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枚方談合事件小堀氏にかけられた大阪地検特捜部の虚構の疑惑と郵便不正事件の同一性
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/436986/
【巨悪の幻想−郵便不正公判】(4)
「被告人は無罪」。大阪地裁の法廷で判決主文を聞いた瞬間は、安堵感(あんどかん)にあふれたことくらいしか覚えていない。小さく拳を握りしめていたと知人に言われたが、それも記憶にない。
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記事本文の続き 大阪地検特捜部が手がけた枚方談合事件。元枚方市副市長の小堀隆恒(64)=現顧問=は平成21年4月27日、突然の逮捕から2年に及ぶ闘いを終えた。
検察が描いた構図は、前市長の中司宏(54)を頂点とする「官製談合」である。中司の命を受け入札情報を漏らした、ゼネコンから金を受け取った−などと追及されたのは、まさにそうした構図のためと小堀は理解している。
「私は市長逮捕の踏み台であり駒にすぎなかった。ただ、逮捕当初は何が起こったのか分からず、ストーリーが用意されていると気づいたのは4日後だった」
検察による異例の控訴断念で無罪が確定した21年5月、郵便不正事件の捜査線上には厚生労働省元局長、村木厚子(54)が浮上していた。検察にとって、村木の役回りは小堀と似ているといえる。
小堀はどのような取り調べを受けたのか。
「私はなぜ逮捕されたのですか」。大阪拘置所(大阪市都島区)に向かうワゴン車の中で小堀は検事に問い続けた。検事は言った。「同じことばかり言いやがって。お前が共犯者にぺらぺらしゃべったことが談合の証拠だ」
拘置所生活が始まり一睡もできない日が4〜5日続いたが、小堀は頑強に否認し続けた。取調室では机をはさみ、車輪付きのいすに座る検事と向かい合う。検事はこのいすを壁にわざとぶつけて音を出し、立ち上がっては怒鳴った。「ゴミ野郎、クズ野郎、バカ野郎」。いすは壊れ、看守は検事に「周辺住民から騒音苦情がきている」と告げたという。
身も心も追いつめられた。取り調べ中は水を与えられず、2時間に1度の休憩時にトイレで唇をぬらした。持病の薬も飲めなかった。介護用のおむつを渡される屈辱も味わった。
それでも否認を貫く小堀に対し、特捜部は事件と無関係の妻の事情聴取に踏み切った。検事は介護施設に入所する90歳の義母への聴取もほのめかし、どうやって連れてくるのか問われると「ストレッチャーがある」と言い放ったという。
こうした過酷な体験を、小堀は勾留中に罫線(けいせん)入りのノート約20ページに書き留め、現在も保管している。一方、検察はむちゃな取り調べがあったとは認めておらず、謝罪もしていない。
「中司の逮捕を視野に捜査し、小堀は折り返しにすぎなかった。いま思えば、任意でしっかり話を聞いておくべきだったが…」
枚方談合事件のある捜査関係者はそう振り返る。だが、小堀に出された無罪という教訓を、なぜ捜査中の郵便不正事件に生かせなかったのか−という発想自体が、検察からは見えてこない。
郵便不正を捜査した検事の1人は、供述が覆されたときの感想を「正直、血の気が引いた」と振り返るが、ある幹部は供述をはしごに例えて「村木にはしごをかけた証人たちが公判で外したとはいえ、捜査段階で登るのは自然だった」と語る。
関係者の供述から捜査対象者をあぶり出す手法自体は間違いでなくても、供述の真偽を十分吟味しなかった点が2つの事件に共通する問題ではないか。証拠の構造上、供述を重視する知能犯捜査が陥りがちな落とし穴が、そこにある。
小堀は言う。「特捜部に一般常識は通用しない。ゼロから事件を作り、目をつけられると逃げられない。求める答えが最初からあり、そこに合わせて取り調べたという点で、郵便不正事件も同じ構図だと思う」
自らの体験がせめて何かの役に立てばと、小堀は村木の判決翌日の11日、大阪弁護士会のシンポジウムに出席する。テーマは「特捜捜査の闇」という。
(敬称、呼称略)
■枚方談合事件 平成17年に大阪府枚方市が発注した清掃工場建設工事の入札をめぐる談合事件。大阪地検特捜部は競売入札妨害(談合)などの容疑で19年5〜7月、中司宏市長、小堀隆恒副市長のほか、大林組の顧問2人、府警捜査2課警部補、府議(いずれも当時)を逮捕した。小堀氏をのぞく5人は1審大阪地裁で有罪が言い渡され、現在控訴中の中司被告以外は確定している。
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