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民主党代表選で小沢一郎元幹事長が負けたのに、テレビも週刊誌も「小沢グループがどうでるか」「小沢さんをどう処遇するか」騒いでいます。小沢さんは「政治とカネ」の問題で、民主党代表を辞任した去年の5月に、もう終わっているんですよ。
この20年間、小沢さんはよくぞ政治の中心で頑張った。でも、もう幕を下ろすときがきたんじゃないですか。鎧(よろい)と冑(かぶと)を脱いで、普通の日本人の一人に戻られたらどうでしょうか。
「人間小沢一郎」には魅力があります。軽々しく喋(しゃべ)ることはなく、約束はきちっと守る。情を大切にする。しかし、これまでの「政治家小沢一郎」にはかなり疑問がある。
細川護煕(もりひろ)内閣のとき、小沢さんは官僚のシナリオに乗って首相を口説き、国民福祉税を真夜中に発表させた。官房長官だった私も消費税引き上げは必要だと思っていましたが、あんな強引な手法は、うまくいくわけがないから反対した。
小沢さんが選挙で特別な知恵を持っているとは思いません。自民党旧経世会に代表される古典的なやり方をしているまで。30人で民主党に入った小沢グループは6年間で150人になった。党のおカネを独占し選挙とカネと情で数を増やしただけです。「小沢政治」って古い自民党らしい政治です。そういう政治と戦うのが政治改革でしょう。
世論は、割合鋭く時代の流れを見ています。石原慎太郎さん(都知事)が言ったように、民主党のかなりの人が世論と乖離(かいり)している。かろうじて過半数の民主党国会議員は菅直人首相を支持しましたが。
菅さんは代表選で、小沢さんの「数とカネの政治」を批判しました。もうこんな古い政治行動論理は、終わりにしてほしいですね。
最近の小沢さんは政局至上主義でした。政局では「強引であり剛腕」ですが、政策は「軟弱で大衆迎合主義」です。国民に向かってつらいことは何一つ言わず、バラマキ政策に終始しています。
今回の菅さんの人事は良かったと思います。小沢さんに党を掌握させなかった。内閣には、将来の日本を背負う人材が数人は入ったと思います。地方自治に詳しい片山善博総務相の起用も光っている。
小沢グループは若い人が多い。副大臣・政務官では菅さんを支持した人よりも、小沢さんを支持した人を多く使うくらいのおおらかさはあっていい。「小沢政治」とは決別するが、小沢さんを支持した人材は積極的に登用するべきです。
ただ、ねじれ国会で野党との調整がうまくいかないと、小沢グループが「党内野党」として抵抗するかもしれない。その時は、小沢さんについていくのが数十人であっても、民主党から出ていってもらえばいい。
そして、自民党や公明党、みんなの党などとの連立を真剣に模索すればいい。彼らも小沢さんとは組まないでしょうから。
小沢さんは衆院選マニフェスト(政権公約)に返れと主張しましたが、財源のあてがなく赤字が増えかねない。むしろ消費税の引き上げや財政再建は菅首相と野党の方が考え方は近い。「小沢政治」と妥協して政策が停滞するより、これらの点で連携して、国民の期待に応える方向に政治は進んでほしいです。
(榊原智)
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【プロフィル】たけむら・まさよし
昭和9年、滋賀県生まれ。東大卒。自治省を経て46年、滋賀県八日市(現・東近江市)市長に当選。49年、滋賀県知事に当選し3期。61年、旧滋賀全県区から衆院議員に当選し4期務める。平成5年、新党さきがけを結成し、党代表。同年の細川内閣で官房長官。6年の村山内閣で蔵相。現在、龍谷大、麻布大客員教授。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100919/stt1009192150003-n1.htm
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