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全国の民主党員への回状
次期総理には小沢一郎を選出しよう
民主党菅直人首相による国民への裏切りが進行している。それは以下の５点に集約される。
１ 自民党時代の対米隷属政治への回帰（日米安保マフィアへの屈服）
２ 小泉時代の市場原理主義への回帰
３ 官僚（財務省）主導政治への回帰
４ 自民党時代の政治権力と大資本癒着への回帰
５ 司法権力・大手メディアとの癒着と迎合
来る９月１４日の民主党代表戦では、全国の民主党員はけっして菅直人を選出してはならない。ことは民主党の代表戦にとどまるものではない。その人物が首相になって国政を担うことを考えると、全国民に直接に関わることである。
菅直人には、政治哲学はないように思われる。
それは「最小不幸社会の実現」という主張に端的に表れている。本人は気の利いたことをいったつもりかもしれない。けれど、たとえ「最小」であっても、「不幸」を容認するような政治は存在してはならないし、要らないのだ。まして一国の総理が、格差も雇用も自殺者もリストラもホームレスも、この程度なら「最小」でいいだろうと判断するとしたら、恐ろしいことである。まして菅直人のような徳のない卑小な政治家が総理として実行するとき、それは「最大不幸」として実現される。
この言葉には空っぽの響きがある。それはちょうど1999年に『週刊文春』で報じられた戸野本優子との不倫疑惑に関して、菅自身が「一夜は共にしたが、男女関係はない」と広言し、流行語ともなった空虚な言葉を思い浮かばせる。言葉に徳がないのだ。深みやリアリティがなく、状況的でないのである。本人だけが切り抜けた気でいて、その陰で泣いて居た女性がいたのだ。
空っぽといえば、菅直人が馬鹿の一つ覚えのように繰り返している「クリーンな政治」という標語にも表れている。スキャンダルは何も「政治と金」だけではない。「政治と女」も問題にされるのだ。女で汚れている政治家が「クリーンな政治」を力説する滑稽さにわたしたちはうんざりしているのだ。自己省察力はないのかと思う。小沢は敵の傷口に塩をすり込むような低次元のことを自制しているだけだ。
人物のスケールがまったく違っているとしかいいようがない。おのれの過去を省察できない人間は、他人の過去も評価できないのである。
菅直人には信義もなければ道義もないように思われる。それは政権獲得の恩人小沢一郎への｢小沢幹事長は国民の不信を招いたことについて､少なくともしばらくは静かにしていただいた方が､ご本人にとっても､民主党にとっても日本の政治にとってもいい｣と言い放った、大手メディアにへつらった発言によく表れている。
小沢一郎で食っているメディア関係者は多い。小沢一郎をバッシングすることで大手メディアに媚びを売り、知の商人として商売に励んでいるのだ。しかし、一国の総理を争う政権与党の代表戦で、かくも露骨に「小沢一郎」というブランドを食い物にし、大手メディアに媚びを売った政治家は菅直人が初めてである。
小沢が、プロ中のプロである東京地検の二度にわたる強制捜査で不起訴判定が出たといっているのに、菅直人が、「政治と金」「クリーンな政治」という空虚なスローガンを蒸し返す姿に、菅直人の愚かさと、大手メディアを利用して何とか小沢にダーティなイメージを刷り込もうという卑小な人格が露出してしまっている。何が「クリーンな政治」だ。そこまで国民は馬鹿ではないから、もうやめておけばいいのだ。
また、信義も道義もない菅の本質は、過去の不倫問題での「一夜は共にしたが、男女関係はない」という言い訳にも明瞭に表れている。
この男には、一国の総理として、任期中にこれだけはやりたいと思っていることは何もないのだ。ただ、菅直人にあるのは、様々な権力（米国・官僚・大手メディア）に逆らわないようにして、一時でも長く総理の椅子にしがみついておこうとする、さもしい根性だけのように思われる。
このまま菅体制のままで突き進めば、次の選挙では民主党は大敗し、小沢チルドレンのほとんどは落選するだろう。
菅直人という男がいかに愚か者であるかは、必ずオウンゴール（自殺点）を自軍にけり込む姿に表れている。まだ耳目に新しい最近の象徴的事例を５点挙げよう。
１ 小沢一郎に対して｢小沢幹事長は国民の不信を招いたことについて､少なくともしばらくは静かにしていただいた方が､ご本人にとっても､民主党にとっても日本の政治にとってもいい｣発言でオウンゴール
これは単なる失言ではなかったらしい。その後の組閣で、反小沢の仙谷由人、岡田克也、前原誠司の留任と、野田佳彦、枝野幸男、玄葉光一郎、村田蓮舫等の登用となって実現した。何のことはない、反小沢のそろい踏みである。それにしても、党内力学を無視した、これほど露骨な派閥人事はこれまでなかったように思われる。嵐のなかを、片肺飛行で突き進んでいこうというのだ。飛行機に乗り合わせた乗客はたまったものではない。つまりこれほど馬鹿な男が総理になって、馬鹿な人事をやり、自分の首を絞めた事例はこれまでなかったように思われる。
２ 選挙中の消費税増税発言でオウンゴール
これも確信犯である。消費税増税は、かれの持論である。状況を無視した発言に、この男が状況的思考のできない三流の政治家であることが露出されてしまった。
持論であるために、今回の代表選でも消費税増税を蒸し返している。歴史上には同じ事件が二度表れるといわれている。最初は悲劇として。２度目は喜劇として。今や菅直人の消費税増税は多くの嗤笑に囲まれている。
３ 広島で「抑止力は必要」発言でオウンゴール
