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■作業場未完成 ■岩壁に空洞
国の港湾関係予算が大幅に減ったあおりを受けて、道内の地方港湾の整備にブレーキがかかっている。しかも国はその限られた予算を、国際競争に太刀打ちできる大規模港湾に重点配分する方針を打ち出している。「地方は切り捨てられるのか」。地方港湾を管理する自治体から悲鳴が上がっている。
(神元敦司)
札幌から北へ約115キロ、日本海に面した増毛町・増毛港の北防波堤付近で、国は物揚場(ものあげば)の建設を進めている。町の漁業生産高(約23億4千万円)の約3割を占めるホタテ稚貝の新たな作業場として、町が完成を待ちわびている施設だ。
現在の岸壁の作業場は手狭で、増毛漁協所属のホタテ養殖漁師、横内新樹さん(67)は「トレーラーも頻繁に通行するので、危険と隣り合わせで作業している」と切実だ。
また、物揚場は外海に数百メートル近く、「鮮度の良いホタテ稚貝が出荷できる」という。ホタテ稚貝はオホーツク海や噴火湾周辺の地域に出荷しているが、鮮度が落ちれば出荷先でも大きく成長できない。
ところが港湾予算の減額で整備が思うように進まない。町は2010、11年度で整備が進み、12年春の供用開始をにらんでいたが、10年度当初の国の予算は見込み額の約半分。町幹部は「予定の供用開始は無理。それを前提に漁協などと調整してきたのに」と戸惑いを隠さない。
利尻島の玄関口・鴛(おし)泊港(利尻富士町)では、北海道開発局の調査で、フェリーが接岸する岸壁の一部に空洞が確認された。原因はわからないが、建設から28年が経過し老朽化も一因とみられる。岸壁は乗降客など多くの人が利用するため、町は崩落を懸念し、一部をさくで取り囲んで立ち入り禁止にしている。
町は国に補修工事の予算を要望したが、10年度は実現しなかった。町はフェリーターミナルビルの改築も計画しているが、「岸壁工事のメドが立たなければ、こちらも進められない。港は町の玄関。早く整備してほしい」という。
港湾管理者でつくる北海道港湾協会は8月、札幌市内で民主党道連代表の三井辨雄衆院議員らに地方港湾の整備促進を要望した。地方港湾に限定した要望は初めてだ。
■拠点に重点配分
地方港湾の地元に焦りが広がっているのは、国が港湾整備予算を減額しているうえ、拠点となる大規模港湾に予算を重点化する方針を打ち出しているからだ。前原誠司・国土交通相は「総花的に港を造って、核(となる港湾)を絞れなかった」と語り、今後は限られた予算を特定の港に重点投資する方針だ。
港湾には特定重要港湾、重要港湾、地方港湾がある。10年度の道内の港湾整備事業費は全体で約200億円(地方負担含む)と、ピーク時(95年度)の約3割にとどまる(当初予算ベース)。このうち道内18の地方港湾に配分される国の予算は約35億円で、ピーク時(01年度)の約2割まで落ち込んでいる。国交省の来年度の概算要求では、道内分の港湾整備予算(国費ベース)は144億円と10年度を13%下回り、地方港湾の予算がさらに目減りするのは必至だ。
地方港湾を管理する自治体幹部は、整備が一向にはかどらない現状について「これまでは工事が目に見える形で進んだが、今は東京の動きが全く見えない。地方の声は届いているのか」と話している
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