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http://www.pjnews.net/news/490/20100923_1
PJ: 高橋 清隆.
ニュース研究(8) 郵便不正事件報道の真意
2010年09月23日 09:02 JST
【PJニュース 2010年9月23日】厚生労働省の郵便便不正事件は10日、大阪地裁で村木厚子元局長の無罪判決が出た。この事件をめぐっては同日の判決をはじめ、15日の大阪地検と同地裁の協議見通し、21日の高検次席検事による控訴断念など、マスメディアが大きく扱う。この事件報道の目的はずばり、郵政改革法案つぶしである。
この事件は、厚労省の職員が障害者向けの郵便割引制度を悪用したい団体にうその証明書を偽造しようとした罪に問われたもの。木村氏の無罪を受け、21日夜には前田恒彦大阪地検特捜部の主任検事がフロッピーディスクを改ざんした証拠隠滅の疑いで逮捕。日本新聞協会に加盟する日刊紙の翌朝刊が一斉に一面のトップ記事にした。
一方、政界では菅直人首相が民主党の代表選挙に勝利し、17日に内閣改造が行われたところ。総務相は郵政民営化見直しを掲げる原口一博氏から民営化推進論者の片山善博元鳥取県知事に変更され、鉢呂吉雄民主党国対委員長が郵政改革法案の修正を示唆する。郵政不正事件の無罪判決は郵政改革法案への暗雲拡大と並行する。
そもそも、郵便不正事件は名前の通り、自民党の凋落とともに郵政見直しへの機運が生まれていた2009年6月に発覚した。従来の郵便制度への悪印象を大衆に刷り込むことに貢献する。そして今回の無罪判決報道は、10月上旬にも始まる臨時国会で郵政改革法案の審議を脇に追いやりたいかのように勢いをつけている。これは検察とマスコミの合作によるマッチポンプの典型ではないか。
控訴期限の24日を迎えれば、また大キャンペーンが展開されると予測できる。前田容疑者や大阪地検はスケープゴートにされることだろう。それも郵貯・簡保合わせて350兆円を横領できる国際金融資本にとっては、知ったことではない。外圧の褒美に魅せられた者は、使われ、捨てられる運命にある。
ピンとこない読者は、7月の参院選前に大報道された菅首相による消費税発言や、民主党代表選挙を通しての小沢一郎氏をめぐる「政治と金の問題」一色報道を振り返ればいい。その一方で、亀井静香氏や彼が率いる国民新党の議員たちは、与党であるにもかかわらず鳴りを潜めた。社民党や無所属議員への働き掛けを活発化したが、テレビや新聞が無視していただけである。
明らかに無理筋のこの事件を検察が挙げようと執ように絡んだ目的を、筆者は22日の『月刊日本』主催の講演会で講師の森田実氏に尋ねた。上記の仮説を添えて。政治評論家の森田氏は「あなたが言った通りです」と答えた。森田氏は小泉構造改革を批判し、在京マスメディアから排除されている。郵政民営化は構造改革の「本丸」である。【了】
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