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れんだいこのカンテラ時評808 れんだいこ 2010/09/16 23:31
【「2010.9.14民主党代表選」考】
「2010.9.14民主党代表選」は二週間の日程を無事終え、菅、小沢の両候補が理想的な闘いで日程をこなしたことは慶祝に値する。小沢候補は、これから述べるような条件下でまな板の鯉となり且つ可能な限り泳いだ。敗れたとはいえ失ったものはないのではなかろうか。
それはともかく既に幾人かが「党員サポーター票のうちの小沢票の抜き取り疑惑」を取り沙汰している。れんだいこ検証によれば大いに有り得る話であると云うことになった。この辺りを見据え、こたびの民主党代表選に於ける不備と違和感を箇条書き式にコメントしておく。
選挙管理委員会は、「2010年9月民主党代表選挙の結果に関する公告(pdf)」と「民主党代表選挙 一般党員・サポーター投票 開票結果(pdf)」を発表している。これを元に検証する。国会議員の投開票は衆人環視の中で行われたので疑問はない。地方議員票については情報がないのでコメントできない。そういう訳で、党員サポーター票に限定して疑問を提起しておく。
その1、党員サポーター票(342,394人、300ポイント)、地方議員票(2,382人、100ポイント)、国会議員票(411名(衆院305、参院106)、1人2ポイントの822ポイント)で争われたが、党員サポーター票の比重が大き過ぎることが判明した。本来なら、党員サポーター票は地方議員票ポイントに並ぶか、それ以下にすべきではなかろうか。これを逆に云えば、地方議員票ポイントが低過ぎると云うことにもなる。党員サポーター票は元々はなかった票であり、これを地方議員票より重くする合理的理由が分からない。早速に議論されるべきではなかろうか。
その2、党員サポーター票が一括りにされているが、党員(年間党費6000円)とサポーター(年間会費2000円)では重みが違う。党員票1ポイントに対してサポーター票0,5ポイントぐらいの差があっても良いのではなかろうか。あるいはサポーターには投票権なしとしても何らオカシクない。これを逆に云えば、党員票とサポーター票を同価値ポイントにするのは党員を軽視していることになりはすまいか。これも早速に議論されるべきであろう。れんだいこが党首を務めるたすけあい党では将来党員が増えたとして、こういう扱いはしない。サポーターはサポーター止まりであり、それ以上の権利を欲するなら党員になれば良いだけの話ではなかろうか。
その3、党員とサポーターは日本国籍を有する必要がないとのことである。これを逆に云えば、在日外国人にも資格があると云うことになる。思うに党員、サポーター要件としては構わないが、代表選投票権には在日年数とか登録年数が条件化されて然るべきではなかろうか。海外居住者党員、サポーターも然りである。何らかの基準が定められるべきではなかろうか。こたびは非党員、非サポーターへの投票用紙誤配送、名義貸し党員、同サポーターの存在も明らかになった。より厳重な認定ないし確認方法が講ぜられるべきではなかろうか。これも早速に議論されるべきであろう。
その4、党員サポーター票の集荷、開封、仕分け、集計手法につき様々な疑惑が生まれている。本来なら、選挙管理委員会の管理の下で各候補より推薦された開票要員をセットし、両派立ち会いの下で一挙に開票作業を行うべきであろう。こたびはそれを外部業者(「データ集計業者」と表記されている)の手に委ねたと云う。党の代表を選ぶのに外部業者の手を借りる必要がない、と云うか外部の者に任せてはいけない。その為に選挙管理委員会があるのであり、外部業者の手に委ねるのは自殺行為ではなかろうか。これも早速に議論されるべきであろう。
これをもう少し詳しく確認する。外部業者は、1、投票用紙の送付先を9.11日必着締め切りで「筑波学園支店留 民主党中央代表選挙管理委員会行」、住所は「筑波学園支店留」に指定した。2、投票用紙をいったん茨城県内の倉庫に保管した。3、それを衆院選の区割りに合わせて300小選挙区ごとに仕分けした。これを倉庫内でしたのかどうか分からないが、外部業者が集荷、開封、仕分け、集計したとのことである。れんだいこには信じられない。4、これを保管し、14日未明から投開票が行われる都内のホテルに運んだ。ざっとこういう手順であったと云う。
早速に疑問が湧く。外部業者による「仕分け」に際して、選挙管理委員会がどう関与したのか明らかにされていない。なぜ外部委託したかにつき次のように説明されている。「移動のコストは発生しますが、保管場所を党本部にすると、議員が自分の選挙区の集票状況や支持候補の優劣を盗み見る恐れがあるのです。倉庫の住所は党内でもトップシークレットで、業者も限られた要員しか入れない金庫のような厳戒体制です。守秘義務も徹底させています」。この弁が誰の弁であるか判明しないが。外部委託の是を巧妙に説いている。が、事は民主党の代表選である。党が直接関与することこそ責務であり外部委託ほど非常識なことはあるまい。選挙管理委員会は、誰が何の権限で外部業者に委託することを発案し、党内合意されたのか、その経緯を明らかにすべきである。その上で、外部委託による万一の不正に対し、どのようにチェックしたのか明らかにすべきである。
