http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/375.html
Tweet |
検察があれだけ捜査をしたのに、何も見つからないことこそ、彼がクリーンな証拠だ。こんな論議がここ数日散見される。
「政治とカネ」の問題で政局の話で盛り上がり、肝心な政策面での議論がかなり蔑ろにされているのは、確かにあってはならないことではあるし、そういう意味では確かに小沢は不当捜査の被害者と言えなくもないが、これと、彼がクリーンかどうかという問題は関係がない。
あくまでも、検察が立件するかしないかの問題にすぎない。
私にはむしろ、これだけ捜査をして、当初から予想されていたように荒れるだけで何もないことが、小沢のブラックさを際立たせていると思うのだが?
だってそうでしょ。諸君が検察に睨まれたら、まず間違いなく引っ張られる。交通法規を完全に守らず赤信号もたまには渡るだろうし、筆箱にカッターナイフを入れて外を歩いていることだってあるだろう。検察がその気になれば、誰だって逮捕できるし、起訴もされる。実際にオウム捜査では、そういう事があった。公正な第三者目線で捜査の仕方を見た人なら、そういう逮捕・起訴の事例を覚えてるでしょ。まぁ、そういう微罪でも引っ張れるという法制度自体は、司法が健全な間は望ましい一面もあるので、批判するつもりはない。ただ、検察がその気になれば、だれだって事件に関与させられる。それが現実だ。
ところが、小沢はどうだ。全くない。なにもない。
というより、田中角英の影響を受けカネの扱いの点でプロといってもいい小沢に、政治資金規制法の立案に関与していた小沢に、わざわざ「政治資金の移転の記載漏れ」という事件をぶつけてきたのである。真面目にやっていたのなら、(本当に真面目にやっていたのなら申し訳ないが)検察はあまりにもバカである。むしろ、
情報操作の一環として、ただ荒らすだけで何もする気がない
と想定するのが妥当だろう。
以上のような分析から、書いたのが拙稿、(1)(2)である。(2)から一部引用する。
『検察が民主党を叩けば叩くほど、「なぜこんなに偏った捜査をするのだろう」という「疑念」が生じる。そして、ネットなどの情報から、「あぁ、検察は腐敗していたのか」と結論づける。そして、民主党よりも腐敗していると感じる検察やメディアを猛烈に批判するようになる。これが人間の性質である。だから、この疑念を無理矢理に、独裁と言われながらも消すメリットがないのだ。だから放置している。いや、むしろこのような扇動をさせるように誘導している者がいると考えるべきかもしれない。』
私の読みはそれ以降変わっていないし、予測通り日本の政界は動いている。そして、この予測も何の予備検討もなく、予測した訳ではない。それ以前から、東アジア同盟や基地問題に触れて日本国民を覚醒させる、『諸外国』の情報戦の一環として民主党政権を用いた工作が行われると予測していた(3)。
さて、話を小沢に戻すと、恐らく、党首を鳩山にゆずる一連の事態が進展するところまでは、本当に検察が暴走をしていると思っていたのだろうと思う。
メディアでも検察は下級検事どもが暴走したとか、あるいは人事評価を睨んだ点数稼ぎのためだなどと言われてきた。また、小沢が『反米』で、米国にとって利用価値もないと思っている人々は、CIAによる反小沢工作だと今だに主張している。しかし実際には、いずれの主張も違うだろう。たしかに、検察、殊に特捜は、CIAや、その元締めたるCFRないし、その関連する『シンクタンク』の手先として動いていると見受けられる側面もある。しかし、そうであるならば、小沢が『その関連するシンクタンク』と同様の主張をしていることと整合しない。次のように考えたほうが理にかなっているだろう。
『ひとつ言えることは、世界はある種の覚醒(正確にいえば、夢見がちな民族主義の勃興)を急ぐということで、利害が一致しており、民主党はそれに利用されているということだ。小沢は、その覚醒を急ぐ奴らと主張がシンクロしているから、現時点では利用価値があると見なされている筈だ。だから、小沢を推す声はが、今後とんでもないところから聞こえてくるだろう。』(4)
その後の展開について思い反してみよう。小沢と検察は事情聴取という名で密会を行い、不起訴決定後、小沢の回復のステージを整える時がきた。役割の終わった鳩山内閣は引きずり下ろされ、その後の菅内閣は、小沢のリーダーシップを際立たせるためのツールとして用いられたと考えられる。
すこし考えてみればいい、従順だがアッパラパーの鳩山を小沢が引きずり落とすというような形式をとるより、小沢に反発し小沢を窮地に陥れ庶民の敵である消費税急進論者の(と演出されている)菅に小沢が立ち上がるような形態をとったほうが、バカな民衆にとって「気持ちいい」だろう。英雄がピンチに陥り、そこから脱出するというのは、小説や映画のストーリーにあっては定石であり、純心な聴衆を主人公である英雄に「共感」させる点で大きな効果をもたらす。ファッショを形成する絶好のチャンスがここにある。
一連の小沢騒動は、ネットとメディアを用いた情報工作であろう可能性は既に指摘しているが、これは恐らく、オバマの復活にむけての実験も兼ねているだろうと私は推測している。この予型は、アメリカを破綻の淵に追いやったブッシュをオバマが倒したこと。異様に漢字の読めない庶民の敵麻生とならず者自公政権を小沢が倒したことなどに、既に現れている。
『「政治にはまったく興味がなかった小学校教諭(木村)がひょんなことから議員になり、総理大臣にまで上り詰めて庶民感覚の目線を武器に奮闘する物語」
ここで、キーワードは「庶民感覚の目線」である。今の日本は、仁徳天皇シンドロームにかかっている。 (略)マスコミの一部であるテレビ局の作るドラマもまた、スポンサーの意に反したことはしないということだ。 莫大な金を持ってマスコミを操作できる者が、真の意味で庶民感覚の目線のリーダーを認めるはずもなく、これは、用心深くない視聴者が「庶民感覚の目線」という言葉に酔いしれ、現在のならず者自民党政権の打倒を待ち望むように導くことと関係がある。』(2008/02/24 23:34)(1)
『さて、ここに、一つの謎掛けをしておく。
なぜ小沢は黙り込み、オバマの人気は低迷したのか。
なぜ、アメリカも日本も「民主党」に政権交代したのか。
なぜ、アメリカも日本も政策立案者が経済に疎いということを、わざわざ批判させるのか。
ここに子ブッシュ≒小泉、オバマ≒小沢の相似性がある。
(略)最近のバイデンの動きや、アメリカ軍のフォーメーション(中東が緊張しているというのに、アメリカ国内に、殊にメキシコ国境付近に重点配備している)をみると、今後、オバマは「試みの時」を経験することになると予想できる』
以上が、日本の政局に全く感心のない私の観察である。
小沢がクリーンかどうかなど、どうでもいい問題に終始して、情報工作に乗せられるのは危険であるから、用心して頂きたい(5)。
関連投稿
(1)転換期であればこそ、我々が冷静さを保つべきとき
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/167.html
2010/2/01 00:06:30
(2)阿修羅住人に告ぐ
http://www.asyura2.com/09/bd57/msg/862.html
bd 862 2010/3/25 08:00:43
(3)時事問題を俯瞰する
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/110.html
2009/11/14 21:14:04
(4)菅と小沢が仲が悪いなんてメディアはのんきなことを言っているけれども、
http://www.asyura2.com/09/idletalk38/msg/572.html
2010/6/08 00:19:35
(5)小沢を支持するのは勝手だけど、責任は取って下さいね
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/166.html
2010/9/05 20:14:13
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK94掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。