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2010年9月11日 (土)
菅内閣が官僚のカモになった理由・・政治家資質じゃなかったから
野党時代は”官僚はバカ”といって、自分ならこうすると自信満々に語っていた菅総理はじめオリジナル民主の閣僚ですが、いざ政権運営をはじめたら、いとも簡単に官僚に丸め込まれ、いいように使われています。
その理由は簡単です。豊富な情報量をもつ優秀な頭脳の持ち主である国家官僚に、理路整然と説得されてしまうと、二次元レベルの発想力しかない情報量自慢・理屈つじつまあわせ自慢の僕ちゃんでは、納得するしかないからです。
では官僚が進める選択は本当に正しいのかといえば・・・もちろん正しくないから日本が沈没しつつあるわけです。
形骸化した行政基準とか既得権益とか資産滞留を前提にした議論であること自体が問題なのに、そうした根本から目をそらして、ものごとを固定化した平面だけでとらえる人は、数字情報に裏打ちされた筋道だった説得をされれば簡単に納得する、数字面のトリックにはまりやすい人が多いです。
真理を究めようと思えば、いろんな角度から物事を把握できるもっと柔軟で大胆な発想力が求められるはずですが、菅内閣の主要メンバーの多くが、そうした本質的な能力が欠如した人が多かったのではないかと思います。
本質的理解力がない人は、表面的な情報をなぞるだけで、知ったかぶりをします。そこを利用すれば簡単に同調させることができますが、それが管政権の官僚ペースの背景だったのではないでしょうか。
オリジナル民主を代表する松下政経塾出身の玄葉大臣なんかのテレビの議論を聞いていればわかるように、つまみぐいの情報知識と議論の上滑りばかり目立ちます。本質把握能力の欠如した、かなりの”とほほレベル”というのが本当の実力だったかも知れないと感じました。
”お友達内閣”と揶揄された自民党時代の安倍内閣の中高年に通じる”オナニー大好き少年のいかくささ”を感じてしまいます。
※
今回の民主党代表選挙で小沢さんはさかんに政治主導ということを訴えていましたが、次のようなことをいいたかったのではないでしょうか。
”情報量とか理屈の積み上げでは官僚にかなわない・・・
政治家の本分は、大胆な発想力とか、心を動かす牽引力であるべきで、僕の政策立案・あたしの政策立案という発想を捨て、些細な積み重ねは官僚にまかせ、大枠のベクトルを誘導するのが政治家の仕事である。”
本質的な政治家の心構えを民主党の後輩に訴えたかったんだと思います。
残念ながらオリジナル民主の政権中枢・・とりわけ松下政経塾出身者の多くは、人生の先輩のアドバイスにも聞く耳を持たず、”小沢さんが新人にどぶ板ばかりやらせて、優秀な僕たちの専門知識を生かす場を与えてくれないんです”という低いレベルで、菅応援団をしてたりしているわけで、いい年して中学生坊主みたいだと唖然としてしまいました。
※
世の中が白黒つけれないものの相互関係で成り立っており、表面的な理屈だけでは解き明かせない真実があることを、人間は大人になり経験を重ねながら体得していきます。
菅総理をはじめとして、自分の理想の人生設計そのままに生きてこれたおめでたい中高年が多いオリジナル民主の面々は、そうした肝心のことを学び取る機会がなかった人たちかもしれません。
自分は頭がいいと自信満々の彼らは、自らの論理整合性に自信満々であり、彼らの論理整合性チェックをクリアした官僚の意見は取り入れるべき正しい意見ということになってしまったんでしょう。
”物はいいよう”といいますように、同じことでも角度を変えるだけでぜんぜん違うものになるわけで、そもそも彼らにはそうした知恵がなかったのだと思います。
※
物事を多角的にとらえられる人は方向音痴になりませんが、点と点のつじつまあわせにばかりとらわれる人は、ひとつの点を見落とすことで、とんでもないところにいってしまいます。
参考記事・・方向音痴君の論理整合性
http://red.ap.teacup.com/sunvister/92.html
”福祉を充実させるためには金が要る。借金を増やしたくなかったら福祉を削らなければならない。借金を増やさず福祉を充実させたかったら増税するしかない。”
時間軸・空間軸を考慮せず、切り離した断面で捉えれば反論しようがない正論なわけですが、現実社会はそんな単純な原理だけで動いているわけではありません。
収入をすべて消費にまわしている経済的な余裕がない階層からも徴収する消費税増税は、そのぶんだけ強烈なマイナスの経済効果を生みます。かといって福祉を削れば、老後を心配する防衛心理が消費を抑制しこれまたマイナスの経済効果を生みます。
じゃあどうすればいいのかとなってしまうのですが・・・
今の日本の一番の問題点はなにかということを、見極めれば答えはおのずからみえてくるのではないでしょうか?
