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民主党代表選挙の立会い演説会の結果を受けて、またぞろ、世論調査が大々的に報じられるようになってきた。マスコミは、この世論調査に従って国の進むべき道を決めろと強要している。この世論調査が捏造である疑いを拭えないが、たとえそうでないとしても、世論調査と呼ぶには、著しい違和感を覚える。変動する社会情勢に影響されない、このほぼ不変の世論調査結果はその対象者（回答者）の特性を示していると考えられる。
今回の民主党代表選挙のような、投票権の無い人が対象者になる確率が極めて高い「世論調査」の場合には、相対的に当事者意識が薄れてしまい、「政治」つまり代表選挙に関心を持たない「浮動票的」人が通常以上に多数含まれていることに留意する必要がある。これは、その有効回答率の低さにも現れている。このような「浮動票的」人たちは残念ながら、マスコミによる「政治と金」の異常な大キャンペーンの表面的な情報に直ぐに惑わされることになる。つまり、マスコミ報道により「世論調査」は容易に誘導可能である。従って、この場合の「世論調査」は、世論を決して反映していないことを識者は厳しく指摘すべきである。これに対して、ネット上の調査は、聞かれもしないのに、自分から意見を述べているのであり、明らかに政治に関心を持つ人たちの意見を反映している。そのカウント数に多少の問題があるとしても、一対一の対決の場合にはその比率は信用できるはずであり、「世論調査」の結果が異常であることを指摘するのに充分なものである。どちらが、より真剣な民意であるかは明白であり、こうした論点がもっと声高に指摘されるべきである。
民主党の党員やサポーターの中にも、本来「浮動票的」人が議員に頼まれて、党員やサポーターになっている場合があるかもしれないが、それは、多数ではないと信じたい。マスコミの「世論調査」が虚構の民意であることは、明らかであり、それを押し付けるのは言語道断であり、民意を歪めることに他ならない。
これらのことは、現政権の中心メンバーは、勿論認識済みのはずだ。彼らは、そうした虚構に依拠することにより、自己の延命を図っているに過ぎない。また、その延命も早晩崩壊することも恐らく認識しているであろう。こうした政権へのしがみつきは、いつからどのようにして始まったのか？それは、まさしく「政治と金」の問題に彼らが正しく向き合うことをせず、それを逆に利用することにより、始まったと考えられる。
高野孟さんは、The Journal において、「政治と金の問題」について以下のように総括されています。
私（高野さん）は、検察＝マスコミ連合軍の小沢・鳩山に対する「政治とカネ」疑惑キャンペーンは不当であり、民主党政権の実現を阻み、実現してしまった後では一日も早く潰そうとする反革命の試みであって、小沢は昨年は代表を辞めることなく自ら衆院選を戦って政権を獲りにいくべきだったし、鳩山・小沢は今年６月あのような形で政権を投げ出ずに自分らで参院選に挑むべきでだったという説である。そこで、高野さんは小沢さんに以下のことを要求しています。
（1）小沢が両事件の真相について誰もが納得するよう説明し、
（2）まずは党内を「小沢擁護」で結束させ、
（3）また党・官邸とも特別の広報体制をとって硬軟両様の綿密なマスコミ対策を講じて検察＝マスコミ連合軍を切り崩し、
（4）大衆感情レベルで政権発足当時の小沢及び民主党への求心力を回復する
しかし、これらを小沢さん個人に要求するのは極めて酷である。高野さんは、「小沢さんが、こうした問題を「検察vs小沢個人」の図式に封じ込めてしまった」と言っていますが、その図式にしたのは、菅総理以下の現政権にしがみついている人たちである。高野さんも指摘しているように、「小沢さんさえ封じ込めれば、民主党が機能不全に陥る」と検察とマスコミ連合が考えたことは明白であり、当然、菅総理以下の中心メンバーらは、それを民主党全体の問題であると意識していたはずである。しかしながら、彼らは浅はかにもそれを利用して、小沢さんを切り捨てることにより、政権を我が物にしたのが実態である。しかしながら、彼らが今回の代表選挙に勝ち抜いたとしても、検察・官僚＝マスコミ連合軍の次なるターゲットになることは自明の理である。自分たちが依拠する民主党を救うのではなく、小沢さんを切り捨てることにより、民主党より自分たちの延命を図るという自己矛盾的行ないは、彼らが権力欲のみで政権にしがみついていることの証拠であり、民主党の崩壊を自ら招くことに他ならない。菅さんが勝利した場合には、第二自民党になることにより、検察・官僚＝マスコミ連合軍に許しを請う積もりなのかも知れない。そうなれば、民主党と自民党が競う形での官僚主導が始まり、日本国の崩壊速度が加速される。
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