http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/282.html
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●小沢氏とカネ―仮に訴追を受けたなら…
民主党の小沢一郎前幹事長が、自らの資金管理団体の土地取引事件で、
検察審査会の議決により「強制起訴」となれば、訴追に応じると明言した。
それ自体は、きわめて当然な判断である。
憲法の規定で国務大臣の訴追には首相の同意が必要だ。
小沢氏はきのうのテレビ出演で、首相になっても自らの訴追に同意し、裁判を「堂々と受け、潔白を主張したい」と語った。
小沢氏の党代表選立候補には、「訴追逃れ」との見方がつきまとってきた。
選挙戦序盤のうちに、そうした批判を払拭(ふっしょく)しておきたかったのだろう。
しかしながら、大きな問題はむしろそこから先に横たわっている。
仮定の話になるが、「小沢首相」が起訴されたとき、私たちは何とも異様な光景を目にすることになる。
刑事事件の被告は、一審の公判には必ず出席しなければならない。
判決の確定までは「推定無罪」の原則が働くとはいえ、
私たち日本国民は裁判が終わるまで「被告席に立つ首相」をいただき続けることになる。
そのような首相が諸外国とどうやって首脳外交を展開するのか。
公判中に危機管理や安全保障に絡む緊急事態が発生した場合、どう対応するのか。
裁判闘争をしながら、最高指導者の重責も果たす。そんなことが現実に可能だろうか。
小沢氏はこの間、検察の不起訴で「不正がなかった」ことが証明されたと繰り返してきた。
しかし正確には、刑事事件として立件するに足る証拠が認められなかったということだ。
小沢氏のこれまでの説明には、腑(ふ)に落ちない点がたくさん残っている。
小沢氏は訴追を受ければ国会での説明に応じる考えも示したが、
その前に、この代表選の中できちんと疑問に答えてもらわなければならない。
4億円の土地購入の原資をめぐる小沢氏の説明は二転三転した。
手元資金があるのに、利息を払ってまで銀行融資を受けるといった不自然な資金の流れについても、納得のいく説明はない。
小沢氏の了解なしに秘書が独断で処理したというのも、額面通りには受け取りにくい。
そもそも、この問題に対する小沢氏の認識は甘いと言わざるを得ない。
収支報告書の虚偽記載を、相変わらず「手続きミス」だと言っているが、
収支報告書の記載が信用できなければ、政治資金公開制度の根幹が揺らぐ。
単なる形式犯ではない。
今回の代表選では、カネと数の原理が幅をきかす「古い政治文化」の是非も重要な論点となる。
説明責任を軽んじる政治もまた、古い政治である。
小沢氏がまずここで疑問に答えなければ、せっかくの政策論争の機会も十分に生かせない。
http://www.asahi.com/paper/editorial20100904.html
●小沢氏出馬へ―あいた口がふさがらない
どうしてここまで民意とかけはなれたことができるのか。
多くの国民が、あぜんとしているに違いない。
民主党の小沢一郎前幹事長が、党代表選に立候補する意向を表明した。
政治とカネの問題で「責任を痛感した」と、幹事長を辞して3カ月もたっていない。
この間、小沢氏は問題にけじめをつけたのか。答えは否である。
いまだ国会で説明もせず、検察審査会で起訴相当の議決を受け、2度目の議決を待つ立場にある。
鳩山由紀夫前首相にも、あきれる。
小沢氏率いる自由党との合併の経緯から、この代表選で小沢氏を支持することが「大義だ」と語った。
「互いに責めを果たす」とダブル辞任したことを、もう忘れたのか。
二人のこのありさまは非常識を通り越して、こっけいですらある。
民主党代表はすなわち首相である。
党内の多数派工作に成功し、「小沢政権」が誕生しても、世論の支持のない政権運営は困難を極めるだろう。
党内でさえ視線は厳しい。憲法の規定で、国務大臣は在任中、首相が同意しない限り訴追されない。
このため「起訴逃れ」を狙った立候補ではないかという批判が出るほどだ。
政治とカネの問題をあいまいにしたままでは、国会運営も行き詰まるに違いない。
より重大な問題も指摘しなければならない。
自民党は小泉政権後、総選挙を経ずに1年交代で首相を3人も取りかえた。
それを厳しく批判して政権交代に結びつけたのは、民主党である。
今回、もし小沢首相が誕生すれば、わずか約1年で3人目の首相となる。
「政権たらい回し」批判はいよいよ民主党に跳ね返ってくるだろう。より悪質なのはどちらか。有権者にどう申し開きをするのか。
それとも小沢氏は代表選に勝っても負けても、党分裂といった荒業もいとわずに大がかりな政界再編を仕掛けようとしているのだろうか。
金権腐敗政治と決別し、2大政党による政権交代のある政治、有権者が直接政権を選ぶ政治を実現する――。
そんな政治改革の動きの中心に、小沢、鳩山両氏はいた。
20年余の歳月を費やし、ようやく目標を達成したと思ったら、同じ二人がそれを台無しにしかねないことをしようとしている。
ほぼ1年前、新しい政治が始まることを期待して有権者は一票を投じた。その思いを踏みにじるにもほどがあるのではないか。
しょせん民主党も同じ穴のむじな、古い政治の体現者だったか――。
政党政治自体への冷笑がさらに深まっては取り返しがつかない。
代表選をそんな場にしてはならない。
有権者は政権交代に何を託したのか、根本から論じ直し、古い政治を乗り越える機会にしなければならない。
