという。この判断がもたらす禍根は大きい。

 すでに日本は恫喝(どうかつ)すれば、どうにでもなると足元をみられ、なめられているのである。それが現実になったのである。今後ますます、こうした行為は増えるだろうし、エスカレートしていくだろう。いずれ本当に領土を掠(かす)め取られるかもしれない。この判断は前例になってしまったのである。今後、日中関係を悪化させる懸念があれば、「クロ」を「シロ」にしたり「シロ」を「クロ」にすることも本気で心配しないといけない。検察の判断までが歪(ゆが)められてしまうこと自体、法治国家としてとても怖い話である。


■日本は中国の恫喝天国

 この間、日中間の閣僚級以上の交流はストップし、航空路線の増便をめぐる航空交渉の中止や日本への中国観光団の規模を縮小させ、東シナ海ガス田の共同開発の交渉延期も明らかにされた。SMAPのコンサートも延期になったし、コンピューターのハッキングもあった。

 いずれも漁船衝突の刑事事件としての判断とは全く無関係の事柄ばかりだ。国家としては卑劣かつ卑怯(ひきょう)な対応ぶりで、中国という国が国家としていかにむちゃくちゃで許されない不当な対応ぶりを傍若無人に繰り広げているかを物語っている話である。

 矢継ぎ早に次々ともたらされる中国の対抗措置というのは、それが揺さぶりであることは明白であって、そのたびに右往左往すること自体が相手の術中にはまってしまう愚かしい対応なのだが、自民党政権時代から何度も同じ過ちが繰り返されている。


■国家観なき民主党外交

 特に民主党内では、相手に毅然(きぜん)と臨むこと自体を「不必要な摩擦をもたらす対応」と忌み嫌う傾向が強い。「国家」「国益」などという言葉を口にすることまでが敬遠される。昨年の大訪中団を見ても中国におもねる議員だって多いだろう。

 竹島問題でもそうである。重要な話なので今年3月26日の衆院外務委員会での岡田克也外相(当時)の答弁を再現する。竹島のヘリポート改修問題を取り上げた新藤義孝氏(自民)の質問に最後まで「不法占拠」と口にすることを避け続けた岡田外相の対応に要注意だ。

 新藤氏「岡田大臣、竹島問題に関する基本認識はどうなのか」

 岡田氏「竹島の領有権に関するわが国の立場は一貫している。韓国に累次の機会にわが国の立場を申し入れている」

 新藤氏「きちんと答えてください。わが国の立場は変わってないと言っているだけだ。竹島は日本の領土なのか。韓国に不法占拠されていると思っているのか。どうですか」

 岡田氏「当然、竹島は日本の領土です」

 新藤氏「不法占拠はどうなの」

 岡田氏「その竹島を日本が占有していないことは事実であります」

 新藤氏「きちっと言ってください。何でそうすり替えるのか」

 武正公一外務副大臣(が突然登場する)「竹島はわが国の領土で、現状は実効支配されていると考えています」

 岡田氏「今副大臣が述べた通りです」

 新藤氏「何で自分で言葉にできないの? もう一度言ってください」

 岡田氏「さきほど私の言葉で申し上げた」

 新藤氏「竹島は韓国に不法占拠されているかと聞いている。不法占拠されているのか」

 岡田氏「竹島は日本の領土。しかし、今実効支配するには至ってません」

 新藤氏「では韓国の不法占拠を認めないのか」

 岡田氏「何回も答えている。そういう表現を使いたければそういう表現もできると思う」

 新藤氏「だったらあなたの口からそう言ってください」

 岡田氏「どう答えろと指示される立場に私はない。あなたと考えは同じだ」

 新藤氏「私は不思議で仕方ありません」


■耳障りな話をしないという自主規制

 結局、岡田外相は「韓国が不法占拠した」という日本政府の立場を最後まで口にすることがなかった。要は竹島について日本固有の領土という認識はあるとはいうのだが韓国が不法占拠したとは絶対にいわない。避け続けているという一幕である。わざわざ副大臣に答弁させ、「副大臣に同じだ」といってみたり、最後は「そういう表現を使いたければそういう表現もできると思う」などと見苦しいことこのうえないのだが、本人の答弁を見る限り、むしろ、自分の対応を自負すらしているように見える。