※
小沢さんも同じことを考えておられると感じましたが、日本の保有する資産はいまだに世界一ですが、日本がかかえる一番の問題は、”大量の資金を仕舞い込んでいるだけで有効に活用できていない”ことだと思います。
資産課税という直接的な方法によらなくても、国債発行すれば、信用膨張になり、それらの資産の交換価値を相対的に下げ、資産課税を実行したと同じ効果が生まれます。
そうして目に見えない形で集積された財源で、未来に価値をうむ投資を行えば、一時的に交換価値が下がった資産も、国力アップに従い逆に交換価値を高め、結果的に丸く収まることができます。
反面、財務省が主導し、菅さんとか自民党がすすめようとしている”財政再建”=”信用収縮策”は、国民総動員の税調達で、一時的に資産保有者の資産価値の目減りを防ぐようですが、国内経済のジリ貧のマイナス連鎖を生み、どんどん未来創造力を喪失させ、結果的に塩漬けして守っていたはずの資産までどんどん目減りさせていきます。
また法人税減税を訴えていますが、さらなる滞留資産の肥大=海外流出をまねきかねない形で法人一律の法人税減税をするくらいなら、投資減税、雇用促進減税、など税による政策誘導で景気対策につなげるべきだと思いますが、ただ法人税減税を唱えるだけで、トータルに連動した経済理解が欠如している”つまみ食い””思いつき”政策にしか感じられません。
以上のことは、経済の流れを皮膚感覚でとらえることができる実戦現場の人間なら誰でも体感できることだと思いますが、生活現場とかけ離れた場所で、机上のつじつまあわせに終始している平面思考の財務官僚とかオリジナル民主の硬直脳の人たちには理解できないないことなのかもしれませんね。
※
”保有資産の範囲での国の借金というのは、長期的には国内の保有資産への資産課税と同じ結果を生む”という原理をふまえれば、滞留している富を循環させる有効な手段として国債発行も頭から否定されるような選択ではないことが理解できるはずです。
マスコミは国債発行が未来のこどもたちの借金を増やすといいますが、”信用膨張”ですから、資産を持つ人からその金融資産の交換価値を徴収して、財政投資に利用するわけですから、投資がうまくいけば、徴収された交換価値が戻るし、投資がうまくいかなくても、金持ちの資産の交換価値が目減りするということにしかなりません。
つまり余分なお金を眠らせている人のお金が、政策投資に運用され、政策がうまくいかず投資効果が現れない時だけ、お金持ちの資産の交換価値が政策実現のために巻き上げられてもどってこなかったという現象を生むだけのことです。
多くの国民がマスコミにだまされていますが、お金持ちの孫子は損をこうむるかもしれませんが、カネをあまらせる余裕がない国民の多くにとっては、たいした問題ではないわけです。(平均年収1500万円のマスコミの人は当然大金を貯蓄する余裕がありますのでマスコミ社員の孫子にはつけをまわすことになります)
その意味で貯蓄をする余裕もない国民全員を対象に消費課税をすることでなく、国債発行もしくは資産課税をするという選択は、資産の滞留をなくし国内経済循環を後押しする流動性を政策誘導するジャストフィットの政策だと思いますが、これ以上借金増やしたらたいへんだあという発想でしか理解できないのでしょうか?
菅さんも財務官僚も一流大学を出た頭脳なんですから、経済活動と連動する国の財政を、家計簿レベルの発想でとらえ、借金増えて大変だあと大騒ぎする、マスコミみたいな経済オンチの低レベルからいい加減卒業してもらいたいものです。
2010年9月11日 (土)
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