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http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201009160056.html
[東京 16日 ロイター] 東京外為市場午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点から下落し、85円前半で推移している。輸出企業の売りなどで85円後半を維持できずに緩やかに下落した。
ただ、大規模介入のあとだけに警戒感がくすぶっており、下攻めには慎重だったことから85円前半では下げ渋った。市場では、きょう米議会の公聴会で証言するガイトナー米財務長官をはじめ米政府が介入を黙認するかどうかを見極めたいとの声が多い。
日本の大規模な為替介入を受けて、ドル/円は海外市場で85.78円まで上値を伸ばしたが、東京市場での取引が活発化するにつれて上値が重くなった。これまで売り遅れていた輸出企業のドル売りが持ち込まれたほか、介入懸念が乏しい分売りやすいというクロス円の売りもドル/円の上値を押さえた。
ただ、当局の大規模介入を経験したあとだけに警戒感はくすぶっており「下値を攻めるというムードでもない」(国内銀行)という。「当局は介入にあたり85円台を意識していた可能性があり、85円に近付くと警戒感が強まる」(みずほ証券為替アナリスト、鈴木健吾氏)との声が聞かれた。
きょうのガイトナー米財務長官の証言では、人民元のこれまでの上昇ペースは遅過ぎるとして、中国に元上昇加速を促すための有効な方策を検討する方針を示す見通し。「日本の為替介入については黙認するのではないか」(鈴木氏)との期待が出ている。
ただ、日本の介入をきっかけに、中国が米国の不満に対して日本を盾に論陣を張る可能性があり、また、ブラジルなど新興国が通貨安競争を始めるリスクも出てきた。「中間選挙に向けて米議会などから非難が高まれば、日本は介入をやめるかどうかは別としてやりにくくなるだろう」(鈴木氏)という。
<介入は世界のリスクマネーへの招待状、米国は介入資金での米債買いを意識との声>
足元では介入警戒感がくすぶっている一方、いつまで続くかは不透明との見方も強い。草野グローバルフロンティア代表取締役の草野豊己氏は「介入は新たな円高トレンドの号砲であり、ヘッジファンドなど世界中のリスクマネーに円高レースへの招待状を送ってしまったということだ」としている。
草野氏によると、介入をトレードチャンスととらえるリスクマネーの今年前半の主戦場はスイス。単独介入を繰り返したスイス中銀を相手取ってスイスフランを買い上げ、結局、中銀はスイスフランの上昇を止めることができなかった。このリスクマネーが、日本の介入をきっかけに一斉に円に向かっているという。草野氏は「これまでもヘッジファンドからは、いつ日本が介入に踏み切るのかという問い合わせが多くきていた。単独介入は成功しない。日本が介入を諦めるまで、円高は続くだろう」としている。
また、これまでのところ米国政府は日本の介入を非難していないが「これは日本が介入で得たドルで米国債を買うのを予想しているからだ。米連邦準備理事会(FRB)は追加の金融緩和で米国債の買い入れを増額する可能性を模索しているようだが、日本が米国債を買うならFRBが買う必要はなくなるかもしれない。ある意味、日本が米国の金融緩和を代替することになる」(草野氏)という。そのうえで草野氏は、ドル/円は米国金利と関係が深いが「日本は介入で円を安くしても、ドル債を買って米金利が低下するならこれは円高要因になる」と指摘している。
また、日本は介入資金を短期債の発行によって調達するが「この円債を買うのは中国ではないか。中国はすでに米国債の保有を減らしにかかっており、代わりに日本国債を買い始めている。米国からみれば、中国からの資金流入の減少を日本が介入によって補うことになる」(草野氏)としている。
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)
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