 耳障りな話をあえて口にするのは交渉当事者として不見識だなどと岡田外相はまじめに信じているのではないだろうか。「韓国が不法占拠した竹島」という事実表現をナショナリストの表現だと考えて自主規制しているのではないだろうか。それ自体、岡田外相に国家観や外交観というものが欠如していることを物語っている証左ではないだろうか。

 日本の国会で日本政府の立場すら口にしない(できないのではない)外相が日本の外交交渉に臨んで竹島が戻ってくることなどあり得ない話だ。不法占拠した竹島を外交交渉、それも耳障りな話を一切含まずに外交交渉で取り返す術があるのであれば、ぜひうかがいたいものである。


■有言実行を口にする前に

 民主党の代表選に浮かれ、菅氏も小沢氏も街頭に出たり、記者クラブでの討論に臨んだりと、TVでの“占有率”はここのところ急上昇だった。代表選が日本の首相を事実上選ぶ作業である以上、注目されて然るべき話だとは思うのだが、実態はほぼ100%民主党内の権力闘争だった。実は国民そっちのけの話だったと思う。

 しかし、改造内閣発足後の内閣支持率は65%という数字をはじき出した。メディアもメディアで、見習い期間は終わったとか、さあ今度こそ、国民の期待に応えて欲しい、一刻の猶予もまかりならんといった声が聞かれた。国民の期待を一手に背負って発足した民主党政権なのだが、政権交代以来、大変な期待外れに終わっている。なお本音では期待を寄せたいところだが、これほどひどい政権を持ち上げるわけにもいかず、「見習い期間」という言葉すら持ち出しているのだが、民主党に肩入れしてきて、いまなお肩入れしたいというメディアの本音が滲んでいて実に興味深かった。

 第一、政権に「見習い期間」などあるのだろうか。民主党政権による国家運営は確かにひどかった。でもそれは今まで政権を担ったことがなかったからであり、それは免責してほしい、大目にみてほしいという底意が透ける論理にしか見えなかった。

 いよいよこれからは本格的な政権運営だ、有言実行内閣だ、と意気込みを示す言葉が並んでいたのだが、今回の釈放劇は、民主党のお粗末ぶりが何ら変わっていないことを明確に示した出来事だと考える。


■言葉の軽さについて

 ところで、私が印象的だったのは各党へのあいさつ回りの際、たちあがれ日本の幹部に「有言実行」という菅氏の言葉遣いをたしなめられていたシーンだった。自分はこれをやりたい、これをやります、と明確に指し示したうえで、あらゆる関門を乗り越えてそれをやり遂げるというのが有言実行という言葉の正しい用法と思うのだが、今の菅改造内閣からは初めに公約すべき言葉が伝わってこない。まず野党の皆さんとの話し合いありきというわけで、これで有言実行というのはおかしいではないかというわけである。

 自民党の谷垣貞一総裁も初めから野党との協議ありき、それが当たり前だという口ぶりについておかしいと指摘していた。

 権力闘争によって内閣支持率は上昇はしたが、それでも肝心の国会の議席構成が劇的に好転したわけでは全くない。明確な展望が開けているわけでもない。

 何を根拠にあんなに自信を持って有言実行といえるのだろう。菅氏が改造前の内閣発足時に名付けた「奇兵隊内閣」という言葉も3カ月で改めてしまったわけだが、こういう言葉遣いの軽さを野党幹部は見透かしているのだろう。野党幹部だけではない。言葉の軽さを見透かしているのは多くの国民だって同じだと思う。(安藤慶太・社会部専門職)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100926/stt1009261201003-n1.htm  

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コメント
 
01. 2010年9月26日 21:36:40: B1ZhhZMSbM
そのうち尖閣を占拠されても、領土問題はないという主張になるんだろう

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