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この暑いさなか、あまり涼しい話でなくて恐縮だが、厚生労働省などの高級官僚が、公益法人の事務局へ天下って、1千万円以上の年収を懐へ入れているそうだ。
▼以前、大阪府民共済生協の前理事長の事を書いたが、国民の知らないところで甘い汁を吸っている連中は多いらしい。
▼新聞報道を見ると、元環境省環境保健部長だった人物は、日本医師会事務局長に天下って年収は1826万円。これは国家公務員OBとしては最高額だという。理事などの役員ではなく、事務職に在籍していてこの年収。
▼元中国四国厚生局長は、国民健康保険中央会審議役として、1637万円。元厚生省官房審議官だった人物は厚生年金事業振興団大阪会館館長で1481万円と、高級公務員の天下りの額は、庶民ではとても手の届く年収ではない。
▼厚生労働省所管の公益法人は304あり、その事務局に1653人の国家公務員OBが役員以外で再就職しているという。
▼公益法人とは、学術、技芸、慈善、宗教などの公益を目的とした非営利法人で、文字通りもうけることを目的としない団体である。そこへ高級官僚が天下って、トップクラスは1千万円以上の報酬を得ているのだから、非営利はどこへ行ったの、と言いたい。
▼長妻昭厚労相は、公益法人の半減も視野に入れているというが、こういう無駄は徹底的になくし、国民が納得できるような大鉈(なた)を振るってもらいたい。 (香)
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