菅直人の発言に共通しているものが３点ある。第１は、発言に徳のなさが端的に表れてしまうこと、第２に政治家としては致命的な状況的な思考ができないこと、第３に人間的な底の浅さが浮き彫りにされてしまうことであろう。
広島まで行って、わざわざ核の抑止力を語る無神経で、被爆者への礼節をわきまえない馬鹿な政治家は、世界中に菅しかいないのではないか。世界中の政治家が眉をひそめたのではないかと思われる。
４ 「円高を注意深く見守る」発言でオウンゴール
菅尚人は９月１２日午前に、仙谷由人官房長官に電話をかけ、急速な円高に懸念を伝えた。そして金融市場の急激な動きを報告するように求めた。
ただ、官邸で対策会議を開くなどの具体的な指示は出さなかった。菅は国民に、そして世界にメッセージを送ることもなかった。官房長官が記者会見を開くこともなかったし、経済閣僚が市場にメッセージを送ることもなかった。これで日本のトップも経済閣僚も、何も手は打たないのだとマーケットは読み、円高に拍車がかかった。
この対応の真相は、対米隷属の菅政権の本質を明瞭に物語っている。米国がドル安を容認している以上、対米隷属の管政権では国益に沿った手は打ちようがないのだ。それで、多くの米国のエージェントと一緒になって、協調介入は期待できない、急激に為替変動には、現在のところ手の施しようがない、と結果的には対米隷属を優先した無能無策を証明せざるをえなくなっているのだ。
５ ９月１日の民主党代表選告示に伴う共同記者会見で、「小沢さんが、予算委員会で（首相の席に）座っている姿は想像がつかない」発言でオウンゴール
菅直人の致命的欠陥はおのれを知らないことだ。過去に不倫問題で、「一夜は共にしたが、男女関係はない」と広言し、流行語まで産み出した男には、「クリーンな政治」など標榜する資格はないのだ。おのれを知らないので、他人の力を正当に評価できないのである。実は、国民にとっては、菅直人が総理の椅子に座っている姿など、誰も想像できなかったのである。鳩山由紀夫前総理が突然辞めたどさくさ紛れに、あっという間に総理の座に就き、政権交代の意義を台無しにしたというのが、菅の現在の立ち姿である。
さて、全国の民主党員は、１年に３人も総理が変わるのでは世界に顔向けできない、とか、反小沢、とか、大手メディアが振りまく卑小なプロパガンダに乗せられて菅直人を選出すべきではないだろう。現在の我が国の大手メディアは民意と乖離している。全国の民主党員はそのことをきちんと把握しておく必要がある。
民主党の１回生議員横粂勝仁が哀れを止めている。地元に帰り、有権者に、「次の総理には菅直人と小沢一郎の、どちらが相応しいと思いますか」と聞き回る姿がテレビで紹介されていた。そしてマイクを差し出されると、「圧倒的な人が菅直人さんを支持していました。今、投票するとしたら、わたしはこの声を反映して菅直人に投票します」といった趣旨のことを喋った。まだ両候補が政策も発表していない時期の話である。
こういう未熟な、困ったときの責任転嫁にのみ秀でた小賢しい政治家に、わたしたちは月々法外な給料を払っている。そしてわたしたちの生活ばかりか国の安全すら託しているのだ。
地元に帰り、有権者の声を聞いて、それで自分の政治行動を決めるのなら、政治家は要らないことになる。そのことに本人が気付いていないのだ。政治家に求められるのは、たとえ地元の有権者から猛反対されようと、自己の信念に沿って行動することにある。大手メディアに洗脳された庶民と同じレベルで行動するなといっているのだ。
庶民より歴史の先を読み、ことの本質を見抜き、たとえ国家権力や大手メディアの攻撃にさらされようと、毅然として行動するのが恐いのなら、さっさと政治家など廃業したらいいのだ。大切なのは大手メディアの現在の評価ではない。歴史の未来の評価なのだ。歴史から何を学んだのだろう。ほんとうに情けない男だ。
大手メディアの支持率の世論調査なるものでは、同じ民主党政権で、１日であっという間に３割から６割も上がっている。こんないい加減な数字に一喜一憂して国政をやるべきではない。
ネット上の各種の世論調査、さらにスポーツ新聞や「YOMIURI ONLINE」の、「政治へあなたの思い」という投稿コーナーでは、完全に逆の結果が出ている。小沢一郎の支持率と評価が遙かに菅直人を凌いでいる事実をきちんと把握しておかねばならない。
業界の利害を述べているにすぎない大手メディアの、作られた「世論」などではなく、国民の先の参議院選挙の大敗北に表された正確な民意をもっと深刻に捉えるべきである。これこそが民意である。菅直人によって、この流れは衆議院選挙にさらに徹底した形で持ち越されると思わなくてはならない。
次の選挙で政権を手放したくなかったら、そして落選したくなかったら、菅直人を選出してはならないのだ。菅直人を選べば、その時点で民主党支持者の、もっとも良質でコアな部分が民主党に見切りをつける。そのことを民主党員は恐れなくてはならない。大手メディアが必死に隠そうとする、小沢一郎を支持する大勢の国民に敬意を払わなくてはならない。
小沢一郎を党の代表に、つまり総理に選出しなければならないのである。
（この項 続く）
今日も最後まで読んでくれてありがとうございます。
年々にわが悲しみは深くして
いよよ華やぐいのちなりけり
岡本かの子
また、面白い文章を書きますね。
みんな、あしたこそ、幸せになあれ！
http://dankaiblog.seesaa.net/article/161597997.html
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