http://www.asahi.com/paper/editorial20100827.html#Edit1
(8月27日付け朝日新聞社説 リンク切れ)
●民主代表選:共同会見 菅氏“口撃” 小沢氏の顔紅潮
(中略)
◇政治資金問題で元秘書ら起訴中 小沢氏
共同記者会見で小沢氏は「私は政治資金はすべてオープンにすることが大事だと主張してきた」と強調した。
小沢氏の資金管理団体「陸山会」を巡っては、04、05、07年分の計20億円超の虚偽記載で
衆院議員の石川知裕被告や元公設第1秘書の大久保隆規被告らが起訴された。
この日の共同記者会見で小沢氏は、07年に陸山会の土地購入を「不正蓄財」と指摘されて開いた記者会見にも触れ
「(その時に)領収書を含めて全部公表した」とも主張した。
だが、当時の会見で示した資料に偽造された疑いがあることも既に判明している。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100902k0000m010060000c.html
「小沢氏が会見で示した資料に偽造された疑いがあることも既に判明している」。
この点も重要。
小沢氏が首相に就任すれば、連日、長時間、予算委員会で野党から集中砲火を浴びせられるだろう。
とても耐えられまい。
関連:
民主党代表選「訴追されうる首相」疑問 カネと数の政治変えられるか/小沢氏は国の指導者に不適格だ「政治とカネ」で信頼失った
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/277.html
小沢派議員に不正疑惑、サポーター票回収か/白紙の投票用紙を提出するよう求めた疑い
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/222.html
民主代表選:投票用紙取りまとめ依頼 小沢派の高松議員/小沢派に不正行為発覚か
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/103.html
「民主議員、サポーター票白紙回収」 民主党秋田選管が報告/小沢派議員に選挙違反疑惑発覚
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/182.html
小沢氏側に献金2000万円超 胆沢ダム受注工作の疑いも 山崎建設、西松事件と時期合致/強制起訴される可能性も…
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/191.html
小沢氏後援ゼネコン15社 胆沢ダム受注835億円 落札率95%超で「談合明らか」/「小沢事務所の意向が反映された」(供述)
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/188.html
【主張】小沢氏出馬 国の指導者に不適格だ 「政治とカネ」で信頼失った
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100827/stt1008270317008-n1.htm
【主張】民主党代表選 「訴追されうる首相」疑問 カネと数の政治変えられるか
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100903/stt1009030241001-n1.htm
【社説】小沢氏とカネ 仮に訴追を受けたなら…
http://www.asahi.com/paper/editorial20100904.html
みんなの党 渡辺代表痛烈批判「小沢氏はいらない」「(小沢氏による)権力の二重構造が官僚主導を助長してきた」
http://www.asyura2.com/10/senkyo93/msg/913.html
岩手県発注工事の談合18社 小沢氏側に4082万円献金
返金せず 公取委の勧告以降も 井上参院議員調べ
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-07-21/2010072115_01_1.html
民主党代表選:わき起こる「小沢コール」に冷ややかな視線も/「きっと小沢支持者に動員をかけたんでしょう」としらけた表情
http://www.asyura2.com/10/senkyo94/msg/184.html
小沢氏出馬 国の指導者に不適格だ 「政治とカネ」で信頼失った
「とことんクリーンな民主党」を実現すると鳩山由紀夫前首相が、
小沢一郎前幹事長とともに身を引いてから2カ月余りで再び小沢氏を担ぎ出す所業には、開いた口がふさがらない。
小沢氏は東京第5検察審査会から「起訴相当」の議決を受け、再度同じ議決が出れば強制起訴される。
一連の疑惑を晴らそうとせず、国政の最高指導者を目指す姿には、強い疑問を呈さざるを得ない。
25日の講演でモラルの破綻(はたん)に言及したが、信なくば政治は成り立たない。
日本の最高指導者として不適格なことは明白である。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100827/stt1008270317008-n1.htm
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