ふと思い出した。小泉政権下の2005.9.11総選挙の際、自民も民主も外資系選挙請負PR会社に広報委託していた事実が判明した。日本を代表する二大政党がこぞって外資の頭脳に身を委ねて国政選挙を闘っていたと云う話であるが、この時の民主党代表は岡田であった。選挙結果は、小泉政権完勝であった。岡田民主党は、郵政民営化法案を廻って自民党内が分裂したまま選挙に突入していたにも拘わらず惨敗させられた。あの時も、各社新聞が一斉に世論調査を発表し、小泉ムードと与党圧勝気運の盛り上げを企んだ。この劇を裏方で企画進行させたのが外資系選挙請負PR会社であり、自民党側がプラップジャパン、民主党側がフライシュマン・ヒラード・ジャパンであった。こたびの外部業者に同じような臭いを嗅ぐのはれんだいこだけだろうか。
その5、こたびの党員サポーター票は、有権者数342,394人に比して投票者数229,030人で投票率66・9%になっている。棄権者数は113,463人で棄権率33,13%にも達していることになる。一般の国民投票ではなく党員投票であることを考えると異常に低い投票率、異常に高い棄権率と云うべきではなかろうか。それを思えば、選挙管理委員会は、投票率66・9%の検証をすべきである。党員サポーターに投票したかどうか確認をすべきであると考える。どういう理由で棄権したのか調査すべきである。全選挙区が無理ならせめて棄権率の高い選挙区を抽出し調査すべきではなかろうか。或いは有権者の少ない選挙区で調べるのも一法であろう。やる気になればできる筈である。
その6、候補者の獲得票数は菅候補137,998票、小沢候補90,194票で、獲得比率は「6対4」、無効838票であった。しかしながら、衆院300小選挙区ごとに票数の多い候補が1ポイントを獲得する「総取り方式」にしていた為に、菅候補249ポイント、小沢候補51ポイント、獲得比率「83対17」(略して「8対2」)と云う大差となった。敢えて「総取り方式」にする必要があったのかどうか宿題を残すことになった。単に票数割で良いのではなかろうか。衆院300小選挙区ごとの仕分けは良いとしても党内世論バロメーターとして活用すれば良いだけのことで、「総取り方式」にする必要、合理性が分からない。
その7、こたびの代表選では党員サポーター票及び地方議員票の結果が事前漏れした。これをオカシイとする説もあるが違うと思う。開票すれば漏れるのは予想されることである。これを防ぐ手はイタチごっこの徒労になると思われる。それを思えば、選挙管理委員会の指揮下で開封されると同時に仕分け集計され、その場で結果が公表されるべきではなかろうか。これが一番安全確実な方法であると思う。国会議員は世論の声を聞く必要があり、投票する前に党員、サポーター、地方議員の党内世論の声を聞くのに何の憚りがあるだろうか。
選挙管理委員会は終始、開票会場に立ち会い、直ちに公表するべきである。それが選挙管理委員会の役目である。これを逆に云えば、外部業者に委託したり、その業者が開封し仕分け集計したものを厳重保管させた意味が分からない。厳重隠匿保管するのであれば未開封であるべきではなかろうか。開封したなら直ちに開票集計し結果発表すべきではなかろうか。実際には、間違いを起さない為と云う名目で一番間違いが起こり易い手法として外部業者に委託し、開封仕分け後の票保管と云う最悪の手法を採っているように思われる。誰が何の為にこういう方法にしたのか、胡散臭いと思うのはれんだいこだけだろうか。
その8、「党員サポーター票の小沢票抜き取り」が疑惑されている。選挙管理委員会発表の「一般党員・サポーター投票開票結果」を見れば確かに怪しい。各選挙区ごとに仕分けされた票を前提にして菅候補票を上回る選挙区の小沢票を抜き取ったとする疑惑が成り立つようである。但し、これをやると投票者数が減るので、有権者数との乖離が発生する。実際にこういうことが起きている。
と云うことは棄権率の高い選挙区を集中して洗えば良いことになる。国会議員が小沢支持を強く打ち出している選挙区での取りこぼしが多過ぎるようにも思える。菅派の中心人物の票は手堅く選挙区を押さえているのに比して、小沢派の中心人物の票が弱過ぎる。国会議員のメンツコケンに関わる話であり、検証すべきであろう。こういうことが実際に起こったのかどうかは分からないが、疑惑があるなら追及すべきと云うのが「政治とカネ問題」に於ける小沢責任追及派の論理論法であるからして、その論法通りに「抜き取り疑惑」を解明すべきではなかろうか。
凡そ以上の疑惑、疑問が残った。もう終わってしまったことであるが教訓を次回に生かす為にも調査検証しなければさねばならないと考える。もし不正があったとしたなら本来はこたびの代表選は無効である。今更できないとしても、不正派が同じ手口で国家を運営することになる。とても許されることではあるまい。ゾッとする話ではあるまいか。
選挙管理委員会は外部委託の経緯と是非見解を出すべきである。不正の余地のないようどう配慮し責任を果たしたのか釈明すべきである。問われているのは責任能力である。これができない党に日本政治の与党として政権を任せるには危な過ぎよう。どうせ碌なことになりはすまい。小泉政権同様に上手に口を回す度に巨額の資金が国際金融資本に吸い取られよう。代表選直後の各国に対して何の根回しもせぬままのドル買い数兆円介入は早速のご祝儀のような気がする。今後こうしたことが連続することが火を見るより明らかではなかろうか。
2010.9.16日 れんだいこ拝
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