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ゲンダイ的考察日記
2010/09/04(土) 22:36:35
[小沢一郎ネタ] 私は小沢一郎を支持する(2)〜魚住昭
《以下全文転載》
金持ちから貧しい人に富を分配する「社会民主主義」的な政策が有益なのは歴然
菅体制がこのまま続けば、ごく一般的な生活者にとってヒドイ政治になる。小沢さんは代表選に勝って、それを阻止してほしいと思っています。
魚住昭1
なぜそう思うのか。菅政権の考え方が「新自由主義」だからです。つまり資本の論理が第一で、金持ちの人や企業の利益を優先する。これは小泉政権下の構造改革路線と全く同じです。資本の論理をムキ出しにした政治をやれば、国民の大多数は貧困のドン底に突き落とされてしまいます。
小泉構造改革路線を踏襲しているから、消費税増税や財政支出抑制といった話が出てくる。しかし、政策の中にあからさまに資本の論理を掲げるわけにはいかないため、「クリーン」や「オープン」といった抽象的な言葉でゴマかしているのです。
対する小沢さんの政策は極端に言えば「社会民主主義」。金持ちから貧しい人に富を分配する考え方です。それは政策を見てもハッキリしています。例が「子ども手当」の満額支給です。仮に子どもが3人いた場合、月額7万8000円が家計に入る計算ですが、これは首都圏では難しいが。家賃が安い地方なら、収入が低くても暮らしていける金額です。「子ども手当」ですべてが救われるわけではないが、収入の低い人も生活ができるという最低限の生活保障や「安心感」がもたらされることになるのです。
年収200万〜300万円の貧困層が増えている中で、人間社会にとって基本的な単位である「家族」が営めるようになるのは、非常に大きなことだと思います。
メディアは「国民不在」「政策論争なし」などと報じていますが、今回ほど争点が明確な代表選はありません。金持ちだけが裕福になる「新自由主義」がいいのか、それとも皆で支え合う「社会民主主義」がいいのか、ということです。本来は、生きていくのに精いっぱいで、政治との関わりを持てない生活者の声なき声を生かすのが政治の役目。小沢さんの支持者の多くは、地方の有権者だから、こうした実情が耳に入るが、菅首相の支持者は、都会でいい生活を送る、いわばエリート層だから、よく分かっていないのです。
政治とは「言葉」。小沢さん、菅首相双方の政策を吟味して比べれば、どちらが我々(国民)にとって有益なのかは一目瞭然です。安全保障に対する考え方など、小沢の政策には(私にとって)相容れない部分もあり、支持は「期間限定」ですが、今の局面では小沢さんに勝ってほしいと考えています。
▽うおずみ・あきら 1951年、熊本県生まれ。一橋大法学部卒業後、共同通信に入社。87年から司法記者クラブに在籍し、リクルート事件などの取材に携わる。96年、フリー。共同通信社会部チームで連載し、その後出版した「沈黙のファイル 『瀬島龍三』とは何だったのか」で、日本推理作家協会賞受賞。04年に「野中広務 差別と権力」で講談社ノンフィクション賞受賞。「特捜検察の闇」「冤罪法廷」など著書多数。
【私は小沢一郎を支持する 連載A】より
(日刊ゲンダイ 2010/09/03 掲載)
社会主義的な政策を歓迎するわけではありませんが、現在の行き過ぎた格差是正のためには必要なものだと思う。
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