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問題になっていた中国人船長を釈放した。これに関して仙石官房長官は沖縄地検の判断として、それを「了」とすると述べた。こんなことを誰が信じるか?子供騙しもいいところである。実際に沖縄地検の記者会見で、「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮すると、これ以上、身柄を拘束して捜査を続けることは相当ではないと判断した」と説明した。
本来、政府が言うように国内法で粛々とやっていれば、無罪か有罪かは別として裁判をするのが本筋であろう。それが地検自身が日中関係を考慮して釈放したと述べた事は、政府がどんな言い訳をしようが、地検に圧力を掛けて釈放させたということは誰が見てもわかる。何と言う無策、無能、判断ミスと言いたい。
こう書いたら中国を一方的に弁護していると思われても片腹痛い。中国はそういう国ということを肝に銘じて政治をしていかなければならないと言っているのである。そのために政府があるのであろう。小沢外しが仕事ではないだろう。このブログで昨日を含めて前原大臣の無能さを指摘している。この無能さは別に頭の良さの話ではない。彼は京大出の秀才という事はわかっている。当然頭の回転は速いのであろう。
しかし、菅氏、仙石氏、枝野氏、岡田氏などに共通して政治家として一番大事な先を見通す力が無いよう思える。大所高所から俯瞰する力が無いように思える。その場、その場の後先を考えない、底の浅さを感じる。中国漁船を拘束した当時許可を出した前原国交大臣、その後対中国との外交の責任を負っている前原外務大臣は、偉そうに「粛々と国内法に則り裁判していく」と何回も述べていた。
船長釈放後、彼が何と言うか聞いてみたいと思っていたが、全くマスコミの前に出て来ない。まるで、八ッ場ダム、日航再建、高速道路の処理と同じではないか。彼の一連の発言は、正義、正論を前面に出して言うだけ言って腰砕けになってしまう。前原氏は弁舌さわやかで、自分は正義そのものであるという雰囲気で述べる。
小沢氏の政治とカネについても、その本質を知っていながら自分との肌合いが違うということで排除しようとする。こういう人間が一番きらいだから言っている。言動、行動と実行の成果が違う者を。彼が民主党代表のとき偽メール事件が起こり前原氏が辞任し、その渦中にあった永田寿康氏が議員辞職し、最後には自殺してしまった。これなども代表が前原氏でなければ永田氏のその後の人生も違っていたかもしれない。
今の菅内閣を見ると、すべて同じ穴のむじなが巣くっているように見える。人に対する配慮、人間に対する包容力、暖かさが感じられない。極めて同種類の仲間だけが集まった学生運動のセクトのように見える。本来政治というのは、有る局面だけでは済まされない。多様な考え政治家が必要である。当然、意見の異なる考えも考慮し取りいれていくことが必要である。今回の中国に対する対応は、正に前原的な政治を感じる。その頂点が菅氏である。
これでは日本は本当に危ないように思われる。
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