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【政治部デスクの斜め書き】
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/439417/
民主党代表選の投開票を14日に控え、小沢一郎前幹事長がいつになく元気だ。11日も東京・築地や墨田区の商店街を練り歩き支持を訴えた。赤ん坊をだっこしたり、卵焼きをほおばったり…。いつもの仏頂面からは想像もつかない。
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記事本文の続き これほど気合が入っているのは、政治家生活41年にしてようやく首相の座が見えてきたからなのか。それとも菅直人首相の優勢が伝えられていることで逆に奮起したのか。週刊誌のスキャンダル記事で吹っ切れたようにも見える。
街頭演説も鬼気迫るものがある。9日の札幌市の大通公園でも声をからしながらこう訴えた。
「この度の代表選は、民主党の代表を選ぶと同時に国の政治の最高責任者、総理を選ぶ選挙だ。私は本当に代表選に出馬すべきだろうか、そして大変厳しい難しいこの時代に私が日本国の指導者として本当にその責任を果たしていけるだろうか。非常に思い悩んだ。
しかしながら、状況が厳しい。そうであればあるほど、その責任を回避すべきではない。自分自身が先頭に立ってがんばなきゃならない。そういう思いにいたり、出馬を決意することにした。
皆さんもご承知の通り、かつて日本は最も公平で公正で平等な社会を形成していた。しかしながら長い権力は必ず腐敗する。その言葉の通り、自民党政権は政策の発案や政策の決定、政策の執行をすべて役所に丸投げをして、政治家は権力を維持するために自らのポストを維持するためにきゅうきゅうとしてきた。それが結局は国民の生活に目を向けない、官僚任せの政治をもたらしてしまったわけです。
これではいけない。本当に国民主導の政治、国民の皆さんと政治家が政策の決定、執行をする形に政治を変えなくてはいけない。そのことを去年の衆院選でも強く主張した。そして国民の皆さんはわれわれの主張に耳を傾け、55年間自民党を中心とした政権を倒し、勇気をもって政権交代を成し遂げたのだ。
その皆さんの期待を何としても果たしていかなければなりません。私はその先頭に立って自分の政治生命のすべてをかけて頑張っていきたい。
去年8月の総選挙後、鳩山内閣が誕生した。みなさんの政権だ。それをどうやって国民のために使うか。すなわち予算の編成だ。すでに去年の予算編成時には、自民党政権下でほぼ骨格が決まっていた。従ってその仕組み、中身の制度的なものまで変えることは不可能だったが、鳩山首相をはじめ、みなさんの努力で、小泉政権以来削減されてきた福祉予算、あるいは地方への予算。これを増やすことに成功した。わずか2カ月しかない中で精いっぱい頑張った結果だと思う。
しかし、今行われている来年度の予算編成は、まさにまるまる民主党が編成する初めての予算だ。私はこの予算編成の経過を見ていて深い危惧の念を持っている。菅首相も、その他の大臣も一生懸命やっておられることは認めるが、一律歳出10%削減という閣議決定がなされた。
一律にすべてのものを削減して、どうしてわれわれの主張を優先的に予算化できるでしょうか。このやり方は自民党政権と同じ官僚がすべてを作っていくこのやり方に他ならない。本当にこれで国民の期待に応えることができるだろうか。非常に疑問に思っています。
ですから私たちは本当に国民の生活が第一、国民主導の政治を実現して、去年の夏に皆さんに約束した政策を実行していかなければならない。私は去年の選挙時の初心に返って、原点に返って、全力で一歩一歩着実に約束したことを実現する。それがわれわれの役目だと思っている。
本当に国民主導、政治家主導の政治を実現するためにはどうしたらいいんでしょうか。だれもが口を開けばそう言います。だが、現実には今までと同じ方法をやっている。みなさんにぜひ理解してもらいたい。官僚支配の、官僚主導の政治の原点は何か。その力の源泉は何かということだ。すなわちそれは官僚が、霞が関が、すべてのお金と権限を握っているからだ。
このお金と権限を地方にかかわるものについては全部地方に任せる。私はそう主張しているんです。でるから、そのためにいわゆる補助金をすべて地方の自主財源として交付する。このことによって官僚の支配を、官僚の権力を削ることができます。
それと同時に今、景気の問題でみんな不安になっております。特に小泉政権以来、非常に大きな格差ができた。東京と地方の格差。大都会の中でも所得格差、雇用格差、大企業と中小・零細企業の格差。そういうものができている。そのときに円高が非常に進んでいて、そしてアメリカと中国の経済の悪化に伴って日本の経済の先行きが非常に厳しくなっている。
菅首相も『一にも雇用、二にも雇用、三にも雇用』と話している。雇用はもちろん大事ですが、その雇用を確保するために、雇用を増大するためにはどうしたらいいのかということが、皆さんの聞きたいことではないでしょうか。
