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昨日、日本じゅうを席巻したニュースは、ご存知、「大阪地検特捜部の主任検事による証拠隠滅事件」。賢明なる読者諸兄が、その詳細を把握しているとの前提で、以下の考察を書き進めてみたい。
この事件は、完全な朝日新聞のスクープだった。小沢一郎氏の、一連の政治資金規正法にまつわる「事件」で、先頭に立って、東京地検特捜部と二人三脚を演じながら、ネガティヴ報道を繰り返していた朝日が、一転、検察に反旗を翻した格好だ。「一体、どうしたんだろう?」そう思ったのは、筆者ひとりではないだろう。
そして、午後9時15分、証拠品のフロッピーの内容を改竄した前田主任検事が、最高検によって逮捕された。このあまりの「スピード感」には、何か、「示し合わせ」でもしたかのような作為的なものを感じないだろうか?太鼓のように「打てば響く」この素早さは、朝日の記事を、検察当局が「不快」と思っていない証拠であろう。
筆者がすぐ、考えたのは、両者の「利害の一致」である。「特捜不敗神話」に泥を塗った形での、「村木元局長無罪判決」は、検察にとって、相当な危機感を抱かせただろう。先日、NHKで放映された検証番組(「追跡AtoZ」)では、「志布志事件」をきっかけに、検察ぜんたいが、捜査の基本、イロハを周知徹底させる取り組みを、内部で実施している現状を紹介していた。
要するに、「捜査手法」が問題だと言っているわけである。しかし、この「郵便不正事件」の捜査は、同時期に捜査された「西松事件」と同じく、政権交代の追い風に乗った民主党の政治家に傷をつけてやろうという「国策捜査」であったことは、まず間違いない。その「肝」に触れる報道は、まるで皆無である。
今回の「証拠隠滅事件」にしても、「功名心が強い」「自信家」「物事にこだわる」などと、逮捕された主任検事個人の資質に、この事件の「因」をもとめようとする検察当局の意向が、わかりやすく、伝わってくる。そのことを誇大に強調し、さっさと「トカゲの尻尾切り」をして、検察はこの通り、自浄能力を発揮しましたと、国民に認識させたがっているのは、子供でもわかるだろう。
朝日新聞も、この「郵便不正事件」では、イタイ失点をしている。ネット上で活躍するブロガーが、さんざん、紹介し、槍玉にあげていて、それはついに、週刊誌の記事にもなった。*****
「村木事件」を「本紙のスクープ」と自慢した朝日新聞の”大恥”会社案内
笑えばいいのか、笑ってはいけないのか。そんな複雑な気持ちにさせる朝日新聞の大失態である。手元に『朝日新聞会社案内2010』という文書がある。昨年の定期採用で志願する学生に配られた資料である。その5ページの記述は、当の朝日社員たちこそ目を背けたくなるだろう。「特報―調査報道・スクープ」というカテゴリーでその”調査報道・スクープ”の実例として取り上げられたのが、先に無罪判決を受けた厚労省元局長、村木厚子氏の”郵便不正事件”を扱った記事なのである。「郵便制度の不正利用の実態を特報」と題した文章では、一連の事件は朝日新聞が<取材を重ね(中略)調査報道で明らかにしました>と紹介される。さらに、<報道を受けて、大阪地検特捜部も2009年2月、強制捜査に乗り出しました。><厚労省の職員と局長も(中略)逮捕しました>とし、この”事件”を明らかにしたのが朝日の「検察担当者たち」だと胸を張っているのである。
手元にもうひとつ、文書がある。村木氏の無罪判決が出た翌日、9月11日の朝日新聞紙面である。あれだけ「うちのスクープで検察が動いた」と自慢していたのに、社説では、<特捜検察による冤罪だ>と手厳しく検察を批判。社会面では<「最強」特捜 筋書き崩壊><検察の誇り失墜>と、すべて検察に責任を押し付け、トドメは<虚構が奪った454日>と、村木氏の長期拘留を特大見出しで嘆いて見せた。「虚報が奪った」の間違いだろう。
同日の紙面では、当時の報道の検証記事も掲載したが、<関与否定発言を重視><「対等に」弁護人取材>と中立報道であったことを強調し、件の会社案内とは180度違う姿勢だった。もともとリークに基づいて書いているのに、「調査報道」とし、今度は「検察が悪い」と逃げるのは、潔い態度ではあるまい。松本サリン事件で犯人扱いされた河野義行氏は最近、ネットで「小沢一郎の『政治とカネ』報道をどう思うか」と問うインタビューに応じて、こう語った。「いったん、疑われたら、メディアは”やってないというなら、お前がそれを証明しろ”とくるんです。しかし、やっていないことは証明できません」メディアが「犯罪者を作る」という問題は、背筋も凍る笑えない現実だ。 週刊ポスト 2010年 10月1日号****
その朝日の会社案内は、以下のURLをクリックすれば、読むことができる。
http://www.asahi.com/shimbun/honsya/?ref=6
いつものように、「調査」とはほど遠い、検察官による「リーク」を無批判に掲載していたら、なんとそれが、デッチ上げ事件であることが、最終的に判明してしまった。長年の検察と朝日のズブズブの関係によって齎された大失態は、同じ構図の「西松・陸山会”事件”」にもかかわってくる。朝日は、ここで、なんとか失地回復をはかりたい、と考えた。それが、この事件に関連する、再びの「スクープ」だった。
検察は自浄能力を発揮し、朝日は、公正・中立な報道に徹したということを強調したいがための、これは両者による「やらせ」ではないだろうか。とにかく、検察、朝日、この二者のやることなすこと、すべて疑ってかかって間違いはないだろう。
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