http://www.asyura2.com/10/senkyo95/msg/897.html
Tweet |
沖縄・尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件は、釈放された中国人船長が25日午前、中国に帰国。中国の理不尽な要求に日本が完全屈服するかたちとなった。この間、菅直人首相が「超法規的措置」の適用も示唆するなど、極端な弱腰姿勢を露呈。一方、中国は謝罪と賠償を要求する声明を出し、ガス田開発に着手する動きをみせるなど、日本に対して一気呵成の攻勢を仕掛けている。
中国人船長、●(=擔のつくり)其雄(せん・きゆう)容疑者(41)を乗せたチャーター機は、午前2時13分、中国に向けて沖縄・石垣空港を離陸。午前5時ごろ、福建省福州市の空港に到着した。
離陸前、タラップを上る●船長は最後に振り返ると両手を挙げ、ガッツポーズ。まるで英雄のように振る舞った。暗闇の中、金網越しに見届けた地元住民からは「ばかやろう」という罵声も飛んだ。
「検察当局が事件の性質などを総合的に考慮し、国内法に基づき粛々と判断した結果だと認識している」
日米首脳会談のため米国・ニューヨークを訪れている菅首相は24日午後(日本時間25日午前)、那覇地検が船長を釈放したことについて淡々と釈明した。
その前日(日本時間24日)には、仙谷由人官房長官が記者会見で「那覇地検の判断なので、それを了としたい」とコメント。柳田稔法相も「指揮権を行使した事実はない」とひたすら「地検の判断」を強調した。
あくまでも政治介入はなかったと、判断の責任を検察側に“丸投げ”してみせたが、こうした弁明を信じる者はほとんどいない。屈辱的な異例の判断にウラでは、官邸の思惑が働いていた。
「釈放に動いたのは、仙谷官房長官と前原誠司外相に違いない。中国側があそこまで強硬に動くとは官邸の誰も予想できなかった。このままでは、国交断絶にまで発展する可能性さえあるとして、首相が不在の間に仙谷官房長官が泥を被った格好だ」(政府関係者)
実際、菅首相は22日の訪米前の時点で、いらだちを隠そうともせずに、近い関係者に「『超法規的措置』は取れないのか」と漏らしていた。この時点で政府は「釈放」に動いていたとみられる。判断が下った直接のきっかけは、23日午前(日本時間同日夜)に行われた日米外相会談。
政府筋によると、クリントン国務長官はこの場で事態の深刻化を懸念。前原外相に早期解決を望む意向を伝えたという。
「中国側とのハイレベル協議を模索していた仙谷氏は、前原氏から『米国の要請』を伝えられて釈放の決意を固めたようだ」(外務省関係者)
とはいえ、なぜこのタイミングだったのか。2004年に中国人が尖閣列島に上陸した際は、当時の小泉純一郎首相がただちに強制送還処分にしたため大きな外交問題には発展しなかった。
今回、事件性があったことで船長らを拘留。船長の拘置期限が29日に延長されたことで、レアアースの対日輸出を制限するなど事態は深刻化。「釈放」という選択肢を取るなら、明らかにタイミングを逸していた。
中国河北省石家荘市で、中堅ゼネコン「フジタ」の社員4人が拘束され、ある検察幹部はこれを最大の要因として、「中国ではスパイ容疑は死刑も適用される重罪。中国側が態度をますます硬化させれば、4人が死刑になる可能性もあった」と指摘する。
しかし、安否も確認されていない状況での判断は不可解過ぎる。結局は、米国という後ろ盾を失ったことで、中国からの圧力に屈せざるを得なくなったのだ。
官邸が、事実上の「全面降伏」を発表した瞬間、党内部にも無力感が広がった。「悪い前例を作ってしまった。ごり押しすれば勝てる、と中国にまた思わせただけだ」(党幹部)。
懸念は早くも現実化している。日本の弱腰ぶりに中国側は攻勢を強める一方だ。
24日には、東シナ海のガス田「白樺」(中国名・春暁)の施設に中国側が掘削工具を海底に誘導するパイプを持ち込んだ可能性があることが判明。すでに掘削を開始している可能性もある。
さらに、中国外務省は船長の釈放を受けて日本側に今回の事件についてあらためて「強烈な抗議」を表明、日本側に謝罪と賠償を要求する声明を発表した。
中国のポータルサイトには「大和民族を滅ぼせ!」「断固として日本に打撃を加えよ」などの書き込みや、同様の賠償請求を主張する声があふれている。菅政権は一件落着としたいところだろうが、日中対立は、第一幕を終えたばかりのようだ。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100925/plt1009251331003-n1.htm
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK95掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。