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菅改造内閣が発足した。党執行部と併せた顔ぶれを見ると、菅直人首相(63)と「影の宰相」・仙谷由人官房長官(64)の意図は明白に「脱小沢」だ。この手法は、党内の非主流派を抵抗勢力に仕立てて攻撃することで世論を喚起し、長期政権を築いた小泉純一郎元首相に通ずる。しかし、ただでさえねじれ国会で政権運営は前途多難なのに、小沢一郎元幹事長(68)率いる巨大な党内野党を抱えたことで、立ち往生するリスクが高まったことも事実。吉凶やいかに。
「適材適所で自分の能力を生かせる挙党態勢だ」
民主党代表選と人事という大仕事を終えた菅首相は17日夜の記者会見で、閣僚の顔ぶれについて、こう胸を張った。小沢系議員を排除したのではとの質問には、「そういうことで判断したことはまったくない」と反論した。
しかし、額面通り受け止める向きは、日本国中みても皆無だろう。
党執行部は、岡田克也幹事長(57)−枝野幸男幹事長代理(46)という反小沢の急先鋒ライン。閣僚では、代表選で積極的に小沢氏支持を表明したのは海江田万里経済財政相(61)だけで、主要閣僚は仙谷官房長官を筆頭に前原誠司外相(48)、野田佳彦財務相(53)ら反小沢が占めた。
政治評論家の森田実氏はこの狙いを「一気に小沢氏をぶっつぶせば世論も付いてくるし、主導権を取れると考え、小沢氏を孤立させてつぶそうとしている」と話す。
確かに、小沢氏は10月にも検察審査会による再議決を控えており、再び「起訴相当」となれば、強制起訴される立場だ。この「政治とカネ」が世論の逆風になり、相対的に「悪役を討つ善玉」を求める形で、菅内閣の支持率は上昇している。
それだけに、民主党内には「2匹目のドジョウを狙い、強制起訴となれば岡田氏が離党勧告をする。また、野党は小沢氏の証人喚問を求めており、応じる可能性は高い。党のカネが自由にならないから、自然と兵糧攻めにもなる。これだけ国民に嫌われている小沢氏を叩けば、支持率が上がるし、支持率が高い内閣に対し、野党は攻めきれないだろう」(中堅)との声もある。
政治評論家の有馬晴海氏も「環境から考えると、小沢氏が復活する可能性は低い。代表選の党員・サポーター票を見る限り、国民は、民主党分裂含みであっても小沢氏の政治手法やカネの問題にケリを付けたほうがいいと考えている。この小沢氏を取り込めば、一切前には進めなかった。菅首相は正面から政策論争を仕掛け、野党に『反対ばかりして国民生活を犠牲にしていいのか』と迫る道を選んだ。野党は民主党に協力ばかりしていては政権が取れないので、先行きが厳しいことに違いはないが、こちらのほうが得策だ」と話す。
逆に、ねじれ国会で早晩、菅政権が行き詰まり、小沢氏の出番がくるとの見方もある。政治評論家の浅川博忠氏はこう分析する。
「秋の臨時国会終盤には完全に暗礁に乗り上げる。小沢氏は検察審査会の再議決まで沈黙しているし、野党は支持率を見極める。法案は1本も通らない状況になるため、国会で立ち往生し支持率は下がる」
「ここで小沢氏の再議決が『不起訴不当』程度ならば、代表選で議員票の約半数を持った勢力をバックに、経済政策などを少しずつ発表するなど、揺さぶりをかけてくるだろう。立ち往生しても菅首相が辞めないなら、小沢氏は50人程度をつれて離党し、公明党や自民党を巻き込んで政界再編を仕掛ける。2011年度予算案を成立させることを条件に、話し合い解散になることもありうる。前門からは野党が、後門からは小沢氏が鉄砲を撃つ形だ」
また、政治ジャーナリストの角谷浩一氏は、脱小沢人事を「小沢氏が温存された形」と話す。どういうことか。
「幹事長になりたくなさそうな岡田氏の態度が、この内閣が長くないということを象徴している。与党の幹事長に誰もなりたがらないのは、内閣と一蓮托生でつぶれたくないからだ。一枚岩でない与党と組む野党はないため、つぶれる。あとに残るのが小沢氏か小沢氏がかつぐ神輿だ。幸いというか、代表選敗北直後、バラバラになりかけていた小沢グループは、人事で干された反感で再びまとまった」
前出の森田氏も「権力を持つものこそ謙虚にするべきというのが根本的な精神だ。菅首相はカン違いして逆のことをしている。いまの支持率は瞬間最大風速で、こういう傲慢な姿勢ではどーんと下がる。党内の国会議員の半分に否定されているのに好き放題やって、政権を維持するのは奇跡を求めるようなものだ。また、小沢氏をこのまま追い込めば、離党してしまう。菅政権は崩壊する一方、小沢氏は小政党の党首になって共倒れになる。自民党の再建が進めば、次期衆院選で再び政権交代が起きる可能性もある」とみる。
「一寸先は闇」の永田町。闇に飲み込まれるのは菅首相か、小沢氏か。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100918/plt1009181301002-n2.htm
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