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その根拠は忘れたが、菅首相の言動が、小泉元首相と似ているという、ブログ記事だか、ツイートだかを読んで、「それは違うだろう」と思ったことがあった。残念ながら、良くも悪くも、いや、悪くも悪くも(笑)、「役者」という点では、小泉のほうが、菅首相を、はるかに凌駕していたと言わざるを得まい。
小泉は、ヒトラーと共通する、「自らを演出する」という能力に長けていた。菅首相にはそういう能力は皆無で、オーラのカケラもないくせに、小泉流を下手に真似ようとする姿勢が仄見えるのが、実に痛い。「一に雇用、二に雇用、三に雇用」といった、政策のむなしさを掛け声で糊塗するようなワンフレーズ・ポリティクスは、かえって、菅首相の「軽さ」を浮き出たせて余りあるものがある。
僕はむしろ、菅首相は、次の点で、麻生太郎元首相に似ていると思っている。
@ 前任者の唐突な辞任を受け、慌しく、首相に就任した。
A 首相になることをかねてから熱望していた。
B どちらの政権も「暫定政権」としての側面。
麻生内閣は、衆議院解散までの「選挙管理内閣」と位置づけられていたが、リーマンショック以降の世界不況を口実として、ズルズルと解散を先送りした。菅内閣にしろ、参議院選挙をたたかう為の「選挙管理内閣」だった筈だ。しかし、大敗したにもかかわらず、執行部の誰ひとりとして責任を取らず、ズルズルと政権の座に居座り続けている。両者に共通するのは、「権力への異常な固執」である。
麻生が解散を先送りし続けたのは、実は、自民党独自で行う世論調査で、結果が「凶」と出続けたためだったと言われる。小泉構造改革の弊害が頂点に達し、明日をも知れぬ生活不安に陥れられた多くの国民が、怨嗟の声を政府に集中していたのだ。菅政権も、「参議院選挙」という確実な民意が、「消費税増税、企業の法人税下げ」という政策に、「NO」を突きつけている。民意に背を向けて、政権に居座り続ける。両者の姿は、まるで、双生児のように似通っている。
そのしがみついた椅子から、まさに、転げ落ちるかもしれないという刹那に、両者がとる行動も、判で押したように同じである。麻生自民党政権が、09衆議院選挙の終盤、なりふりかまわぬ、民主党への「ネガキャン戦術」に打って出たことは、読者諸兄の記憶に新しいと思う。
***自民党「民主ネガキャン」加速 サイトで動画、100万部小冊子
さらにおどろおどろしい文言なのが、サイト上に掲載されている政策パンフレットのPDFファイル。タイトルを羅列すると、こんな具合だ。
「民主党さん本当に大丈夫?」
「民主党=日教組に日本は任せられない 『日の丸』を切り刻んで党旗を作る民主党!!」
「【知ってドッキリ民主党】民主党には秘密の計画がある!!」
「【知ってビックリ民主党】労働組合が日本を侵略する日」
パンフレットにはいくつかバリエーションがあり、その中の「労働組合が日本を侵略する日」の1ページ目には
「民主党の政治を一度選択してしまうと、修復するのに何年もの時間と費用を要し、その間に日本は致命的な立場に追い込まれているかも知れません。(略)『一度くらい…』は破滅への道です」 と、刺激的な文面が掲載されており、表紙を入れると全8ページにわたって民主党攻撃を繰り広げている。*****
追い込まれた政権が、その座を死守するには、政策論争などと、のんびり構えてはいられないらしい。以下の菅陣営の動きを見れば、菅首相の唱える「クリーン」の本義を、問いたださずにはおれない衝動に駆られてしまう。
****菅首相陣営、小沢氏に“紙爆弾”!「政策論争」の水面下で…民主代表選
スポーツ報知 9月11日(土)8時1分配信
民主党代表選(14日投開票)終盤戦の10日、「小沢バッシング文書」が党内に出回っていることが発覚した。菅直人首相(63)と小沢一郎前幹事長(68)は国会内で、有志議員が主催した公開討論会に出席し、主要政策をめぐり論戦を展開した。主催者側は「代表選は暴露合戦ではなく政策論争」とクリーンな戦いをアピール。ところが舞台裏では、菅首相サイドが小沢氏を批判する文書を、中間派議員に配布していることが明らかに。やはり、キレイごとでは済まされなかった。
討論会はカタ〜イ内容で進んでいった。菅首相は景気下支えのため「年内に補正予算を組むことも視野に入れる」と表明。小沢氏も経済対策について「予備費2兆円で不足の場合は、国債増発を念頭に置いて万全を期すべきだ」などと語った。
約1時間半、政策論争に終始。「政治とカネ」の問題は封印された。呼びかけ人の筒井信隆衆院議員(65)は国会議員210人、秘書230人が集まったとし、胸を張った。「政策論争はどんなに激しくやっても、しこりは残らない。暴露合戦や人身攻撃をやれば、しこりが残る。あと4日間、政策論議にだけ集中しよう!」
ところが水面下では、その「しこり」が残る“紙爆弾”が飛び交っていた。この日、「小沢氏批判」の文書の存在が発覚。党関係者によると、菅首相支持の議員サイドから、まだ態度を決めていない中間派議員に配布されているという。
文書は「菅VS小沢」と題されたA4判の紙2枚で、日付は9月9日付。「ねじれ国会の難局を打破できるのは小沢氏しかいない、というのは単なる神話(都市伝説)」「小沢氏は、体力的に首相が務まるか?」「小沢氏が、代表時代と幹事長時代、党のお金を自分のお金のように側近や新人にバラまき、子分作りをしてきた」…。極めつきは「小沢氏は、田中角栄を裏切って竹下派を立ち上げ、さらに竹下を裏切って新生党を作った」。
小沢氏の政治姿勢、政治家としての資質を問う12項目。小沢陣営の議員は「ここまでやるのは、あまりに露骨」と不快感をあらわに。菅首相支持の若手議員も「今日、せっかく外向きの公開討論会をやったのに、こういうやり方は好ましくない。賛同しかねます」と困惑気味だった。9日発売の週刊誌には、小沢氏や小沢氏の政策秘書、青木愛衆院議員(45)が絡み合うスキャンダルが掲載されたばかり。「政策論争」と言ってはみても、結局は泥仕合の様相だ *******
菅陣営に一言だけ、言っておきたい。麻生自民党が展開したネガキャンが、結局はなんの効果も及ぼさず、かえって、逆効果となったということを。
他山の石以て玉を攻むべし(詩経)
古代中国の叡智が教訓として残している言葉は、現代のニッポンの為政者の頭の隅にもないらしい。深い、深い、絶望に近い、軽蔑を覚えている。
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