私はまず景気をよくするために2兆円の予備費を直ちに執行すべきだと考えている。政府はその半分ということを言っているが、そんなちびちび出していたのでは効果がない。これからの景気を考えると財政出動によって、景気を上向きにしなければならない。そう考えております。
もう一つは、国全体の経済をレベルアップしていくために、地方の活性化が何としても必要だ。地方が活性化しなければ、全国の経済はよくならない。そういう意味で、いわゆる補助金は全部地方に自主財源として、地方の創意工夫でそのお金を使うようにする。それによって地方の地場産業も育成できるし、また地方の雇用を増やすこともできると考えている。
さらにまた私たち民主党政権は『コンクリートから人へ』と言われている。この理念は正しいが、だからといって生活のインフラ整備をやらなくてもいいということではない。例えば、皆さんの渇望している新幹線、あるいは高速道路のネットワーク。私はこれは全国的に早期に整備をしなければならないと考えている。一般道路は欧米に比べてもかなり良くなっているが、一番足りないのは高速道路のネットワークだ。私はこれを都道府県で建設することができる仕組みを提案している。そして都道府県には、きちんとその建設費用、国債で政府が支援する。それによって非常に大きな効果が出る。
中央官庁で発注すれば、ほとんど中央の業者がそれを受注することになる。お金はまた中央に戻ってしまう。地元で全然お金が残らない。それが今までのやり方だ。しかし地元で自由にできるとすれば、地元がそれを請け負い、地元にお金が残り、それが地元を潤す。私はこういう仕組みをぜひとも作り上げる。必ず実行することをお約束したい。
それが地域主権の確立することであると同時に日本経済全体を押し上げる力になるんであります。最初に申し上げましたように、私は今回の選挙戦、本当に自分自身の心に問いました。しかし決断した以上は政治生命はおろか、自分の一命もかけてお約束を必ず守ります。どうか皆さまの最後までのご支援を心からお願いしてごあいさつとします。どうもありがとうございました」
要約すれば「政治主導で地方にバラまく」と言っているだけという気もするが、その気迫はすさまじい。師である故田中角栄元首相が乗り移ったかのようだ。聴衆は万雷の拍手を送り、「オザワコール」がわき起こった。
この後、演説に立った菅直人首相は左手を大きく振り上げながら、新成長戦略や中国人観光ビザ緩和、農業再生など政府の施策を切々と説明したが、迫力不足の感は否めない。案の定拍手も少なかった。
報道各社の世論調査では菅首相続投を支持する声が圧倒的に多いが、街頭での反応はどうも違うようだ。この日本の閉塞状況を打開できるのは小沢氏しかいない。そんな声は少なくない。この聴衆の熱気と期待が小沢氏を元気づけ、政権のトップに躍り出ることへの自信につながっているのだろう。
だが、危うさも感じる。8日の記者会見では米軍普天間飛行場移設問題で「米海兵隊を前線に張りつけておく必要はない」と断じ、定住外国人の地方参政権付与については「世界的な傾向もあるし、韓国も認めているので、その方向でいいんじゃないかと思っている」と発言した。靖国神社のA級戦犯分祀を説き、皇室をめぐっては「女帝は別に不自然じゃない。男系に限るという必要はないんじゃないか。120何代の中で女性の天皇陛下も何人もおられるわけですので、私は特に男系こだわっておりません」と語り、女性天皇と女系天皇の区別さえついていない不勉強ぶりをさらけだした。
もしかしたら小沢氏は政権の中枢にいた15年以上前から思考がストップしているのではないか。日本の財政状況も、経済構造も、日米関係も、日中関係も、世界のパワーバランスも、すべてこの15年ほどで大きく変わってしまったのだが、小沢氏の発言を聞いていると、このような変化がすっぽり抜け落ちてしまっているように思われてならない。
小沢氏の危うさは6日の高知県香南市での街頭演説に集約されているようにも思える。この日3カ所目となった演説は26分に及び、強い口調でこう説いた。
「内閣総理大臣、日本の内閣総理大臣は、どこの国の大統領、首相よりも強大な権力をもっております。最高裁判事から何から内閣が任命できる。何もかも内閣でもって、すべてやろうと思えばできる権限を持っている。要は自分が責任を取る、間違ってたらオレが責任が取る、そういう政治家の腹構え、それがない! だから結局役人の言うがままになってしまう。私はみなさんと約束したことを、必ず政治生命を賭けてというより、本気になってやろうと思えば物理的生命をも賭けなければならないかもしれません。私はその覚悟で必ずみなさんと約束したことを実行してみせます」
本当に日本の首相が何でもできるかどうかはともかく、小沢氏がそういう腹づもりであることは間違いない。小沢氏が首相になり、今の外交、経済、そして日本の伝統・文化への認識のままで命がけ何でもやったら、数年後、日本は一体どんな国になってしまうのだろうか。(了)
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