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9・14民主党代表選で菅直人首相(63)と小沢一郎前幹事長(68)両陣営による多数派工作が激化するなか、報道各社は4日、序盤情勢を集計した。その結果、国会議員票では「小沢氏がやや先行」だが、地方議員や党員・サポーター票では菅氏が世論を追い風に6割から7割を獲得する勢いだ。菅首相の逆転はあるのか。支持を鮮明にしていない国会議員も多く、血みどろの争奪戦は予断を許さない。
報道各社は、国会議員本人への取材や所属グループの対応なども加味しての序盤情勢を分析した。
毎日新聞によると、3日現在で小沢氏支持は185人に達する勢い。内訳は「小沢氏支持確実」122人、最終的に小沢氏支持に回るとみられる議員が63人に上る。対する菅首相支持は164人。そのうち「菅首相支持確実」は122人と伯仲しているが、最終的に菅首相支持に回るとみられる議員は42人にとどまる。
共同通信も「小沢氏支持」170人、「菅首相支持」160人で、小沢氏がややリードしている。読売新聞は、両陣営ともに160人程度の国会議員の支持を固め、拮抗との分析だ。
小沢氏支持は本来、党内最大の小沢グループ150人と鳩山由紀夫前首相(63)グループ50人の計200人が基礎票とみられていたが、序盤では小沢氏の「政治とカネ」の問題が影響しているのか、切り崩されているようだ。
逆に、菅陣営の基礎票は菅首相、前原誠司国交相(48)、野田佳彦財務相(53)の3グループ計120人とみられていたが、積み増した格好だ。告示前の首相と新人議員の対話集会などの効果が出ているようだ。
実際、小沢氏が代表や幹事長時代に擁立して初当選した「小沢チルドレン」143人のうち、毎日新聞では小沢氏支持65人、菅首相支持55人と菅陣営が猛追。
さらに、約30人の民社系グループなど支持を明確にしていない議員が80−90人いるとみられ、「激しい一本釣りが始まっている」(民主党関係者)。
一方、地方議員票については、産経新聞が47都道府県の党所属地方議員を対象に調査を実施した。代表選の投票権を持つ2382人のうち、3日までに695人に動向を聞いた結果、菅首相支持が50%の348人、小沢氏支持は23%の165人と大差がついた。残る182人の大半は投票先をまだ決めていないという。
都道府県ごとの集計で菅首相は、地元・東京をはじめ神奈川、兵庫など都市部で強いうえ、秋田、群馬、徳島などでも優勢。対する小沢氏の優勢は地元の岩手と沖縄だけだった。
党員・サポーター票に関しても、読売新聞は岩手と沖縄を除いて菅氏が優勢。地方議員票と合わせて6割から7割を獲得する勢いだ。「小沢氏は『政治とカネ』で辞任したばかりなのに…」(都内の女性サポーター)といった声は根強い。
地方議員と党員・サポーターの投票は11日が締め切りで、この1週間が勝負どころ。両陣営の国会議員は地元で対話集会などを開催し、仁義なき争奪戦が日本中で展開されている。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100904/plt1009041304001-n2.htm
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