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これからの数日、民主党内は、小沢VS菅ではなく、これまで菅陣営だった者たちの内紛が始まるだろう。菅陣営の多数派は、国民の生活はおろか、政治や思想ですら関心なく、ポストと利権と次の選挙の当落にしか関心のない連中が占めている。官僚と結託することが、一番自らを安泰にすると言うことを、１年の間に学習した職業政治屋だ。

その一方で、前原誠司のような真性アメリカンエージェントと言うべき人間もいる。この連中を、ただの職業政治屋と思っていたら、大間違い。アメリカにしたがうという自分の使命に関してはブレない。私の想像では、仙谷由人が職業政治屋を代表し、前原誠司がアメリカンエージェントを代表しているのではないか。

職業政治屋は、あくまでも反小沢、脱小沢を目指すだろう。小沢一郎を名誉顧問か何かに祭り上げて、閣僚も党人事も、徹底的に報復人事を貫きたい。しかし、前原は少々違う動きをはじめている。

＝前原国交相「国民の声、多くの議員が聞いた結果」菅氏再選＝2010/9/14 日経
前原誠司国土交通相は14日午後のテレビ朝日番組で、民主党の代表選で菅直人首相が再選されたことについて「今の総理を軽々に変えるべきではない。３カ月前に政治とカネの問題で辞めた人を認めるのはいかがなものか。そういった（国民の）声を多くの国会議員が聞いて判断した結果だと思う」と述べた。
今後については「適材適所で政権交代の果実をしっかりと着実に実行していくに尽きる。（反小沢・脱小沢という）変な対立軸はまったく考えていない」と強調した。
（以下略）

いわば反小沢の旗手ともいえる前原にしては、おかしな発言だ。「（国民の）声を多くの国会議員が聞いて判断した」という言い方にしても、聞きようによっては、「菅直人を積極的に支持したワケじゃない」と聞こえないこともない。菅直人のチカラと政策は、前原たちのボスには評判が悪いのだ。

菅では、これから始まるアメリカからの強硬な要求に対して、右往左往するばかりで、アメリカにとっても益がないと見ている。三ヶ月の間に、愛想を尽かされたのである。要求されれば、あっさりとハイ！と答えるだろうが、それが国民にばれて非難ゴウゴウとなれば、あわててやっぱりダメと言い出しかねない。それを、永遠に行ったり来たり繰り返す。

要するに、自分の保身しか頭にない。あまりに無能なのである。そのことは、この代表戦を通じて、菅陣営の人間を含めて、よくよく分かってしまった。菅直人と同レベルの人間はともかく、善悪は別にして、何らかの使命をもって政治に臨んでいる人間には、イヤと言うほど分かったはずだ。

分かりやすく言うと、アメリカは「たんまりと手切れ金をよこせ」と言っている。それにたいして、職業政治屋は、これまでの利権にしがみついて、未練がましくアメリカの袖にすがっている。アメリカは、「ええい　はなさんか！」てなもんである。ところが、前原たち忠実なるエージェントは、しっかりと手切れ金を払うために邁進するつもりだ。手切れを前提にしつつ、しかし、国民の財産をガッポリと貢ぐことが使命だ。

これに対して、小沢氏が言ってきたことは、「手切れを前提に、少しでも手切れ金を少なくする」ということだ。職業政治屋では、アメリカが「もう面倒見きれん」といくら言っても言うことを聞かないし、小沢ではゴリゴリと減額交渉してしまう。前原らにすれば、どちらも困るけれども、どちらかだけにするわけにいかない。

人事には、小沢氏を支持した陣営の意見はまったく入らないだろうが、菅陣営の中にも、かような対立がある。これが、数日の間にキズを深めていくだろう。それに加えて、代表戦でやらかした「ありとあらゆること」が表沙汰になってくる。とくに、党員サポータ票の扱いについては、疑惑の嵐である。

きっこさんはじめ、多くの人が指摘しているように、投票率が異常に低い。６６．９％という、一般の国政選挙並みの投票率というのは、にわかに信じられない。もともと政治に関心がある人の集団で、自分の一票が総理大臣を選べるというのに、３分の１が棄権するなんて、あり得ない。

前回の２００２年よりも投票率が上がっているなんて読売は書いているが、政権交代は夢のまた夢だったころの代表戦と、首相を選ぶ代表戦を、同列で比較すること自体どうかしている。もともとの３４万人がウソなのか、往復葉書の郵送を大量にしていなかったか、そうでなければ投票された葉書がどこかへ消えたとしか考えられない。

１１日必着というのも、やけに早すぎて不自然。封書ではなく葉書というのも不用意すぎる。開票を、投票日の午前１時からやっていたのも不自然。議員が投票するまでに、サポータの結果は判明していたのである。非公開と言ったって、第３者の選管ではなく、身内が情報管理しているのだ。ばれない方がオカシイ。

こうした不思議なことが、ざっくざっくと出てくる。もう一つおまけに、菅支持の議員の多くは、エサにつられて投票したのだから、エサを与えないとどう転ぶか分からない。当選したまでは良いが、その後まで飼い続けるのは大変だ。菅直人は、こうした状態で組閣と党人事をしなければならない。この困難な問題を一人で解ける人間ならば、アメリカに愛想を尽かされたりはしない。どう転んでも、独力で人事はできない。できるはずがない。

