【北京＝大木聖馬】中国の胡錦濤政権は、中国人船長の釈放を決めた日本に対して「謝罪と賠償」を求め、日本の拒否回答には同じ要求を繰り返した。

　執拗(しつよう)なまでの外交圧力をかけてくる中国側には「菅政権にさらに揺さぶりをかければ、一層の譲歩を引き出せる」（外交筋）との読みがある。

　中国も、日本が「賠償と謝罪」に応じるとは見ていない。ただ、「領土問題は存在しない」としてきた日本が、「謝罪と賠償」を巡る協議に応じることがあれば、「領土問題」の存在を事実上認めさせることになり、それだけでも大きな外交得点となる。

　姜瑜(きょうゆ)・中国外務省副報道局長が２５日夜発表した談話では、前原外相が尖閣沖で同様の事案が再発した場合に毅然(きぜん)と対応すると発言したことに対し、「釣魚島（尖閣諸島）は中国固有の領土だ。中国政府は今までと同様、主権と領土を断固防衛する」と強調してもいる。再び中国漁船を拿捕(だほ)することは認めないとの警告だ。

　胡政権は、一連の報復措置に菅政権が屈したと自信を強め、「報復措置継続というオプションも残している」（中国筋）という。

　一方、中国のインターネット掲示板は２５日、船長の帰国を受けて、対日「勝利」をたたえ、一層の強硬な措置を求める声で沸騰した。政権を「反日世論」が後押ししている形だ。

　「船長は抗日英雄だ」などの声が相次ぎ、「謝罪と賠償」要求については、大多数が「全面的な支持」。「海軍を出動させよ」と求める者も少なくない。

　目立つのが「日本には経済制裁が一番有効」とする意見だ。日本製品の不買運動や訪日旅行の自粛などの呼びかけも続出し、「愛国行動として支持する」との声が広がる。今後、経済面での民衆レベルの反日行動が表面化する恐れがある。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100925-OYT1T01096.htm?from=top
　

コメント
01. 2010年9月26日 00:29:45: uClMRWvfck カン、前原の稚拙な外交が中国を喜ばせてしまった。なさけない。前原よどーするのだ。えらそうにしててもだめだ。
02. 2010年9月26日 00:42:50: kbjD6Oqr1Y 前原は、人の上に立てる器量はない。 国交省も、何もせずにかき回し、自己顕示だけだった。 存在自体が、百害あって一利なし。 船長の逮捕を命じた以上は、責任取れ！ 与太者仙谷は、策士が策に溺れた。 人にケツ拭く役をさせるな！ お前の仕業だとバレテいるよ。 岡田も連れて、３人で辞めてくれ。
03. 2010年9月26日 00:56:34: jBISm7f6mI 今回の件では、一党独裁の中国がいかに危険な存在であるかが明確になった。 同時に仙石や小沢などの中国傀儡政治屋に任せてはおけないということも明らかになったのだ。 小沢は自らを人民解放軍の野戦指令官と名乗るなど、中国隷属の姿勢を明確にしている。 さらに小沢は在日中国人への地方参政権も強引に進めている。 このような中国隷属政党である民主党では日本の国益がどんどん失われることだけは確かだ。
04. 2010年9月26日 01:05:52: s9M4ZB96sA 北朝鮮拉致問題は、何故か阿部総理の危機が訪れるタイミングでいつも起きてたんだよねえ
05. 2010年9月26日 03:54:21: s9M4ZB96sA まさか小沢政権作るためにやってるんだったら阿部政権と何が違うんだといいたい
06. 2010年9月26日 03:55:02: CRer5rROIE >>03 確かにこの尖閣でのトラブルは、中国が日本の民主党代表選に敗れた小沢を支援するため、菅政権に外交的圧力をかけて揺さぶるつもりもあったかも知れんが、 日本の社会には、反中国で結束さす逆の作用を及ぼしたな。 これまで中国に土下座外交した小沢にはもう出る幕ないだろう。
07. 2010年9月26日 09:22:56: DeSW81QANo 中国にとって日本の政治家は小学生並み。 陰謀など不要。 気が向いた時にちょっと叩いておけば良い。 ってのが現状だと思うよ。
08. 2010年9月26日 16:34:49: CRer5rROIE しかし、今回の１件は、 戦術的には日本の敗北のようだが、戦略的には日本が勝ったように見えるな。 海外の論調を読んでも、とにかく中国の露骨さ・強引さに辟易した感じが多い。 今後、世界は中国に別の見方をするようになるだろうし、それは日本の外交に間違いなく有利に働くだろう。

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