当選直後の祝賀パーティーでも、「今日はそれ以上言うなとクギを刺されているので」と言ったらしい。いったい、誰に釘を刺されたのか？最後は、仙谷由人の勢力と、前原誠司の勢力に挟まれて、悶絶するであろう。結果がどう出るかは分かりようもない。が、それ次第では、もう一波乱ありそうな気がする。
　

コメント
01. 2010年9月15日 10:59:11: DXYvD0j8MU マスゴミの凄まじい小沢バッシング、仙石一派のいやがらせ、投稿者の危惧しておられる票の疑惑、こうした逆風の中で党員・サポーターの票が思ったより多かった事に驚きました。 確実に小沢イズムは浸透していると思いました。 有権者の意見によって決めるなど、勝ち馬に乗りたいだけでしょう。 有権者は直接責任をとらなくても有権者です。 結果によってコロコロ変わります。 議員は責任を取らなきゃなりません。 選挙であんたが方が望んだからこうなったんだは通用しません。 えばたたかこ氏の小沢氏支持表明をよく読んで勉強してください。 職業として、生活のための議員はいりません。 昨日、菅氏に投票した議員の方、早速質問します。 菅氏当選と同時に起こった急激な円高なんとしますか。 私には菅氏はもとより、日本が嘗められているとしか思えません。 また、菅氏の演説の中で触れられた、故石井紘基議員の失われた国会質問についての精査はどうなっているのですか？ さすがに市川女史の名前は出せなかったようですが、文字通り命を懸けた石井議員を利用するのは卑怯千万、恥知らずです。 小沢氏支持の党員サポーターの皆様、真実を拡散し、日本の自立のための行動をより一層深化させましょう。
02. 2010年9月15日 11:16:40: DmCC9k6hHM 　菅直人は思いつきで行動する男だ。 その日、その日で考えが変り、いくら小沢氏が挙党一致で協力をすると唱えても、ケロッと態度を変えるだろう。 その位、信用できない小男である。
03. 2010年9月15日 11:37:27: DhtGT4Wu4U 　今後の民主執行部の方針は、ケンケンガクガクと自公と対立しているように装い、その実は裏でなれあうという、かつて自社でやっていたような図式をイメージしているだろう。 　機密費の半分は自公みんへ流れる。３月がメドというが、司令部は外務省米国大使館だから、これの指示に従うだろう。予算も「難産」という形ながら、成立させる。小沢復権の線が消えたら、自公に大政奉還もあるだろうが、それまでは政界は動かない。 　結局は、国民があまりの痛みに耐えられないところまでいかないとＢ層は気づかない。 　小沢氏が民主党内で雌伏してみても展望は開けない気がする。
04. 2010年9月15日 11:38:17: wKhvmnHU02 普通の選挙ならともかく、お金出しているほどに政治に関心のあるサポーター票の投票率が少ない、という事に私も疑問を持っています。 でも、小澤さん、「日本の大事」とはいいますが、民主党を離れ新党作っていいと思う。小沢さんを取り巻く真の議員さんたちにお任せしますが、３００万円で票を買おうと行動したり、機密費つかって選挙でばらまいたりする菅・仙石民主党には興味ないですから、小沢さんに付いて行きますよん。
05. 2010年9月15日 11:55:52: Hv94L8L7LE 菅が代表、総理である限り、どんな人事を行ったとしても菅政権の枠を越えることはできません。 マスコミはしきりに人事に関心を向けさせようとしていますが、そんなものはどうでも良いのです。 問題は、今の日本の閉塞状況を脱するため、下落一方の経済を立て直し、官僚依存から政治主導への行政に改革し、国民の生活が第一の日本を作るための小沢氏の提起した政策を一刻も早く実行することです。 それを実行さえしてくれれば、誰が大臣になろうが官房長官になろうが菅氏が自由にすればよいのです。 しかし、昨年総選挙で国民に約束した政策の実行は民主党が政権を担っている限り、全力で実現させる努力するのは義務であります。 そのための具体的な取り組みの案を小沢氏が代表選の中で提起してくれていますから、菅氏は一刻も早くそれを実行しなければなりません。 「挙党態勢」は人事ではなく政策においてこそ実行されるべきです。 菅氏は、何も実効性のある政策を提起できなかったのですから、政策は小沢氏の提起したものを実行するより他の道はありません。 代表選で消費税増税を提起できなかった菅氏には、訴えるべき政策がなかったのですから、それはあたりまえの事です。 挙党態勢は、「人事は菅、政策は小沢」で行くべきです。
06. 2010年9月15日 14:33:21: PX7Vw2ql4k 円高が７０円台に突入したらどうなる？ 恐ろしくて想像で出来ん。
07. 2010年9月15日 17:41:10: GHzsq1HqN6 これがクリーンな民主党の姿だ。前原、岡田、玄葉、仙石、枝野、蓮肪 すべてれらは菅内閣の閣僚だ。一般の議員より250万円も国民から取り上げたているのだ。心底　小沢嫌いで　菅になってもらいたいと　思っても　表立っての 選挙行動は慎むべき立場にある。それが、公務ほったらかして菅の周りを取り囲み 推薦演説だ。これが坊や、お嬢の内閣だから　親父が何も注意しなんだ。 新聞も、テレビも何も言わないのが不思議た゛。 小沢の不起訴が決まるだろう。仮に起訴ということになっても「無罪、まっ白」 でも小沢さん、仙石や、枝野なんかを相手にしてはいけない。「ともに天をいただかずだ。」 さあ、むこれから菅内閣の粗さがしだ。

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